セーターに色移りさせてしまったら?落とし方を徹底解説!

お気に入りの衣類に色移りさせてしまい、失敗してしまったことはありませんか?

色移りしてしまった時点で諦めてしまったり、クリーニングに出す暇がなかったり、自分でできないかと考えたりすることもあるでしょう。

そこで今回は、丈夫な素材やセーターをはじめとしたデリケートな衣類の色移りについて、その落とし方を学んでいきましょう。

マスターしてしまえば、落ち着いて対処できるようになるかもしれません。

セーターに色移り発見!原因はどのようなこと?

セーターなどの衣類についた色移りの落とし方に触れていく前に、色移りの原因について理解しておきましょう。

ここを分かっていれば、色移りの失敗の憂き目にあわずに済むかもしれません。

洗濯時に衣類への色移りが発生してしまう原因には、主に以下のようなことが考えられます。

◯衣類そのものの濃い色の染料が、洗濯中に溶け出して色の薄いところへ色移りしてしまう

上下で色が異なるワンピースや、袖の色が違うトレーナーやセーターなどは、色移りしてしまう可能性があります。

1つの衣類で異なる色使いをしているものは、洗濯に注意が必要です。

場合によってはクリーニングに出したほうが賢明かもしれません。

◯洗濯時に染料が溶け出したり脱水時の遠心力で染料が染み出たりして他の衣類へ色移りしてしまう

洗濯時に水に色がついている場合は、染料が溶け出していた可能性が考えられます。

そのため、同時に他に洗濯していた衣類がある場合は、全てに色移りしてしまうこととなります。

また、洗濯後に点々と色移りを発見した場合は、脱水中に染料が飛び散ったかもしれません。

◯洗濯後長時間放置してしまう

洗濯後、脱水が終わった衣類を長時間放置してしまうことも、色移りの原因となりえます。

洗濯終了時には色移りしていなくても、時間とともに水分とその重みで色移りが発生してしまうのです。

洗濯の基本!色移りを防ぐためにできること

大事な衣類を守るために、色移りを防ぐ洗濯時の基本を押さえておきましょう。

◯衣類を仕分けして洗濯

白いものや色の薄い物、色の濃いもので分けて洗濯すれば色移りに煩わされることもありません。

色の濃い衣類などを初めて洗うときは、特に注意が必要です。

◯色落ちしそうな衣類はネットに入れて洗濯

洗濯ネットを使用することで、衣類同士が直接触れることがなくなり色移り防止につながります。

色移りが心配な衣類は洗う前に裏返し、目の細かい洗濯ネットを使用しましょう。

セーターのような、衣類同士の摩擦で毛玉ができる可能性のあるものにも効果的でしょう。

◯購入後初めて洗う衣類は個別に洗濯

前述でも触れましたが、初めて洗う衣類は色落ちの可能性があります。

特に、天然素材の綿・麻・シルクの衣類や、インポートの衣類、デニムなどは色移りしやすいといえます。

◯洗濯終了後はすぐに干す

洗濯物は湿ったままだと色移りがしやすくなっている状態です。

特に脱水後の洗濯物が絡まった状態は色落ちの危険性が高まり、雑菌の繁殖の可能性も考えられるので、早急に干すことが得策です。

では、実際に色移りを起こしてしまったらどのようにするべきなのか、落とし方で気をつけることはあるのでしょうか。

セーターに色移りしてしまったら?落とし方のポイント

Tシャツやシャツ、カットソーといったデイリーユースのアイテムはもちろん、セーターといったややデリケートな衣類に色移りしてしまったら、どのように対処するとよいのでしょうか。

具体的に対処法と落とし方のポイントを見ていきましょう。

◯色移りを発見したら湿っているうちに落とす

衣類の色移りは乾いてしまうと落としにくくなってしまいます。

洗濯直後の湿った状態で色移りに気づいたのなら、そこで早急に対処すれば落とせる可能性が高まります。

間違っても乾燥機で乾かしたり、アイロンをかけたりするのはNGと覚えておきましょう。

◯50度以上のお湯を使う

洗濯時にぬるま湯を使うことは、汚れを落とすために効果的であるといいます。

しかし、色移りしてしまったときには、それよりも熱い50度前後のお湯を使うと、より効果が高まるといわれています。

洗濯槽を使って色移りを落とすなら、洗濯機の耐熱温度に注意しながら行ってください。

分からない場合は、バケツや洗面器などを使用するほうが安心でしょう。

◯弱アルカリ性洗剤に酸素系漂白剤をプラス

色移りを落とすには、いつもより多めの洗濯洗剤を使います。

可能であれば洗浄力が高いとされる、粉末の弱アルカリ性洗濯洗剤がおすすめです。

なお、セーターなどのおしゃれ着洗いに使う中性洗剤だと、色移りを落とすのにはあまり向いていません。

白物と色柄ものに使える酸素系漂白剤を用意しましょう。

これらを使った具体的な色移りの落とし方は、次項で詳しくお話ししていきます。

実際にやってみよう!色移りの落とし方の手順

では、衣類の色移りの落とし方の、詳しい手順についてご説明していきましょう。

色移りを落とす前に、念のため衣類の洗濯表示を確認しておいてください。

デリケートなセーターやブラウスといったものは、50度以上のお湯が不可な場合も考えられるので注意が必要です。

【用意するもの】

・50度以上のお湯
・色移りした衣類などを入れるバケツなどの容器
・弱アルカリ性洗剤
・酸素系漂白剤
・いつもの洗濯洗剤
・ゴム手袋

【手順】

①色移りした衣類をお湯に浸す

色移りしたものが1、2枚だったら、バケツや洗面器で大丈夫でしょう。

一度沸騰させたお湯に、少しずつ水を加えて温度を下げるとよいでしょう。

②粉末の弱アルカリ性洗剤と酸素系漂白剤をお湯に入れ、洗浄液を作る

弱アルカリ性洗剤は、規定量の2~3倍の量を使用し、酸素系漂白剤は規定量を入れてお湯にまぜます。

③しばらくつけおく

30分から1時間程度つけおきします。

時折混ぜたり裏返したりして状態を確認します。

④色移りの落ち具合を確認

この時点で色移りが落ちていればOKですが、まだ色落ちが確認できるならお湯を変えてもう1度つけおきをします。

⑤衣類をすすいだあとに単独で洗濯

しっかりと洗浄液をすすいだ後、いつも通りに洗濯をして完了です。

色移りの落とし方!アイテム別に見てみよう?

こちらでは、色移りしてしまった衣類のアイテム別に、落とし方を見ていきましょう。

◎セーター

セーターなどのニット類は、デリケートな素材でできていることがあります。

天然素材のセーターなどの色移りの落とし方は、前項でご紹介した弱アルカリ性洗剤ではなく、おしゃれ着洗い用の中性洗剤に、酸素系漂白剤を混ぜてみてください。

生地が傷まないようにこすることなく色移りを落としましょう。

セーターの素材がポリエステルなどの強い素材である場合は、前述の色移りの落とし方で大丈夫でしょう。

◎ドライクリーニングが必要なアウター類

色の薄いアウター類は、一番外側に着用するため雨などの湿気にさらされ、色移りしてしまうこともあるかもしれません。

このような衣類にも前項でご紹介した、基本の落とし方ができます。

部分的に色落ちを取ろうとすると、全体の色合いに変化が生じる可能性があるので、全体的につけ込みましょう。

◎デニム

色落ちしそうなデニムですが、お湯・弱アルカリ性洗剤・色柄ものに使える酸素系漂白剤の洗浄液は使用可能です。

デニムの場合、丈夫な綿が素材に多く使われていることが考えられるので、使う酸素系漂白剤は液体タイプより粉末タイプのほうがよりおすすめです。

白いセーターなら還元系漂白剤が使える!色移りの落とし方

色移りしてしまった衣類が白い場合は、還元系漂白剤もおすすめです。

元々漂白剤には、塩素系、酸素系、還元系の3種類あり、この中で最も強力なのが塩素系漂白剤です。

この塩素系漂白剤を使っても落ちなかった色移りには、もしかすると還元系漂白剤が有効かもしれません。

還元系漂白剤も、塩素系漂白剤と同様に色柄ものには使えませんが、しつこい黄ばみやしみ、汚れだけでなく赤土や鉄さびを落としてくれるといいます。

還元系漂白剤でも有名なものに、ハイドロハイターがあります。

ハイドロハイターは、白い衣類専用の還元系漂白剤です。

使用方法は難しくなく、前述の色移りの落とし方とあまり変わりません。

50度ほどのお湯に、ハイドロハイターを規定量使用し、同じようにつけおき・すすぎ・洗濯するだけです。

素材にもよりますが、セーターといったデリケートなアイテムの色移りも、ハイドロハイターで落とせたという例もあるようです。

白い衣類の場合は、最後にこの落とし方を試してみてもいいかもしれませんね。

色移りの落とし方の基本は「お湯・弱アルカリ性洗剤・酸素系漂白剤」

大事な衣類に色移りしてしまったら、落とし方の基本として、50度以上のお湯、粉末の弱アルカリ性洗剤、酸素系漂白剤を合わせると覚えておきましょう。

基本は強い素材の綿などに有効ですが、素材によってはデリケートなセーターなどにも使える方法です。

また、色が白に限定されるなら、還元系漂白剤もおすすめです。

ただし、色移りを落とすときは、お湯や漂白剤が使えるものか、事前に衣類の洗濯表示を確認することをおすすめします。