おしゃれでも重たいコートは、毎日のように長時間着ていると疲れてきてしまいますよね。
軽いコートが欲しいなら、使われている素材に注目してみましょう。
ウール、カシミヤ、アンゴラ、ツイード、ポリエステル、どれが軽い素材なのでしょうか。
それぞれの特徴やデメリットをご紹介します。
軽いコートの素材は?耐久性・暖かさもチェック
着心地がよく、疲れないコートを選びたいと思う方が多いのではないでしょうか。
重たいコートだと着ていて肩が凝ったり、脱いで持ち運びするのが億劫になったりすることがあります。
そのため、「軽い」という条件でコートを探すこともあるでしょう。
コートの素材を軽い順番に並べてみましょう。
・カシミヤやアンゴラ
・ラムウールやポリエステル
・ウールやツイード
おそらく、イメージしていた通りだったのではないでしょうか。
ふんわりした素材は軽く、しっかりした硬めの素材は重いというわけです。
ウールやツイードは重く、それ以外はあまり差がないでしょう。
ただし軽い素材は、比較的耐久性が低いようです。
丈夫で軽いポリエステルのような素材もありますが、カシミヤやアンゴラよりは、ウールやツイードのほうが耐久性が高いでしょう。
アンゴラは特に繊細な素材なので、それだけ丁寧に扱う必要があります。
また、暖かさでいえば、カシミヤやアンゴラ、ツイードなどが優れています。
ウールも真冬のコートとしてもおすすめですが、ポリエステルは肌寒く感じることもある素材です。
ちなみに価格は、カシミヤやアンゴラが比較的高価で、ウール、ツイードがその次に続きます。
価格を抑えられるのはポリエステル素材ですね。
軽い・暖かい・高級感のあるコートの素材
コートに使われる素材を、軽いものから順にご紹介していきます。
重さだけでなく、特徴や注意点も知っておきましょう。
●カシミヤ
カシミアヤギから取った素材です。
ヤギの毛そのものを表わすこともありますし、毛を使って織った布を表わすこともあります。
カシミヤのコートは肌触りがなめらかで光沢感があります。
繊維が細かく密度が高く、軽い素材です。
ただし、毛玉ができやすく摩擦に弱いので、丁寧に扱う必要があります。
ちがう素材が混紡されているものなら、比較的扱いやすいでしょう。
●アンゴラ
アンゴラウサギの毛で、カシミヤと同じく肌触りのよさで人気です。
ふわふわした細い毛を使うため軽く、防寒性にも優れています。
コートの他にはマフラーやニットに使われています。
注意点としては、「毛が抜けやすい」「摩擦に弱い」などのことが挙げられます。
使い勝手のいいアンゴラコートが欲しいなら、ウールなど丈夫な素材が混紡されているものを選ぶといいでしょう。
軽い素材と重い素材、それぞれの特徴
●ラムウール
生後数ヶ月で刈り取った羊の毛がラムウールです。
ラムズウールとも言いますね。
ウールよりも高価ですが、繊維が細かいので肌触りがよく、やわらかさを感じる素材です。
マフラーにも使われています。
●ポリエステル
シワになりにくく軽い合成繊維です。
シャツやジャンパーなどにも使われています。
上記でもお伝えしたように、丈夫ですが、暖かさという点では劣ります。
毛玉もできやすいでしょう。
●ウール
羊の毛や、その毛を織った生地がウールです。
丈夫で温かく、シワになりにくい素材で、コートの他にもニットやスーツの素材として選ばれています。
デメリットとしては、商品にもよるのですが、重い、硬い、手触りがチクチクするなどの点です。
他にも、紫外線に当てると色が変わったり、アイロンをかけるとテカテカしてしまったりします。
とはいえ、上質なウールのコートはストンと落ちるシルエットが美しく、スタイリッシュで落ち着いたイメージに見せてくれます。
また、羊毛の太さが細く、やわらかい風合いのウールもあります。
そうしたものであれば、ウール100%でも軽さを感じるでしょう。
独特のザラザラ感が人気!おしゃれコートの素材
●ツイード
スコットランドに流れるツイード川の周りで織られていた素材で、ウールから作られることが多いです。
軽い素材ではありませんが、非常に厚みがあって暖かく、耐久性も高いです。
魚の骨のような模様をしたヘリンボーン、千鳥格子柄(ハウンド・トゥース・チェック)などの種類があります。
チープには見えませんがカジュアルな印象で、使い続けるうちに手触りがやわらかくなります。
商品によっては自宅で手洗いも可能ですが、やさしく扱うことをおすすめします。
〈その他の生地〉
・メルトン
メルトンは素材というよりは「仕立て方」を表わしています。
「ウール100%でメルトン仕立て」のような表示のあるコートを見かけるでしょう。
毛織物を縮絨し、起毛させた素材で、フェルトにも似ています。
密度の高い生地なので、丈夫で暖かく高級感もありますよ。
ただし密度を高めている分、ウールよりも重いことが多いでしょう。
コートを暖かく着よう
上記でご紹介した素材の他にも、暖かく軽い高級素材・ベビーアルパカや、重くて防水透湿性の高いゴアテックスなど、さまざまなものがあります。
それぞれ100%で使われるより、混紡されていることが多いでしょう。
混紡のバランスやコートの仕立て方によっては、重量や肌触り、扱いやすさが変わってきます。
「暖かい」よりも「軽い」という条件を優先して選んだ場合は、インナーとセーターなどの組み合わせを考えて、体が冷えにくいコーディネートにしてみてください。
そして、サイズはジャストサイズよりも少しだけ大きめがおすすめです。
コートの下に重ね着できて、動きやすいサイズを選ぶとよいでしょう。
とはいえ、ゆるすぎると冷たい空気が入り込み、スカスカして寒く感じますので注意が必要です。
コートは、素材の軽さ以外にも、着心地やデザイン性なども比較して選ぶと、後悔しない買い物ができるでしょう。
暖かく軽いダウンコート!品質が高いのは?
真冬を乗り切る暖かくて軽いコートといえば、ダウンコートも忘れてはいけません。
近年では薄手のダウンも増えて、軽やかに着ることができますよね。
コートの下にインナーとして着るダウンも人気が高まっています。
くるくる丸めてコンパクトに持ち運びできるので、一つあると重宝するでしょう。
ダウンの中に入っている素材は水鳥の毛で、あひる(ダウン)とガチョウ(グース)がありますが、ガチョウの毛のほうが暖かさでは優れています。
また、「フィルパワー」という数値も、ダウンを選ぶ際に参考にすることができます。
フィルパワーとは、ダウンの膨らみ方を示す数値です。
これが高いほどふっくらと膨らみ、保温性が高いということです。
600フィルパワー以上であればタウンユースには十分ですが、山登りなどアウトドアで着るなら700フィルパワーを超えるものがおすすめです。
そして、「ダウン」と「フェザー」の比率によっても、暖かさや価格が変わってきます。
ダウンが多めでフェザーが少ないほうがふんわりするので、品質がいいと言われています。
コートの素材を知って賢く選ぶ
コートの素材は混紡されていることが多く、一概にはいえませんが、カシミヤ、アンゴラ、ラムウール、ポリエステルなどが軽く、ウールやツイードは重い素材だといえるでしょう。
ウールやツイードには耐久性の高さや暖かさなどメリットもあります。
すっきり着こなせるデザインのコートも多いです。
カシミヤ、アンゴラ、ラムウールは価格が高いものもあり、丁寧に扱わないとすぐにダメになってしまうので、どういったシーンで着るかイメージして選ぶことをおすすめします。