「ふと気が付くと、お気に入りのキャンバス地のトートバックにデニムの色移りがしていた!」このようなトラブルは多々起こることのようです。
洗濯の際や、街を散策中知らず知らずのうちにデニムにトートバッグを擦って歩いてしまうことから起こるようです。
お気に入りのデニムとトートバッグですから、どちらも綺麗なままで使いこなしたいですよね。
そこで、今回はデニムとトートバックの「色抜き方法」と「色移り防止対策」をご紹介いたします。
デニムのキャンバス地などへの色移り防止!まずは予防対策を
今回、デニムの色移りがキャンバス地のトートバッグなどに起こってしまった時の対処法をご紹介してまいりますが、まずは未然に防ぐ努力が必要です。
デニムの色移りは、洗濯時に一緒に洗濯した衣類などに起こってしまう場合とデニム着用時にデニムと対象となるアイテムが触れることで起こってしまう場合があります。
まず、洗濯の際にできる予防法をご紹介します。
【洗濯時の色移りを予防】
原則としてデニムと他の洗濯ものを一緒に洗わないことが、洗濯時の色移り最大の予防策になります。
そうは言っても、デニム一本だけを洗うというのも経済的ではないですよね。
その場合には次のことを実践してみてください。
・デニムは裏返しにしてたたみ、「洗濯ネット」に入れて洗濯する
洗濯槽の中でデニムの生地表面部分が他の洗濯物と接触することで色移りが起きてしまいます。
表面露出をさけ、洗濯ネットで他の洗濯物と分離させるのは効果的です。
・洗濯終了後すぐに干す
塗れた状態は色移りしやすいので、洗濯が終わったらそのまま放置せず、すぐに干しましょう。
以上のことをされるとそれだけで高い予防効果が得られます。
ただし、新品のデニムは色落ちが顕著にあらわれますのでこれに関しては一枚だけで洗濯しましょう。
非効率と思われますが、色移りしたものを補修する手間を考えればそうした方が断然良いですね。
キャンバス地などもこれで安心?便利グッズでデニムの色移り予防
前項でデニム洗濯時におけるキャンバス地衣類などへの色移り防止方法をお伝えしました。
それ以外にも便利グッズを活用した簡単予防法もありますので、ご紹介しておきます。
【色移り防止シート】
前項でご紹介したような洗濯を行うと確かに大変ですし、人によっては洗濯にそんな手間をかけるのを面倒と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
そのような時は色移り防止シートを使用されてはいかがでしょう。
洗濯物と一緒に洗濯機に入れるだけで色素を吸収してくれる優れものです。
値段もそこまで高くないのでおすすめです。
参考価格としては、12枚入り500円程度です。
有名な物では、ドクターベックマンの「ランドリーケア 色移り防止シート」やDYLONの「カラーキャッチャー(洗濯時の色移り防止シート)」などがあります。
【防水スプレー】
前項でも少し触れましたが、デニムが濡れた状態であると非常に色移りがしやすくなってしまいます。
着用時に、雨や汗などで濡れてしまうのも同じ作用が起こると考えられます。
そのために、着用時にはデニムに防水スプレーを使うのもおすすめです。
これにより、雨や汗でも濡れた状態になりにくくなります。
以上のようなグッズの活用もデニムからの色移り防止対策としては有効と考えられます。
使うのは「酢と塩」!?デニムに施す究極の色移り防止対策!
キャンバス地のトートバッグなどへの色移り防止対策としてデニム側に施す究極の方法がありますのでご紹介しておきますね。
それは、ご家庭にある「お酢」と「お塩」を使ってデニムの染料を固定させるという方法になります。
①だいたい50度前後となるお湯(2リットル)にお酢と塩(各大さじ2杯)を溶かし入れよく混ぜます。
使うのは洗面器でもキッチンシンクでも洗面台でも構いませんが、デニムがしっかりとお湯に浸かることが最低条件になります。
②そこにデニムを完全にお湯に浸かるように入れて1時間浸しておきます。
③時間が来たら、そのまま軽く手洗いをします。
④手洗いが終わったら、そのままお湯を捨てて水で濯ぎます。
⑤この後、濯ぎ終わったデニムを洗濯機で洗剤は使わずに水洗いをします。
洗濯のコースは一番優しいコースを選んでください。
⑥最後にデニムを乾かせば完成です。
しかし、何故お酢とお塩で色移り防止対策ができるのか不思議ですよね。
それにはジーンズの染料となるインディゴが深く関係してきます。
インディゴは油分が多く含まれていて、多くの洗剤にあるアルカリ性が油分と一緒にインディゴを落としてしまうのです。
お酢の酸性がこれを中和して防いでくれます。
またお塩に含まれる塩化ナトリウムが、染料を繊維に定着させてくれるのです。
これらから、このお酢とお塩を使った方法は有効とされています。
実は、これはクリーニング屋さんも認めている方法でもあります。
デニムの色移りがしやすいキャンバス地トートバッグは洗える?
デニムの色移り防止対策としてはここまでにご紹介したとおりですが、移ってしまう側のキャンバス地のトートバッグは洗濯することができるのでしょうか?
できるのか否かという質問であれば、答えは「イエス」になります。
しかし、トートバッグの型崩れや色落ちの危険性を考えると、基本的には洗濯機を使った洗濯はしない方が良いでしょう。
どうしても汚れが気になった場合には、水(ぬるま湯)で薄めた中性洗剤を布に含ませその布で叩くようにして汚れを浮かせ拭き取りましょう。
その後には、固く絞った布で洗剤を水拭きして落とせば終了です。
この方法がキャンバス地のトートバッグのよごれを落とす場合にはおすすめになります。
トートバッグを洗う場合の注意点をまとめました。
【トートバッグ洗浄時の注意点】
・汚れが酷い場合には、バッグ全体を水(ぬるま湯)につけて優しく押すように手洗い。
・漂白剤は使用しない。
・水はぬるま湯が基本、熱湯はダメージのリスクがあるので使用しない。
・洗浄後は陰干しで乾かす。
以上の点に気を付けてください。
ただ、これも手間と考える場合には、ダメージ覚悟であれば洗濯機もありです。
その場合でも「ぬるま湯の使用」と「脱水は機械ではなくタオルドライ」この点には気をつけましょう。
キャンバストートバッグについたデニムの色移り、汚れ落とし剤で除去!
それでは実際にデニムの色移りがキャンバス地のトートバッグに起こってしまった場合の除去方法をみてみましょう。
これには、市販されている布用クリーナー・汚れ落とし剤を使います。
こちらは洗濯のできない車のシートやソファー、椅子などの布洗浄剤として多くの商品が販売されています。
様々な種類がありますが、中でも泡タイプのものが使い勝手も良くおすすめです。
使用方法は至って簡単です。
色移りした汚れ部分に汚れ落とし剤をスプレーし、泡を吹き付けます。
しばらく(商品により異なるので説明書に従ってください)そのままの状態で放置し、布で叩くように汚れと一緒に泡を拭き取れば完成です。
キャンバス地のトートバッグの場合には、汚れなどはなるべく早めに対処することがポイントになります。
時間と共に、汚れが生地の奥へと入り込み馴染んでしまうと、非常に落としにくくなりますので、早め早めの対応に気を付けてください。
これと同様に「無水エタノール」「固形石鹸を溶かした水」「重曹」をスポンジに含ませて叩くようにして拭き取るのも効果的なようです。
これらがご自宅にあるのであれば、こちらから試すのも良いかもしれません。
キャンバス地のトートバッグ究極の色移り除去方法は「煮洗い」!
前項でご紹介した「汚れ落とし剤・布クリーナー」を使っても取れないような頑固なデニムの色移りが付いてしまったような場合には、奥の手を使います。
それはキャンバス地のトートバッグを煮洗いしてしまうものです。
ご想像もつきやすいと思いますが、こちらはかなりの荒療治になりますので高級なものではおすすめいたしません。
①お鍋でお湯を沸かし、その中に削った石鹸を入れて溶かします。
お湯はトートバッグが浸かる程度の量は必要です。
また、沸騰はさせない80度から90度を保ちます。
石鹸はお湯の量により異なりますが、3リットルであれば70グラム程度を目安としてください。
②その中にトートバッグを入れて2分程度煮ます。
箸などを使い泳がせるようしましょう。
浮いてしまわないように注意が必要です。
火やお湯を使う行為ですので、くれぐれも火傷には気を付けてくださいね。
③色が抜けたら、トートバッグを取り出して濯ぎます。
④その後、脱水・乾燥させれば完成です。
これは熱により色素がお湯に溶け込むことで汚れを除去する仕組みです。
この方法は荒療治な分、かなりの色移りを落とすことに期待できます。
もしこれでもダメなら、プロの業者さんにお願いするしかありませんね。
例えデニムの色移りがしてもお気に入りトートならケアして回復!
今回、デニムの色移りがしてしまうことについて予防法と対処法をお伝えしてまいりました。
特にキャンバス地のトートバッグには、このデニムの色移りが起こりやすくなってしまいます。
色移りしてしまうとお気に入りが、急にみすぼらしく感じてしまいますよね。
このようなことが無いようにしっかりと予防そしてケアして回復!
お気に入りトートバッグ、そして勿論デニムも大切に使いましょう。