ワイルドなアメリカンバイクをこよなく愛するバイカーを見てみると、ファッションにもこだわりを感じます。
見ためのかっこよさはもちろん、もしもの時に身を守ることができ、防寒にもなる装いをしていますよね。
ここで気になるのは、アメリカンバイカーはよくデニムのベストを着用しているということです。
当記事ではアメリカンバイクの種類と、バイカーが着用するデニムベストについて解説していきます。
バイカーたちを魅了するアメリカンバイクの種類
昔から人気を誇るアメリカンバイクは、広大なアメリカの大地をものともしないドッシリとした安定感のあるバイクです。
まずは、アメリカンバイクの種類について見ていきましょう。
◯クラシック
アメリカンバイクと聞いて思い浮かべるのは、クラシックではないでしょうか。
ワイドハンドルにリジットフレームを再現した、懐かしさのあるフォルムが特徴的です。
◯ハイテック
クラシックを基準として、近未来的な外観を演出しているのがハイテックです。
各所にメッキ加工が施され、ストレッチパイプマフラーにキャストホイールといったラグジュアリースタイルが人気を集めています。
◯チョッパー
重厚なアメリカンバイクを高速化させるために誕生したのがチョッパーです。
長いフロントフォークに高いハンドルが特徴的で、直進に安定性を持たせています。
◯ボバー
ムダなパーツを除いてカスタムしているという点ではチョッパーと同じですが、ボバーの場合はマシンの基本構成はそのまま維持する傾向にあります。
◯ドラッガー
直線コースの競技を意識したのがドラッガーです。
真一文字のハンドルにミッドコントロールのステップといった、一味違ったスタイルが特徴的です。
アメリカンバイカーによるロングツーリングには圧倒されるかっこよさがあります。
続いて、バイカーの服装に注目し、デニムベストを着用する理由に迫ってみましょう。
バイカーがおさえておきたいレザーやデニムファッション
アメリカンバイカーファッションとしておさえておきたいアイテムを見ていきましょう。
◯ライダースジャケット
レザーで作られたライダースジャケットは、ライダーのことを考えて作られたジャケットです。
転倒時、薄手の装いではカバーできないケガも、ライダースジャケットを着用していることで防げることもあるため必須アイテムです。
また、正しいお手入れをしていれば長年愛用できるため、バイクと共に使い続けることによって経年変化に愛着がわくことでしょう。
◯ベスト
Тシャツの上やジャケットの上にベストを羽織るスタイルは、アメリカンバイカーならではのファッションです。
◯レザーパンツ
耐久性に優れているため、転倒時の怪我を軽減してくれるアイテムです。
革ジャンと合わせてハードファッションを楽しむのもいいですね。
◯デニム
耐久性があり、裾の丈など細部にまでこだわれるのがデニムです。
なかには、店内に置かれたアメリカンバイクにまたがった状態で採寸してくれる店舗もあり、バイカーにとっては必須アイテムといっていいでしょう。
◯エンジニアブーツ
多くのエンジニアブーツの先端には、鉄が入っています。
操作性は鈍るものの、事故などでつま先が潰れないための仕様なので、安全性が高まるアイテムです。
アメリカンバイカーはなぜデニムベストを着用しているのか?
夏場はТシャツにベスト、冬場はジャケットの上にベストを着ているバイカーを目にしたことがあるかと思います。
とくに、アメリカンバイカーの多くはベストを着用しています。
ベストはデニムやレザーなどのカットオフが主流ですが、バイカー達がベストを着用する意味はあるのでしょうか。
1つめの理由としては、少しでも身を守るためです。
プロテクターとしての役割りは高いとはいえませんが、Тシャツ1枚で走行するのと、Тシャツの上にベストを羽織っているのとでは安心感が異なりますよね。
また、長距離移動ともなれば風にさらされている時間も長いため、ベストの着用の有無で体に溜まる疲労も変わってくることでしょう。
2つめはファッション性を高めてくれるアイテムだからです。
Тシャツや革ジャンの上にベストを重ね着することで、バイカーらしいファッションが完成します。
デニムベストはバイカーの主張を表してくれるアイテム
プロテクターとしての役割やファッション性を高めてくれるベスト。
アメリカンバイカーがベストを着用する3つめの理由は、自己主張を表すアイテムになるということです。
バイカーが着用しているデニムベストやレザーベストを見ると、いろいろなパッチが縫い付けられています。
これらは、バイカーが所属するモーターサイクルクラブ(MC)のパッチであることが多く、バイカーたちの立ち位置を示すことにつながるのです。
誰がどのクラブに所属しているかが、一目でわかるということですね。
また、自分のバイクに対する愛着を表すパッチも見受けられます。
そして、所属しているクラブのパッチ以外にも、フレンドリーパッチと呼ばれるものがあります。
仲良くしているクラブのパッチや、バイカー友達の所属しているクラブのパッチなどをベストに縫い付けているのです。
そして、サポートパッチというものも存在しており、応援している団体や震災の復興応援パッチをベストに付けているバイカーもいます。
バイカー情報が詰まっているベスト
バイカーのデニムベストやレザーベストを見てみると、どんな場所を走ってきたかも分かります。
ミーティングパッチと呼ばれるパッチがあるからです。
毎年行われるイベントやミーティングに参加した証となり、同じパッチが縫い付けられているバイカーと会えば話も弾むことでしょう。
また、ベストに縫い付けられているパッチを見れば、どのくらいバイクに乗ってきたのかも分かります。
クラブに所属していなくても、共通するパッチでコミュニケーションや情報交換ができるのは大きなメリットですよね。
パッチのほかにも、お気に入りのピンパッチをベストに付けている人もいます。
バイカーが着用しているベストは一つとして同じものはなく、たくさんの情報が詰まっているアイテムといえるでしょう。
デニムベストなら自宅でパッチを付けられる
愛車と共に走っていくベスト。
経年劣化を楽しめて、たくさんのパッチを縫い付けてもへこたれない素材であることが重要です。
こういったことを考えると、デニムベストやレザーベストを選ぶバイカーが多いのも頷けます。
ベストにパッチを縫い付けたいときは刺繍屋さんに持ち込みをしたり、インターネット等で依頼してみましょう。
プロならではの綺麗な仕上がりになるはずです。
もしも自分で縫い付けたいという人は、ミシンでも縫えるデニムベストがおすすめです。
レザーベストのように厚くないため、デニムが縫えるミシンがあれば自宅で縫い付けることができます。
縫い付け方も簡単です。
縫い付ける位置を決めます。
メジャーなどで水平を確認して、マスキングテープなどで印を付けておきましょう。
縫い付ける場所にパッチを置き、パッチの裏面に両面テープで仮止めしてください。
両面テープはミシンで縫うときにズレないようにするためのものであり、途中で剥がします。
厚地用の針をミシンにセットし、パッチの周りを縫っていきましょう。
4分の3くらいまで縫えたら両面テープを剥がし、残りをミシンで縫っていきます。
両面テープを付けたまま縫ってしまうと経年劣化で粘着成分がパッチの表面に出てくることもあるため、剥がし忘れないようにしてくださいね。
バイカーにとってのベスト
バイカーがベストを着用する理由は、身を守れるファッションであり、自己表現や自己主張ができるアイテムでもあるということが分かりました。
バイクと共に走ってきた証が、ベストに表れているということですね。
また、仲間同士のコミュニケーションの場でも、大きな情報源になるはずです。
バイクを愛する者同士、話題が尽きることはないでしょう。