冬に活躍するニットは、洗濯機で洗うことに抵抗がある方が多いでしょう。
洗濯機が使用可能なニットでも、洗濯の手順を誤ると、縮んだり伸びたりしてニットの形が崩れてしまうことがあります。
アクリル100%のニットの場合、洗濯機で洗うことができるのでしょうか。
今回は、アクリルのニットに注目し、特徴や洗い方などについて詳しくご紹介していきます。
アクリルニットの特徴とは?
アクリルニットは冬に着用することが多い衣服ですよね。
アクリルとは、羊毛(ウール)を真似て作った合成繊維のことを言います。
「3大合成繊維」とも呼ばれ、ポリエステルやナイロンと同じような位置づけになっています。
アクリルにはさまざまなメリットがあると言われています。
代表的なのは「保温性に優れている」「軽い」「シワになりにくい」などがあげられるでしょう。
軽くて暖かいのは「ウールに似せて作っている」ためで、安価な割に保温性が高いことから、アクリルニットを選ぶ人は多いようです。
また、「虫食いがない」「カビが生えにくい」ことも、合成繊維特有のメリットと言えるでしょう。
一方のデメリットを見ていきます。
アクリルには「静電気が起きやすい」「吸水性があまりない」「毛玉ができやすい」などのデメリットがあげられます。
保湿性・吸水性が低いことで、摩擦が起こると静電気が起こりやすいのです。
また、毛玉ができやすい素材のため、正しい洗い方で洗濯をする必要があります。
アクリルニットの洗い方!まずは洗濯表示を確認する
アクリルは、ウールに似せて作った合成繊維ですが、比較的洗濯には強い素材です。
ウールやカシミヤなどの動物の毛は、繊維が太いことで毛玉ができやすく、家庭での洗濯にはあまり向いていません。
しかし、合成繊維は洗濯機や洗剤が使用できるものが多く出回っているため、正しい洗い方で洗濯すれば、ニットは傷みづらいでしょう。
手持ちのアクリルニットが家庭で洗濯できるものなのか、まずは「洗濯表示」を確認してみてください。
洗濯表示は大きく分けて「洗濯機が使用できる」「手洗いできる」「水洗いできない」の3つに分けられます。
水洗いできないニットの場合は、家庭での洗濯が不可能なので、クリーニング業者に依頼しましょう。
洗濯機や手洗いがOKな場合は、細かい洗濯表示に従って洗濯していきます。
「お湯の温度」や「弱く洗う」など、洗濯表示の通りに洗うことが大切です。
次項では、洗濯機を使ったアクリルニットの洗い方からご説明していきます。
洗濯機を使ったアクリルニットの洗い方をご紹介
アクリルニットの洗濯表示に「洗濯機が使用できる」と記載されていたら、洗濯機で洗うことが可能です。
洗濯表示の通りに行い、できるだけ短時間で洗うことが望ましいでしょう。
ここでは、洗濯機を使ったアクリルニットの正しい洗い方をご紹介していきます。
【用意するもの】
・中性洗剤(液体)
・柔軟剤
・洗濯ネット
【洗い方】
①洗濯ネットに入れる
まず、アクリルニットを洗濯ネットに入れていきます。
洗濯ネットにはほかの衣類との摩擦や接触を避ける働きがあり、同時にニットのシワも防ぐことができます。
洗濯でニットに毛玉ができる原因は、衣類同士の摩擦が原因です。
それを避けるために、洗濯ネットを活用し、ニットを裏返して軽く折りたたんでから入れてください。
洗濯ネットは「網目が細かいもの」で「ニットがちょうど入るサイズ」が、洗濯ネットの中でニットが動かなくなるためおすすめです。
②洗濯機をまわす
洗濯ネットにアクリルニットを入れたら洗濯機をまわしていきます。
「ドライコース」や「手洗いコース」などで弱く洗うのが良いでしょう。
脱水は10秒程度にしておくと、ニットへの負担が減るためおすすめです。
ニットを洗濯機で洗う時は、なるべくニット単品で洗うようにしてくださいね。
アクリルニットを手洗いする!正しい洗い方は?
続いては、アクリルニットの洗い方が「手洗い」の場合を見ていきましょう。
長く大切に着用したいニットであれば、毎回手洗いで洗濯することが望ましいです。
洗剤は通常のものではなく、シワや毛玉ができにくい「おしゃれ着洗剤」を使用しましょう。
【用意するもの】
・おしゃれ着洗剤
・洗面器
・洗濯ネット
【洗い方】
①洗浄液を作っておく
まず、洗面器に手洗いのための洗浄液を作っていきます。
お湯は使用せず、おしゃれ着洗剤と適量の水を混ぜておきましょう。
②つけおきする
アクリルニットを軽くたたみ、①の中に浸します。
手のひらで優しく押し洗いをしたら、10分くらいつけおきしておきましょう。
③すすぎ+脱水
10分を過ぎたら、洗面器の洗浄液をきれいな水に取り替えます。
ニットを何度かすすいで洗剤を落としたら、洗濯機で10秒ほど軽く脱水してください。
ニットを洗濯ネットに入れることを忘れないように注意してくださいね。
④柔軟剤+脱水
最後に、柔軟剤と水を合わせたものにアクリルニットを浸します。
それから再び10秒くらい洗濯機の脱水を行ったら、手洗いは完了です。
アクリルニットの干し方に関しては、次項で詳しくご説明しましょう。
アクリルニットの正しい干し方!注意点はある?
前項まで、洗濯機や手洗いでのアクリルニットの洗い方についてご紹介してきました。
ここでは、アクリルニットの正しい「干し方」について見ていきましょう。
【アクリルニットの正しい干し方】
基本的に、ニットは「平干し」をするのが望ましいです。
ハンガーにかけると重さで形が崩れてしまうため、なるべく避けましょう。
風通しの良い場所で平干しして乾かしてください。
【アクリルニットの干し方の注意点】
注意点としては、熱の加えすぎに気をつけることです。
冬場は厚手の洗濯物が乾きづらいため、乾燥機を利用する人が多いかと思います。
しかし、アクリルニットは熱による生地の痛みが懸念されるため、乾燥機は使用しないことをおすすめします。
また、乾いた後にシワがついてしまった時、アイロンがけをしたいと思うこともあるでしょう。
アイロンに関しては「低温(90~110℃)」で、さらに「あて布」を使用すれば、短時間のみかけることができます。
長くアクリルニットを愛用するには、洗濯の仕方だけでなく、干し方やアイロンのかけ方にも注意しましょう。
アクリルニットの洗濯におすすめの洗剤をご紹介!
ここまで、アクリルニットの洗い方や、正しい干し方などについてお話ししてきました。
ニットの洗濯に使う「おしゃれ着洗剤」にはたくさんの種類があるのをご存知ですか?
ここでは、おすすめのおしゃれ着洗剤をいくつかご紹介していきましょう。
【花王:エマール おしゃれ着用】
エマールには、洗濯によるダメージを軽減する「繊維ケア処方」があり、ニットの繊維を摩擦などから保護することができます。
洗い終わっても型崩れしにくく、ニットはふわっと仕上がります。
【ライオン:アクロン おしゃれ着洗剤】
アクロンで洗濯すると、ニットの着用中に毛玉ができるのを防ぐことができます。
これには「シルキータッチ成分」が一役買っており、摩擦による毛羽立ちを抑えることができるのです。
ニットの伸び縮みも抑制するため、首元や袖がよれることもありません。
【P&G:ボールド 香りのおしゃれ着洗剤】
ボールドは、ニット以外にもさまざまなおしゃれ着の洗濯をすることに適しています。
ベリー&フラワーの華やかな香りが特徴で、長時間着続けても香りが長持ちします。
型崩れやシワを抑制することができますよ。
正しい洗濯方法で!アクリルニットを長く愛用しよう
アクリル100%のニットを洗濯する場合は、ニットの洗濯表示に合った洗濯方法をする必要があります。
洗濯機が使えるか、手洗いができるか、水洗いができないかなどの確認をして、洗い方を変えることが大事です。
長く愛用したいニットであれば、おしゃれ着洗剤を使用して、短時間で手洗いを行いましょう。
そして、風通しの良い場所で平置きで乾かすことで、洗濯によるダメージを軽減させることができます。
今回はおすすめのおしゃれ着洗剤もご紹介したので、ぜひ参考にしてくださいね。