お気に入りのセーターが、気付かないうちにほつれてしまっていることはありませんか。
せっかくコーディネートを工夫しても、ほつれたセーターでは台無しになってしまいます。
簡単にきれいにほつれを直す縫い方を知っていたらすぐに対処できますね。
この記事では、セーターのほつれの原因や予防法、縫い方などを中心にご紹介します。
縫い方を知る前に!セーターがほつれたり穴があいてしまう原因は?
大切に着ているセーターに、気づかないうちにほつれや穴ができてしまう原因とは何なのでしょうか。
セーターのほつれや穴の縫い方をご紹介する前に、その原因を探っていきましょう。
セーターにほつれや穴があいてしまう原因は、大きく分けて2つあります。
1つ目は単純にどこかに引っ掛けて穴をあけてしまった場合です。
セーターの中でもニットは編み方が甘いので、バッグについているファスナーや金具などで引っ掛けてしまう場合もあります。
また、気づかないうちに鋭いものなどに引っ掛けてしまえば、ニット以外のセーターでも簡単にほつれや穴ができてしまいます。
しかし、穴が2つ以上ある場合には、引っ掛けたことが原因ではない可能性が高いです。
1つのセーターで、同時に何か所も引っ掛けてしまうということは考えにくいですよね。
そのような原因は、「虫食い」である場合が多いのです。
ほつれや穴の2つ目の原因である「虫食い」についてお話しします。
セーターにほつれや穴を作る害虫について知っておこう
では、セータをほつれさせたり穴をあける原因になる虫についてお話しします。
ほつれや穴の縫い方は後述していきますが、その原因の虫のことも気になりますよね。
セーターなどの衣類を食べる虫のことを「衣類害虫」といいます。
衣類害虫は大きく分けて2種類で、甲虫の「カツオブシムシ」と蛾(が)の一種の「イガ」がいます。
これらの虫の成虫は、1匹当たり1日数百個の卵を産むといわれているのです。
想像するだけで、怖くなってきてしまいますよね。
その卵は、セーターなどの衣類がしまわれているクローゼットの中で孵化(ふか)して、その後は幼虫になり数か月の間そこに住み着いてしまいます。
幼虫の間に衣類を食べ、成虫へと成長していきます。
衣類害虫は一般的に、羽が生えた成虫になるとどこかへ飛んで行ってしまうため、あまり私たちが目にすることはありません。
しかし、最近の家は冬の間でも暖かい環境のところが多いため、成虫になっても外へ飛んでいかず家の中で一生を終え、世代を受け継いでいる場合もあるようです。
セーターの大敵衣類害虫!害虫が好む場所!
セーターをほつれさせたり穴をあける衣類害虫は、15度から25度くらいの暖かい環境を好んで家の中に侵入してきてしまいます。
侵入経路は、外に洗濯ものを干したときに付着していて家の中に取り込んでしまったり、外出時にセーターなどの衣類にたまたまついていることなどが考えられます。
羽が生えた成虫の害虫は、屋外のさまざまなところを飛んでいるので、家の中への侵入を防ぐことは難しそうです。
また、衣類害虫は、暖かい場所の中でも湿気の高い場所を好み、湿度が60パーセントを超えるとさらに住みやすくなります。
一般的に、引き出しやクローゼットの中は暖かく湿気が高くなる場所なので、残念ながら害虫が快適に過ごせてしまう環境といえますね。
また、害虫は、食べこぼしや皮脂汚れの付着した衣類が好物です。
食べこぼしや皮脂汚れをそのままに収納してしまうと、セーターのほつれや穴の原因になってしまうのです。
害虫の好物はこの他にもあり、それは「ホコリ」です。
引き出しやクローゼットの中まで定期的に掃除をする人も少ないため、気づかないうちに害虫の快適な住処を作り出してしまっているのです。
セーターが害虫に食べられて穴が開いてしまった場合、簡単に直せる縫い方を後述しますが、その前に予防法をみていきましょう。
簡単な縫い方の前に!大切なセーターを害虫から守るためにすべきこと!
万が一、お気に入りのセーターが害虫に食われてほつれや穴ができてしまっても簡単に直せる縫い方がありますが、その前に大切なセーターを害虫から守る方法をご紹介します。
セーターは、冬の寒い時期に着るので「汗もかいていないし、汚れていないから大丈夫」といって洗濯を怠りがちです。
しかし、気付かないくらいの食べこぼしがあったり、皮脂汚れが付着しているだけでも害虫はそこを狙ってくるので洗濯が必要です。
そのためセーターをしまう前に、必ず洗濯をしましょう。
また、「着るたびに毎回洗濯すると、大切にしているセーターが傷んでしまう」と考える方も多いようです。
最近の「オシャレ着用」の洗濯洗剤を使って洗うことによって、それも防げます。
洗濯して清潔さを保つことで、虫食いからセーターを守りましょう。
セーターを清潔に保つのと同時に、収納場所もきれいにしましょう。
前述したように、ホコリも害虫の好物なので、衣替えをするタイミングでクローゼットの中のホコリを掃除します。
クローゼットの中は湿気がこもりやすいため、定期的に風を通すこともおすすめです。
衣類の中でもセーターは特に湿気がこもってしまうので、着ない時期でも時々風通しのよい場所に干すことも害虫対策になりますよ。
セーターを収納する場所に合わせて防虫剤を入れよう!
しかし、これらの対策をしても、害虫が侵入してきてしまう可能性があります。
セーターや収納場所をきれいにしたら、防虫剤を使用しましょう。
防虫剤は害虫がセーターなどの衣類に近づくことを防いだり、害虫の食欲を減退させる働きがあります。
防虫剤にはいろいろな種類があるのでご紹介します。
・吊り下げ式
・引き出し、衣装ケール用
・服を包み込むシートタイプ
クローゼットでは吊り下げ式や衣類を包み込むシートタイプ、引き出しや衣装ケースでは衣類の上に置くタイプを使用してください。
防虫剤に加えて除湿剤を設置すれば、さらに効果的ですよ。
しかし、防虫剤の使い方を間違うと効果があまり発揮されない場合があります。
防虫剤は一般的に、密閉された状態で使用するのが好ましいとされていますが、密閉状態であっても効果が軽減されてしまうことがあるのです。
それは、衣類を詰めすぎてしまったときです。
例えば、引き出しや衣装ケーの洋服の上にしっかり防虫剤を置いたとしても、収納に余裕がないと全体的に効果がいきわたりません。
ゆとりをもった収納を心掛けましょう。
また、防虫剤には有効期限もあるので気を付けてくださいね。
次の項からは、セーターにできてしまったほつれや穴の縫い方をご説明します。
それでもセーターにほつれや穴ができてしまったら!簡単な縫い方!
お気に入りのセーターを衣類害虫に食われないために、これだけのことをやっていても食われてしまうこともあります。
また、前述したように、どこかへ引っ掛けてしまってほつれや穴ができてしまうこともありますね。
大切なセーターをあきらめないためにも、縫い目の分からない簡単な縫い方をご紹介するので参考にしてください。
①ニットは裏返して、裏側から穴のまわりを2周なみ縫いします。
針をさす位置ですが、穴に近すぎず遠すぎない位置で縫っていきましょう。
この時、縫い目を細かく縫うことがポイントです。
②なみ縫いを終えたら、糸を引っ張り出してください。
穴の切れ目部分が引っ張った方向でまとまるようにしっかりと引っ張ると、でっぱり部分が出てきます。
③糸を結んでいきましょう。
針を抜いてできた、2本の糸を②のでっぱり部分に固結びで結んでいきます。
3回ほど結ぶとしっかりと止まります。
④スチームアイロンをかけます。
セーターを裏側にしたまま、軽くスチームアイロンをかけていきます。
次にセーターを表にもどした後、スチームアイロン軽くなでるようにかけていきましょう。
最後に縫った箇所を表から手で押してなじませます。
セーターの表から見ると、ほつれや穴ができていたとは思えないくらい自然な仕上がりです。
4ステップと簡単なので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
お気に入りのセーターを長持ちさせるためにできるだけのことはしよう!
セーターにほつれや穴ができる原因や予防、簡単な縫い方などをご紹介しました。
衣類害虫が家の中に入るのを防ぐことは大変難しいですが、それらからセーターなどの衣類を守る対策はたくさんありましたね。
まずは、これらを守ることで大切なセーターを長持ちさせましょう。
お気に入りのセーターにほつれや穴ができてしまったら大変ショックですが、すぐあきらめずにこのやり方で直してみてくださいね。