気がつくと、お気に入りのパーカーが変色・色落ちしている!
多くの方がこのような経験をしています。
気分も滅入り、折角のお気に入りパーカーが部屋着へとシフトチェンジする瞬間ですね。
実は、色落ちしたパーカーは復活させることが出来るのです。
むしろ、前よりもはっきりとした色合いへと生まれ変わるかもしれません。
復活させるその前に、なぜパーカー(衣類)は色落ちするのか?
復活を試みる前に、まずは「そもそもなぜパーカー(衣類)は色落ちするのか?」という素朴な疑問について考えてみましょう。
直接的な原因としては、洗濯による色落ちが最も大きな理由と考えられます。
例えば、色・柄物に漂白剤を使ってしまうと、もちろん色落ちする可能性は非常に高くなります。
さらに、漂白剤の使用をしていなくても、洗濯物が色落ちしてしまうことはよくあるのです。
衣類によっては、洗剤を使用するだけで色落ちしてしまうものもありますし、中には水だけでも色落ち現象があらわれるものもあります。
そして、ほんの些細なことですが、洗剤投入のタイミングによっても色落ちを引き起こす可能性があるのです。
例えば、先に衣類を洗濯機に入れてからその後に洗剤を投入する場合がこれにあたります。
こうすると、衣類に高濃度の洗剤が付着してしまったり、洗剤が溶けずに残ってしまう可能性があります。
この事が原因となり、色落ちやシミ、変色などが起こることも充分に考えられます。
復活させたいパーカーの色落ち、もしかしたら変色の可能性も!
復活させたいパーカーの色落ち、それはもしかすると色落ちではなく、変色の可能性もあります。
変色とは、色が落ちることとは若干意味合いが異なり、外的刺激により色が変わってしまうこともあります。
この変色には様々な理由が考えられるのです。
例えば、前項でご紹介した洗濯による色落ちですが、この洗濯で変色も起こり得るのです。
色の濃い服に色の変化があらわれたような場合には、変色の可能性が高くなります。
黒色などは様々な色が混じり合って形成されています。
その中で、青い色の色素が抜けると変色してオレンジがかってしまいます。
この場合には、青色が色落ちして変色したことになります。
薄い色の洗濯物に変化がなく、変化が濃い色のものだけの場合にはこの変色の可能性が高いです。
さらに変色がやっかいなのは、この直接的な洗濯という行為以外でも、日常生活における様々な事象が原因となり得ることにあります。
気が付けば、知らず知らずのうちに変色が進んでいたというのはよくある話なのです。
日常生活に潜むパーカー(衣類)が変色する危険性!
復活させたいパーカーの色落ちの原因を探すと、様々な要因が見えてきます。
中でも前項でご紹介した、色落ちではなく変色の原因となり得る日常生活の事象を見てみましょう。
【汗による変色】
こちらが最も多い事例になるのではないでしょうか。
生活していれば必ず汗をかきます。
この汗に含まれる成分に、服の色素を変色させてしまうものがあるのです。
夏場など汗をかいた場合には、必ず洗濯を行いましょう。
【紫外線による変色】
汗同様に紫外線も非常に多い事例となります。
特に、汗との相乗効果によってダメージはより大きくなるようです。
衣服の染料が紫外線による強い影響で分解されてしまい、色焼けや変色を起こしてしまうのです。
また、この紫外線が厄介なのは、何も太陽光だけに限らないのです。
「日差しの強い時を避けておけば大丈夫!」というわけにはいかないのです。
実は、室内蛍光灯にも紫外線が含まれています。
太陽光に比べれば非常に微弱なものですが、あたり続ければ影響が出てきます。
この汗や紫外線が変色の原因としては最たるものになりますが、それ以外にも次のようなものがあります。
・ガスによる化学変化で変色(コンロ、ストーブ、排気ガスなど)
・異なる種類の防虫剤使用による変色(発生するガスが化学変化)
・金属との接触で変色(ファスナー、バックル、装飾品)
以上のようなものが変色の原因として考えられるのです。
こうなると、「おちおち生活できない…」となってしまいますが、あくまでも可能性があるということですし、もし色落ちや変色したら復活させれば良いのです。
このあたりを次項よりご紹介しますが、とにかく汗と紫外線には注意しましょう。
色落ちしてしまったパーカーを復活させるには!
さて、それでは色落ち(色あせ・変色など含む)してしまったパーカーを復活させるにはどのような方法があるのかを考えてみましょう。
それには大きく分けると、「専門業者に依頼する」場合と「自分で何とか対処する」場合の2つのパターン・方法があります。
前者の専門業者に依頼する場合には、クリーニング店や染め直し専門店がこちらに該当します。
費用は掛かりますが、プロの手による染め直し作業ですので安心して任せられます。
大切にしたいパーカーの場合には、こちらでお願いするのが確実でしょう。
料金的には、色や重量により異なりますので一概には言えないのですが、パーカーであれば5,000円程度でやってくれるところが多いです。
しかし、そのようなお金はかけたくないという場合には、失敗覚悟でご自身で対処・復活させることも選択肢としてはあります。
この場合には、全体の染め直しもできますし部分修正も可能です。
全体染め直しであれば、専用の染料を使えばご自宅でも染め直しが比較的簡単に行えます。
部分修正の場合には、布用ペンキや布用スプレー、布用マーカーなどで対応が可能ですが、こちらの場合には元の色との違いが出るリスクもあります。
色落ちしたパーカーを自分で染め直して復活!
前項で、色落ちしたパーカーを自分で復活させる方法をご紹介しました。
やるのであれば、全体染め直しで気分もパーカーもリフレッシュさせましょう!
ここでは、全体染め直しを行う場合の大まかな手順をご紹介します。
大まかなとするのは、使用するメーカーによって大なり小なり違いがあるためです。
ここでは共通する作業方法をご紹介しますので、詳細部分は商品の説明書でご確認ください。
【用意するもの】
・お湯
・染料
・塩
・ボウル
・バケツ
・泡だて器
・ゴム手袋
パーカーの大きさや材質により「お湯」「染料」「塩」の使用量は異なります。
【作業手順】
1 染めるパーカーを漂白剤や柔軟剤は使わず洗剤のみで洗濯します。
この際、乾燥は不要で脱水状態(濡れた状態)で大丈夫です。
2 染料1袋をボウルにあけ、そこにお湯を注ぎ泡だて器を使って溶かし染色剤を作ります。
お湯の温度は、40度から50度程度のぬるま湯を使う場合が多いようです。
この時に泡だて器を使い、しっかりと染料をお湯に溶かしてください。
3 バケツの方には固定剤と塩を入れ、こちらも同じようにお湯に溶かします。
4 3の固定剤と塩を溶かしたお湯に、2で作った染色剤を入れてよく混ぜます。
5 ここに洗濯した状態のパーカーを漬け込み馴染ませます。
1時間程度漬け込みますが、そのままにしておくとムラになる可能性もあるため、適度に「混ぜたり揉んだり、上下に揺すったり」してムラを防ぎます。
6 1時間程度経てば、そこに洗剤を入れて洗い、濯ぎを行います。
メーカーによってはこれで完成の場合もありますし、その後に色止め剤を使う場合もあります。
色止め剤を使う場合には、ここの洗濯は軽めで大丈夫です。
7 色止め剤を使う場合には、再びバケツにお湯を入れ、そこに色止め剤を入れてよく混ぜます。
8 そこに先ほど濯いだパーカーを入れ、15分程度同じように混ぜながら浸けます。
9 15分程度経ったら、今度はしっかりと洗濯をして乾かせば終了になります。
メーカーにより仕様が異なりますので、必ず説明書でご確認ください。
色落ちしたパーカーを復活させる代表的な染料メーカー!
前項でご紹介したように、自宅でも比較的簡単に染め直しを行うことができます。
これにより、色落ちしてしまったパーカーも復活させることができるのです。
最後に、その染料を扱う代表的なメーカーをご紹介しておきます。
【DYLON ダイロン】
世界的に見れば、こちらのダイロンが最もメジャーな染料かもしれません。
代表的な商品は染料となる「マルチ」で、20色以上のラインナップにくわえ、色を合わせることで色彩調整も可能です。
こちらは、使うお湯は高温になります。
また、部分用修正として使える布用絵の具「カラーファン」も使い勝手は良いです。
【PAC FABRIC DYE】
こちらは国産の家庭用染色剤になり、簡単なパーカーの染め直しを可能にしてくれます。
こちらの染料は特に高品質と話題で、本格的な染色工場でも使われているものになります。
また、前項の手順はこちらの「PAC FABRIC DYE」を基にしたもので、色止め剤の使用で色落ちの心配がないのも嬉しいですね。
バリエーション豊富なカラーラインナップにくわえオーダーもできます。
また、この他にも「RIT染料」も評判が良いようです。
全体染めではなく部分修正であれば「染めQシリーズ」も非常に重宝します。
一度、専門店やホームページをのぞいてみてはいかがでしょうか。
お気に入りのパーカーを染め直してみよう!
今回、お気に入りのパーカーなどの色落ちについて、そしてその復活方法についてご紹介してきました。
パーカーが色落ちしてしまえば、気分も一緒に色落ちしかねません。
そんな時は、全体染め直しで復活させてみてはいかがでしょう。
思い切って色を変えてみても良いかもしれません。
パーカーの色彩を復活するとともに、一緒に色落ちした気分も復活させちゃいましょう!