股上が深く、股下がゆったりしていることから、「脚が短く見える」と言われている「サルエルパンツ」ですが、昨今ではファッションアイテムのひとつとして定着してきました。
定着した理由としては、デニムなどさまざまな素材が使われはじめ、大人も楽しめるデザインのものが多くなってきたことが挙げられるでしょう。
今回は、大人のメンズが格好良く「サルエルパンツ」を穿きこなすためのポイントをご紹介します。
メンズが好むサルエルパンツの魅力とは?
メンズと言っても、特に若者から支持されているサムエルパンツの魅力とは、一体どんなものなのでしょうか。
デニムパンツと比べると、股下がかなりゆったりとしたデザインなので、穿いていてとても楽ですが、「脚が短く見えてしまう」というデメリットがあります。
しかし、実際には脚の長さを隠せるので、脚の長さや形にコンプレックスがある方にはおすすめのファッションアイテムなのです。
また、デザイン性もさることながら、本来のサルエルパンツの魅力は、そのシルエットです。
股上が深く、股下にボリュームがあり、裾にかけて細くなるサルエルパンツは、Aラインのシルエットが出しやすいというメリットがあります。
Aラインとは、アルファベットの「A」のように、上半身をすっきりさせ、下半身を太くしっかり見せるシルエットのことです。
全体のシルエットをAラインにすることで、男らしいがっしりとしたイメージになります。
しかし、サルエルパンツそのものは女性的なアイテムでもあるので、やわらかい、しなやかな雰囲気も持っています。
そのため、男らしさだけでなく、しなやかさも加わり、穿きこなしの幅が広いというのも魅力のひとつです。
大人のメンズがサルエルパンツを穿くときのポイント
サルエルパンツのルーツは、イスラム文化圏の民族衣装「サルール」です。
1977年のパリコレクションに登場したことがきっかけで、ファッションアイテムのひとつとして一般化しはじめました。
日本では2002年頃から、定番アイテムとして扱われるようになっています。
今までにはない、インパクトのあるデザインのサルエルパンツは、股下のボリュームがポイントです。
股下がボリュームたっぷりであれば、民族衣装のテイストが高くなり、エスニックファッションによく合いますが、相当おしゃれに自信がある方でないと穿きこなせないでしょう。
このことから、おしゃれに敏感な若者たちに支持されて広まりましたが、そのルーズなデザインは大人のメンズには向かないと言われていました。
しかし、昨今ではさまざまデザインのものがあり、股下のボリュームを抑えたものを選べば、大人のメンズでも充分穿きこなせます。
デニム地であれば股下がゆるくなり過ぎず、コーディネートの幅も広がり、より気軽にサルエルパンツを楽しめるでしょう。
大人のメンズにデニムのサルエルをすすめる理由
ご紹介しているように、基本的に股下にボリュームがあり、裾にかけて細くなるシルエットのサルエルパンツは、股下のボリュームで印象が大きく違ってきます。
また、同じようなシルエットのサルエルパンツでも、素材によってイメージが変わります。
デニム生地のサルエルパンツは、普段穿いているデニムパンツと同じ感覚で穿けるので、サルエルパンツ初心者にはおすすめです。
最初の1本は、普段の自分からかけ離れないスタイルにすると、上手く穿きこなせるでしょう。
また、いつも穿いているデニム生地ならば、奇抜な印象にならず、デニムパンツとは違ったシルエットが楽しめます。
スウェット素材のサルエルパンツもカジュアルという点ではおすすめですが、穿き方によってはだらしない印象になるので、大人のメンズにはおすすめしません。
デニムのサルエルパンツの穿きこなし方
それでは、大人のメンズにおすすめのコーディネートをご紹介しましょう。
デニムのサルエルパンツは、カジュアルな穿きこなしができますが、若いときのままのイメージで穿いてしまうと、ストリート感が出てしまう場合があるので気を付けてください。
大人のコーデを目指すには、腿の幅と裾の幅にあまり差のない、細身のものを選びましょう。
コートなどを羽織る、秋冬コーデは重くなりがちなので、すっきりしたデザインのサルエルパンツで引き締まった印象にするとバランスが良くなります。
デニムの細身のサルエルパンツなら、腰回りに余裕があるので動きやすく、足元はすっきりまとまるので、厚手のコートを羽織っても重すぎません。
デニムのトップに合わせるのにも、サルエルパンツでしたら、おしゃれに決まります。
このとき、足元はボリュームのあるスニーカーにするとバランスが良いでしょう。
足元をレザーシューズで決めたいときには、トップをTシャツなどですっきりとさせて、股下にボリュームを持たせると、大人の着こなしになります。
ワイルドに決めたいときには、股上が深く少しボリュームのあるサルエルパンツに、シンプルなロングTシャツやハイネックを合わせると良いでしょう。
また、細身のデニムサルエルパンツは、キレカジコーデにおすすめです。
ぴったりサイズのシャツと合わせたり、シンプルなジャケットを合わせると、きれいめなコーデになります。
大人のメンズにはデニムの「ちょいサル」がおすすめ
大人のメンズにおすすめなサルエルパンツは、適度なサルエル感が味わえる「ちょいサル」です。
ルーズ過ぎず、少しゆとりがある「ちょっとだけサルエル」くらいのシルエットが、大人のメンズにはきれいにコーディネイトできます。
股上が深いサルエルパンツは、抵抗がある方もいるかもしれません。
しかし、すっきりとしたデニムの「ちょいサル」のシルエットなら、どんなスタイルにも合わせやすいでしょう。
大人メンズの「ちょいサル」のコーディネイトのポイントは、「シンプル」です。
装飾を抑え、色数を少なくすることで、サルエルパンツのデザイン性が強調され、おしゃれな大人の雰囲気になります。
手持ちの無地のTシャツとスニーカーを合わせても、「ちょいサル」であれば、デニムパンツより断然おしゃれな感じになるでしょう。
手持ちの服をおしゃれに変える、それが「ちょいサル」の魅力です。
メンズのデニムサルエルパンツブランド
最後にメンズのデニムサムエルパンツのブランドをご紹介しましょう。
・EIGHT(エイト)
エイトのサルエルパンツの特徴は、ストレッチ素材を使っているので、とても動きやすいということです。
価格帯もリーズナブルなので、サルエルパンツを試してみたい方にはおすすめです。
・Iroquois(イロコイ)
イロコイのサルエルパンツは、股下だけではなく、全体がゆったりとした作りになっています。
デザインや素材へのこだわりが強く、独創的なデザインが特徴です。
・ovtski(ロフトスキー)
もともとデニムパンツで有名なブランドのロフトスキーの作るサムエルパンツは、アメカジコーデに合うデザインのものが多く揃っています。
・NATAL DESIGN(ネイタルデザイン)
このブランドのサルエルパンツは、股下以外は細く、スキニーのような仕上がりです。
通常のサルエルパンツよりも、やや窮屈さを感じるかもしれませんが、全体のシルエットをスマートに見せてくれます。
・ALDIES(アールディーズ)
アールディーズのサルエルパンツは、デニムの良さを活かしたデザインで、品質が良く、デニムなのにやわらかい穿き心地が癖になると評判です。
大人のメンズにおすすめ!デニムのサルエルパンツ
ゆるりとしたデザインが特徴のサルエルパンツは、穿き方によってはだらしなく見えてしまうので、穿きこなすのが難しいファッションアイテムと言われています。
しかし、デニム素材を選べば、生地がしっかりしているので、きれいに決まります。
また、股下のボリュームを抑えたものであれば、大人のメンズでも充分穿きこなせるでしょう。
下半身にコンプレックスがあったり、腰パンがなかなかやめられなかったりする方は、ぜひサルエルパンツにトライしてみてください。