ニットにも種類がある!自然繊維の生地は取扱いに注意しよう

特に寒い冬では、ニットは欠かせない存在ともいえるでしょう。

そんなニットの生地には種類があり、大きく2つの種類に分けられます。

今回はその中でも、「自然繊維」のニット生地についてお話をしていきます。

代表的な5つの素材の生地についてお話しし、取扱いで注意すべきことについてもお伝えします。

ニットの生地の素材は大きく2種類に分かれる!

秋や冬のファッションに、ニットは欠かせませんよね。

そんなニットは多種多様で、生地の素材についてもいくつか種類があります。

大きく2種類に分けられ、「自然繊維」と「化学繊維」が使用されていることが大半です。

肌触りや暖かさでは自然素材のほうが優れていますが、価格が高めであることが多い傾向です。

価格面では化学繊維のほうが安価で、耐久性などの機能性も高いものが多いため、どの部分を優先するかで自然繊維のニット、もしくは化学繊維のニットを選ぶかが変わってきますね。

近年は自然繊維と化学繊維をブレンドしたニットも多く販売されていて、両方のメリットを活かしたニットに仕上がっています。

今回はその2つのうち「自然繊維」を取り上げ、代表的な5つの素材をご紹介していきます。

それぞれメリットなども違ってきますので、これからニットを選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

はじめは、「ウール」についてご紹介します。

ニットの種類はたくさん!代表的素材ともいえるウール

それではここから、ニット生地の中でも「自然繊維」の代表的な5種類をご紹介していきます。

まずは「ウール」です。

ウールは羊の毛のことをいいます。

「ウール」と書かれていることもありますが、洋服のタグに「素材:毛100%」と記載されていることも多いそうです。

そのくらい、ウールのニットは冬用ニットの定番ともいえる素材なのです。

ウールニットの特徴としては、高い保温性があることが挙げられます。

毛が縮れて絡み合っていることで、保温性とあわせて伸縮性にも優れています。

それゆえ弾力があるので、しわになりにくいということもメリットといえるでしょう。

取り扱いもカシミヤと比較すると楽に済むので、幅広いブランドでウール素材のニットは展開されています。

デメリットを挙げるとすれば、「品質にバラつきがある」ということでしょう。

経験された方も多いかもしれませんが、品質があまり良くないと肌触りがチクチクすることがあります。

良いウールの場合は、カシミヤにも劣らないといわれる肌触りともいわれるので、できれば品質の良いウールのニットを選べると良いですね。

種類の中で最高級といわれるカシミヤとは?

続いてご紹介するのは、ニット生地の種類の中でも最高級ともいわれる「カシミヤ」についてです。

カシミヤは、カシミール地方にいるヤギの毛のことをいいます。

1頭あたりから取れる毛の量は150~200gと、生産量があまり多くないことから、貴重価値が高まり高級品ともいわれるようになったそうです。

その特徴としては、空気をたくさん抱え込むので、軽くそして暖かいことが挙げられます。

肌触りもとても良く、絹のようななめらかさともいわれています。

そのため、ウールのようにチクチクすることはありません。

しかしカシミヤにもデメリットな部分はあり、繊細な素材ゆえに取り扱いが大変なことです。

自宅で水洗いした場合、色あせや収縮、毛玉などといったトラブルが起きやすく、水にぬれると水ジミにもなりやすいので、注意して取り扱う必要があります。

耐久性も劣るので、取り扱いが楽で長く着続けたいという方でしたら、違う種類の素材のニットを選ぶようにしてください。

アンゴラとはどんな生地?メリットは?

ここでは「アンゴラ」という種類のニット生地についてお話ししていきます。

アンゴラとは、アンゴラウザギの毛のことをいいます。

・「肌触りが良い」
・「暖かい」
・「軽い」

といった特徴があり、着心地が良い素材ともいわれています。

暖かさにいたっては羊毛(ウール)の3倍ともいわれており、繊維が細いので保温性に優れていることも魅力ですね。

そんなアンゴラ素材にもデメリットがあります。

まず静電気が起きやすいことです。

アンゴラニットは静電気が起きやすいので、静電気が苦手な方は何か対策するなどの工夫が必要です。

また、吸水性に優れているメリットがある一方で、水を含むとフェルト並みに固まってしまうというデメリットもあります。

肌触りの良いアンゴラ生地のニットも、以上のようなデメリットがありますので、選ぶ際はこの点も意識すると良いでしょう。

モヘアやアルパカ生地の特徴についても見てみよう!

アンゴラのニット生地の次は「モヘア(モヘヤ)」についてお話しします。

モヘアはアンゴラヤギの毛のことで、アンゴラと少し似ています。

絹のようにしなやかで光沢のある毛質で、耐久性と弾力性が優れているという特徴があります。

また、通気性も良く、ウールなどほかの種類の素材とブレンドされることが多いようです。

アンゴラ同様、毛が抜けやすく、静電気が起きやすいというデメリットがあるので、参考にしてください。

最後にご紹介するのは「アルパカ」です。

アルパカは南米アンデス山脈の高地に生息し、その毛は「アンデスの宝石」と呼ばれるくらい、高級繊維として人気が高いといいます。

少し太めの毛が特徴的で、ほかの自然繊維の種類と比較すると、丈夫で縮みも少ないことがメリットといえます。

また、触り心地も滑らかであることも魅力のひとつです。

しかしデメリットとして、やわらかい毛なので、虫食いの被害が多いことが挙げられます。

防虫剤を入れて保管するなど、対策が必須といえますね。

自然繊維のニットは取り扱いに注意しよう!

先ほどまで、5種類の自然繊維のニット生地についてお伝えしてきました。

どれもメリット・デメリットがありますから、取扱いには十分注意したいものです。

特にカシミヤ・アンゴラ・アルパカ生地は、摩擦によって毛玉ができやすい素材です。

寒い冬の時期には、ニットを毎日着たくなるかもしれませんが、これらのニットの場合は1日着用したら1日は必ず休ませるようにしましょう。

連続で着用しないだけでも、ニットを長持ちさせることにつながります。

もし、ニットに毛玉が出来てしまった場合も、手で引っ張るのではなく、毛玉部分をはさみで切って取り除くようにしましょう。

無理に引っ張ってしまうと、余計に毛玉ができやすくなることもありますので、ご注意ください。

アルパカ生地のところでもお伝えしましたが、虫食いの被害に遭わないよう、ほかの種類の生地でも防虫対策はしておくと良いかもしれません。

ここまででも「取扱いが何だか面倒だな…」と感じる方の場合は、はじめでも触れた、化学繊維のニットを選ぶと良いでしょう。

近年は化学繊維のニットの着心地も良く、保温性も高いので、取扱いにあまり気を遣いたくない方はこちらがおすすめです。

長くニットでおしゃれを楽しむためにも、ニットの素材の特徴を把握し、取扱いに十分に注意するようにしてください。

長くニットを着られるように取扱いに注意しよう!

ニットにも種類があり、今回はニット生地の素材について詳しくお話をしてきました。

その中でも代表的な5つの自然繊維のニット生地についてお話しし、5つそれぞれにメリット・デメリットがあることもお分かりいただけたのではないでしょうか。

自然繊維ゆえに取扱いには注意が必要となるので、ニットでおしゃれを長く楽しめるよう、気を付けて管理しましょう。