和風ヘアアレンジ!着物の時にミディアムヘアでも大丈夫?

卒業式や入学式で着物姿のお母さんを見かけることが増えてきました。

50年くらい前までは当たり前でしたが、ここ数十年の間、ほとんどの人が着物から離れて洋服姿になっていました。

しかし、外国人の日本への関心の高さや、若い人を中心に広がった新しい和文化の影響で、着物を着る人がまた増えています。

着物を着るなら、着物に合わせたヘアアレンジをしたいですよね。

今回は、着物を着た時に悩みやすいミディアムヘアの方に向けて、和風ヘアアレンジのご紹介します。

ミディアムヘアでも着物用の和風ヘアアレンジがしたい!

皆さんは、着物を着る時は髪をアップにするもの、というイメージが強いですね。

ショートやボブはかわいらしさが立ちますが、ロングの髪を上に結い上げるほうが華やかに見えます。

ロングヘアなら和風ヘアアレンジも色々あり、成人式や卒業式の時にもおしゃれをすることができます。

しかし、普段仕事や勉強のためにロングヘアは邪魔で面倒ですよね。

そのため、簡単に手入れができてきれいに見える、ミディアムヘアの人が増えています。

そんなミディアムヘアの人が、着物を着る時に髪をアップすると、ボリュームが不足してしまうことがあります。

普段の髪型がミディアムヘアやボブの人でも、着物とうまくマッチさせる方法はないのでしょうか。

成人式や友人の結婚式で振袖を着る時は、美容院で着物に合わせた髪型を結い上げてくれます。

ボリュームが不足している人には、中に「あんこ」と呼ばれる髪の毛に似せたフワフワの綿のようなものを詰めます。

それによって、ボリューム感をあたえて華やかな髪型にします。

特に成人式は、より華やかさを演出することが必要になります。

高く髪を結い上げるためには、長い髪が必要と思って頑張って伸ばす人もいますね。

しかし、みんながみんなロングヘアではないため、美容院にはこういったグッズがあります。

成人式の後、自宅で着物を脱ぐ時にそのあんこを捨てずに着物と一緒に保管しておくと良いです。

後で、着物を着る時に自分で足りないボリュームを足すことができます。

例えば、美容院ではなく知人に着付けだけをお願いした時に、自分で髪はヘアアレンジしてみようということもあります。

その時に不足しているボリュームは、成人式の時にもらったあんこを利用しましょう。

100均でも売っていますので、利用するとよりふわっとした華やかな髪型にヘアアレンジできます。

まずは初級のヘアアレンジ!着物×ミディアムヘアで習得したい「夜会巻き」

皆さんは「夜会巻き」というのをやったことはありますか?

着物にあうヘアスタイルのなかで、一般的な方法の一つです。

筆者自身も、着付け教室の時はほとんど夜会巻きです。

一緒にお稽古をしている皆さんも、夜会巻きが多いです。

夜会巻きはロングヘアよりも、ミディアムヘアやセミロングの人のほうがきれいにまとまるのをご存知ですか?

高く結い上げるにはセミロングくらい必要ですが、普通の夜会巻きでは長い髪は邪魔になります。

むしろ、ミディアムヘアくらいの方のほうがきれいにまとまります。

夜会巻きは、使用するコームによって地味にも華やかにもできます。

簡単にできるため、浴衣のような普段使いの着物でも合います。

中には、普通の仕事の時に夜会巻きをしている方もいますね。

地味にすると喪の時にも利用できるので、基本の夜会巻きができると便利です。

今回は着物にあった夜会巻きということで、少し華やかなものをご紹介します。

【ヘアアレンジの方法】

①まずはきれいに髪をとかして、きれいに髪を流します。

②髪を上と下に分けて、下半分をゴムで仮止めしておきます。

③上半分をねじり上げるように上に持っていき、クルクル巻いてピンで留めます。

④次に下半分を同じように捻じり上げて、③の脇にピンで留めます。

留める位置で雰囲気が変わります。

⑤全体をコームで、しっかりとまとめて留めます。

髪全体のボリュームが不足している人は、つけ毛などを利用してみましょう。

この時、髪質によってコームが折れたり、針金が曲がってしまいます。

しっかりとした良いものを用意しましょう。

コームにプラスチックパールやビーズをあしらったものを用意すると、華やかで着物にピッタリのヘアアレンジになります。

コームは必要なし!ミディアムヘアの人の着物ヘアアレンジ(中級編)

次に、コームがなくてもできる、ミディアムヘアの着物用のヘアアレンジをご紹介しましょう。

用意するものはヘアゴムを3本とヘアピン、まとめやすいようにヘアスプレーです。

小花のヘアアクセサリーがあると良いですね。

【ヘアアレンジの方法】

①まず、髪を一つにゴムで結います。

少しだけ両サイドを残しておきます。

両サイドは、ピンなどでカールしておきます。

②結い上げたら、結んだ内側を少しルーズにします。

③そして、くるっと外側から髪をゴムで留めた内側に通します。

最近はやりの「くるりんぱ」という方法ですね。

④次に、下に垂れた髪を二つに分けて、毛先をそれぞれ結びます。

⑤④で結んだところをお団子のように膨らませながら、くるりんぱの中にそれぞれを入れてピンで留めます。

両サイドのカールをきれいに垂らします。

上から小花のヘアアクセサリーで毛先などをきれいに留め付けましょう。

小花やプラスチックパールのついたUピンを利用してもきれいです。

ミディアムヘアでも簡単にできるヘアアレンジです。

この時、両サイドを残して三つ編みにし、くるりんぱの中に入れるとさらにかわいいアレンジをすることができます。

時間をかけてアレンジする時は、一工夫してみると良いですね。

ヘアアクセサリーを変えれば、ドレスやワンピースに合わせることもできます。

また、アクセサリーなしでそのまままとめておくと、仕事の時でもおかしくありません。

仕事中はくるりんぱのままで、仕事終わりにヘアアレンジをして友人と食事に行ったり、デートにいく時にも利用できます。

ミディアムヘアの人の着物ヘアアレンジ(上級編)

ミディアムヘアの方は、くるりんぱで髪を結い上げると、簡単でボリュームのある着物向けのヘアアレンジができます。

髪のボリュームや長さによって違いますが、ヘアゴムが3~4本あると便利です。

【ヘアアレンジの方法】

①髪をきれいに整えたら、全体に中心から分け目を入れて、両サイドに分けます。

②髪全体の1/3くらいの量を両サイドから取り、後ろ中心で結びます。

ここで、一度くるりんぱをします。

③耳の下の髪を取り、②で結んだ髪の下で結び、③分の髪をくるりんぱします。

④残りの髪は②③で結んだ髪をまとめて結びます。

垂れた髪を二つに分けて、左右が対象になるようにくるりんぱの中に入れ、ピンで留め全体をまとめます。

仕上げは、中級編と同じです。

結ぶことができない短いサイドの髪は、カールしてきれいに垂らしましょう。

ミディアムヘアの人なら、3回に分けずに2回でまとめたほうが簡単かもしれません。

最後の垂れた髪を、そのままシュシュなどで結ぶと洋風のヘアアレンジにもなります。

仕事中でも自然な髪型になりますので、着物以外でも試してみて下さい。

くるりんぱで着物用のヘアアレンジにしたとき、結んだ上にヘアアクセサリーを飾っても良いですが、サイドに大き目の花飾りのアクセサリーでもおしゃれです。

特に、成人式や結婚式など華やかな場では、大き目の花飾りをどちらか一方の耳の上あたりに留めましょう。

ミセスの場合は、留袖や付け下げ、訪問着になります。

こういった着物は入学式や卒業式の他に、親族や友人の結婚式で着ることがあります。

あまり派手なヘアアクセサリーはせずに、プラスチックパールのUピンくらいにすると上品です。

髪質によっては夜会巻きよりもこちらの方が簡単という方もいます。

ミディアムヘアの人の着物ヘアアレンジのためのグッズ

それでもヘアケアが苦手、上手く髪をまとめられない人のために、色々なグッズがあります。

まずは、誰にでもできる簡単なヘアアレンジのためのグッズです。

皆さんはバレッタにネットがついているものをご存知ですか。

後ろで髪をひとまとめに結び、バレッタを上に留めてネットの中に結んだ髪を入れるだけです。

この時、ミディアムヘアの人はネットに入れるだけの髪の量がないため、きれいに決まりません。

そこで、あんこを中に入れましょう。

自分の髪で全体にあんこを包むようにしてネットの中に入れると、簡単にアップの髪が出来上がります。

ネット付きバレッタは、ほとんどが大き目のリボンがついていて華やかです。

着物でもドレスでも素敵です。

最近は、足の大きなクリップがあります。

5本足、7本足の派手で大きなクリップは、どう使うのだろうと思っている人もいますね。

しっかりとしたクリップには、内側に髪の滑り止めがあり、しっかりと固定することができます。

そこで、夜会巻きのように結い上げた髪を、がっしりとつかんできれいにまとめます。

髪にカールがかかっていると、ピンがなくてもきれいにまとめることができます。

留袖や訪問着といったミセスの女性の着物にぴったりです。

普段使いや喪の時など、あまり華やかにしたくない時は「フィンガースティック」と呼ばれる5本くらいの太いピンがついたコームが便利です。

夜会巻きにした髪を固定しますが、ヘアアクセサリーがほとんど外から見えないため、とても落ち着いたヘアアレンジができます。

シルバーのフィンガースティックなら、高齢の女性でもとてもおしゃれに髪を結い上げることができます。

無理に結い上げないヘアアレンジ

皆さんは、着物の場合は髪を結い上げるものと思っていますか。

しかし、それは成人式などの豪華な装いの時で、場合によっては違いますね。

卒業式の時は、結い上げずに大正時代の女性のようなハーフアップにしていた人もいることでしょう。

これも昔はただのハーフアップで、髪をきっちり結んだものが主流でした。

しかし、最近はアップする髪を三つ編みや編み込みにしたり、ふわっと可愛らしくカールさせるといったヘアアレンジを多く見受けます。

また、お母さんが子どもの入学式や卒業式で着る時は、それほど派手にする必要はありません。

そこで、若い女性でも可愛らしくみえ年齢を問わずにできるのが、サイドにまとめるヘアアレンジです。

右側の髪を編み込みにして、左側に持っていき、左側でまとめて結ぶ方法ですね。

全体に髪をカールしておくと、とても可愛いく仕上がります。

ヘアアクセサリー次第で袴や振袖の他に、訪問着で使うこともできます。

編み上げというのもあります。

朝の連ドラでよく使われています。

髪をおさげ、いわゆる二つの編み込みや三つ編みにして、それを頭の上で交差して止める方法です。

昔は編み上げた髪をピッタリと頭に固定していましたが、最近はゆるめの編み込みを作って、下でまとめる方法が取られています。

ロングの人は三つ編みにしますが、ミディアムヘアの人は編み込みをしながらまとめると簡単です。

簡単かつ可愛く仕上がるので、お勧めです。

着物にピッタリ!ミディアムヘアのヘアアレンジ

ミディアムヘアの方のために着物にぴったりのヘアアレンジをご紹介してきました。

実は、ロングの方よりもミディアムヘアの方のほうが、着物用のヘアアレンジがしやすいです。

ミディアムヘアだから、おしゃれなヘアアレンジができないとあきらめるないでください。

最近は、とても可愛いアレンジ方法や手助けグッズがたくさんあります。

着物を着る時には、ぜひ色々な自分にあったヘアアレンジを試してみましょう。