結婚式などのお祝いの場で、ショールを巻いている女性を見たことがあると思います。
また、近年では葬儀も暖房のきいた斎場で行われるため、重いコートが荷物になってしまいます。
そのため、黒いストールを巻く方が増えているようです。
しかし、ストールを使いこなす自信のない方も、いらっしゃるでしょう。
今回は、フォーマルな場での、正しいストールの選び方や巻き方をご紹介していきます。
「お悔やみの席は黒い服」それ以外のフォーマルマナーは?
大人になるにつれて、様々な冠婚葬祭の席に出かける機会が増えてきます。
そして、そのような場には普段のような、カジュアルな服装で行くことができません。
きちんと「フォーマルファッション」で、参加する必要があります。
告別式などのお悔やみの席では「ブラックフォーマル」と呼ばれる黒い服を着るのがマナーです。
では、結婚式や式典などのお祝いの席には、どんなマナーがあるのでしょう?
実は、「フォーマルファッション」を着る際には、細かい決まり事があります。
そのため「ワンピースにストールを巻けば大丈夫」と安易に考えてはいけません。
せっかくの華やかな席で、失敗や恥ずかしい思いをしてしまいます。
時には、相手に対して失礼にあたることもあります。
そうならないためにも、基本的なマナーをしっかりと把握しておきましょう。
フォーマルはドレスコードを見極めなけらばいけない!
実は、フォーマルな場には「ドレスコード」があります。
そして、フォーマルにも「フォーマル」「セミフォーマル」「インフォーマル」の3つの種類があります。
つまり、同じ正装でも出席する場やご自分の立場によっても適したフォーマルが変わるのです。
では、どのような場面でどのドレスコードになるのかをご説明します。
まず「フォーマル」は、非常に格式の高い場面のドレスコードです。
そのため、アフタヌーンドレスやイブニングドレスなどが適切といえます。
一般的な結婚式やお呼ばれは、セミフォーマルとされています。
しかし、会場やパーティーの大きさによっては、フォーマルにする必要があります。
主催者と非常に縁が深い場合も、フォーマルが適しているかもしれません。
また、近年ではレストランなどで行われる、カジュアルな披露宴も増えております。
そのため、招待状に「平服で」と記載されることも少なくありません。
本来、平服とは「普段着」を意味していますが、フォーマルで使われる平服とは、インフォーマルのことです。
したがって、ワンピースにボレロやストール、またはスーツという服装が適しています。
決して、カジュアルな服装という意味ではないので、気をつけましょう。
また、お悔やみの場では、服を黒に統一しなければいけません。
同じ黒色でも、光沢のあるものは避けましょう。
さらに、服のボタンやバッグの留め金なども、光るものは不向きです。
結婚式などお祝いの場に黒いストールはOK?
以前は、フォーマルな場面で羽織ものといえば、ボレロやジャケットが主流でした。
しかし、近年人気があるのがストールです。
素材や色も豊富なうえ、巻き方によって表情に変化が出せるのも、人気の理由の1つです。
また、透け感のある素材を選べば、ドレスの華やかさを損なうことなく、露出を控えることができます。
しかし、フォーマルな場面では、ストールにもマナーがあるのではないかと、気になる方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、特に気になる「お祝いの席」でのストールのマナーについてご説明していきます。
まず、黒い服やストールは、お祝いの席に不向きかと心配される方がいらっしゃいます。
しかし、黒い服もストールもマナー違反ではありません。
ただし、全身が真っ黒になるのは、あまり好ましいとはいえないでしょう。
逆に、結婚式のワンピースやドレスは、花嫁と同じ「白色」は避けなければいけません。
ストールは白でも大丈夫ですが、、淡い色合いのドレスやワンピースに、合わせるのは控えてください。
白いストールを使用する際には、濃い色のドレスにしましょう。
どうしても、淡い色に合わせたい時は、ドレスの色が目立つように、透ける素材を選んだり、巻き方を工夫するのもいいでしょう。
また、アニマル柄やファーのついたストールも避けるようにしてください。
フォーマルな場でのストールの上手な巻き方
ストールの魅力の1つが、巻き方を工夫するだけで、イメージを変えられることです。
ちょっとしたテクニックで、シンプルなワンピースもぐっと華やかで、フォーマルな印象になります。
まずは、定番人気のカーディガン風の巻き方をご紹介いたします。
シンプルで上品な巻き方なので、黒色を選べばお悔やみの場でも、派手になりすぎる心配がありません。
<ストールのカーディガン風の巻き方>
①ストールを広げて、肩から羽織る。
②手前にある左右の角を、腕を包むようしにて背中へまわす。
③両方の角を、後ろで固結びにする。
④背中のストールをかぶせて、結び目をかくす。
もっと、コンパクトに首元に巻きたい時は、ボレロ風に巻くのいいでしょう。
前述の、淡い色のドレスに白いストールを使用する時には、この巻き方がおすすめです。
一見、難しそうに見えますが、非常に簡単です。
ぜひ、チャレンジしてみてください。
<ストールのボレロ風の巻き方>
①ストールを好みの幅に畳む。
②首に1周巻く。
③左右に垂れた端の部分を広げる。
④広げた部分を、肩に掛ける。
⑤前に垂れた部分を、反対側に持って行く。
⑥好みの形に整えて、ブローチやピンでとめる。
ストールリングは不器用な人の強い味方!
フォーマルな場面で人気のあるショールにも、不便な一面があります。
それは、すぐにずり落ちてしまうことです。
葬儀の場合のストールは、防寒を主な目的としており、斎場では畳んでしまうので問題はありません。
しかし、ファッションとして使うストールは、巻いたまま過ごすのがほとんどです。
そのうえフォーマルでは、サテンやレースなどの軽い素材が好まれます。
これらは、質感もサラっとしており、普段使いのストールよりも、さらにずり落ちやすい傾向にあります。
せっかく綺麗なドレスを着ていても、ずれたストールをたびたび直していては台無しです。
そうならないためにも、ストールはきちんと巻くようにしましょう。
もし、不器用で上手に巻けないという方でも、ストールリングを使えば、簡単にしっかり留めることができます。
そのうえ、ストールリングには、華やかなアクセサリーとしての一面もあります。
1つ穴と3つ穴タイプがあり、1つ穴は厚手のものには不向きです。
通常の、フォーマル使いのストールには、どちらも問題なく使用できます。
ただし、幅のあるストールやしっかりしたレースなら、3つ穴を選ぶ方がいいでしょう。
黒色やシンプルストールにワンポイントでワンランク上の大人フォーマル
ストールを留めるのは、ストールリングだけではありません。
お好みのアクセサリーを使って、より華やかにストールを使いこなしましょう。
【ストールピン】
ストールピンは、非常に種類が豊富に揃っています。
特に、フォーマルにはパールのものが定番人気です。
しかし、軽い素材のストールには、通常のピンでは重く見えてしまいます。
必ず、ラペルピンを選ぶようにしましょう。
【ストールクリップ】
ストールクリップは、幅のあるストールやしっかりしたレースにも適しています。
また、チェーンやパールでつながっているものもあり、止めるだけでカーディガン風に巻くことができます。
また、コサージュやバレッタなどを使うのもおすすめです。
暗めの色のドレスに黒いストールでも、鮮やかで大きなコサージュを足すことで、ぐっと華やかになります。
あえて、シンプルなドレスにシンプルなストールは、ワンポイントのアクセサリーが非常に映えます。
ぜひ、ストールを使いこなして、ワンランク上の、大人のフォーマルにチャレンジしてください。
ストールをフォーマルな場に活用しよう
シンプルなワンピースも、ストールを巻くだけでぐっとフォーマルな印象に変わります。
また、フォーマルのワンピースやドレスは露出が多めですが、透け感のあるストールを選べば、ドレスの華やかさを損なわずに、上品に露出を減らしてくれます。
特に、黒いストールは非常に重宝します。
お悔やみの場はもとより、コサージュなどのアクセサリーを加えれば、お祝いの席でも使用できます。
ぜひ、フォーマルにストールを取り入れてください。