デニムというと、ジーンズとほぼ同じ意味合いで使われている、非常にポピュラーな言葉です。
生地は厚手でしっかりしており、着心地の良いデニムですが、その分夏に履くと暑いという欠点がありますね。
実はデニムの中には、夏に涼しく履けるものが存在するのです。
ここでは、デニムについての基礎知識のほか、デニムを使った衣類や涼しいデニムについて、またデニムの正しいお手入れ方法などをご紹介します。
デニムとは?
デニムといえば今ではジーンズと同義で使われていますが、もともとの由来はどのようなものなのでしょうか。
デニムとは、縦糸に色(主に紺)糸、横糸に白い糸を使って織り上げた、綿製の厚手の織物を指します。
もともとフランスのニーム地方で作られていたことから、ニーム産のサージ(serge de Nimes)、つまりデニムと呼ばれるようになったようです。
強度が高く厚手で丈夫なことから、ズボンや作業着などによく使われています。
このように、デニムとは生地を指す意味の言葉です。
では、ジーンズについてもその由来を調べてみましょう。
ジーンズは、デニム地などの厚手の綿織物で作られたパンツを指します。
もともとは、デニム地特有のインディゴブルーがジーンズの色として認識されてきましたが、近年では白や黒をはじめさまざまな色のカラージーンズも出回っています。
厚手の綿織物ということは、非常に丈夫である一方で、季節によっては暑いという欠点も考えられます。
日本の夏のような湿度、気温の高い季節には、特に暑さを感じる要因となりそうです。
夏履くと暑いデニム!
デニムは厚く非常に丈夫な生地です。
デニムの素材は、基本的には綿100%です。
綿は衣類全般に非常によく使われている素材ですね。
吸水性に富む綿は、汗などを速やかに吸い取ってくれます。
綿100%素材の衣類を身に付けていると、その肌触りの良さに病みつきになる人も多いのではないでしょうか。
吸水性が良いことから、タオルなどにも綿はよく使われます。
綿の良い点は、その丈夫さです。
洗濯などの刺激にも強いため、汚れたら気軽に水を通して洗うことができるのは嬉しいですね。
綿の利点としてほかに挙げられるのが、保温性です。
綿の繊維はその構造から空気を含みやすい作りになっています。
体の熱を外へ逃さず保ってくれるのです。
寒い季節にも快適に過ごすことができる綿ですが、夏の暑い時期には暑さをより感じてしまう原因になりうるともいえるのです。
夏にデニムを履くと暑い原因のひとつは、綿の特徴にありそうです。
夏向きデニムには涼しい工夫が沢山!
暑い夏にデニムを快適に履くには、デニムの素材や厚みなどを選ぶ必要があるのです。
デニムは本来綿100%がですが、近年は混紡もよく使われているようです。
夏向き衣類によく使われる麻の混紡や、伸縮性に富み速乾性のあるポリエステルの混紡などの生地を選んでみましょう。
汗をかいてもはりつく感じがなく、さらっとした着心地を楽しめます。
また、デニム地の厚みを選ぶことも大切です。
デニムの厚さを表す際にはオンスという単位が使われます。
1オンスとは、約1平方メートル当たりの生地の重さがどれくらいか、という意味です。
オンスは、使う糸の太さや、織り込まれた糸の密度によって変わってきます。
1オンスは約28.35gです。
オンスが小さいということは、生地が薄く、そして軽いということになります。
一般的なデニムは11~14オンスですが、涼しく履きたい場合は10オンス以下のライトオンスデニムを選ぶと良いでしょう。
暑い夏のデニムは、形にもこだわろう!
デニムを夏に涼しく履くには、生地の厚さや重さ、素材を選ぶことが大切だとお伝えしました。
そのほかにも涼しさを求めるために注目していただきたいのが、デニムの形です。
デニムには、実にさまざまな形のものが存在します。
ももから裾までのシルエットがまっすぐで履きやすいストレートは、デニムの定番といえます。
ワイドシルエットなストレートは個性的な雰囲気で履くことができます。
もも部分にゆとりをもたせたテーパードも人気です。
足にフィットしてきれいなラインを作るスキニーは女性に人気の高い形ですね。
裾に向かって広がるフレアは、シルエットが綺麗で女性におすすめの形です。
さまざまな形のデニムがある中、暑い季節にはゆとりある形のものを選んでみましょう。
タイトなシルエットのスキニーよりも、適度にゆとりのあるワイドタイプやストレートなどがおすすめです。
一概にフィットするシルエットのものが良くない、というわけではありません。
生地の厚み、素材を上手に選べば、タイトシルエットのデニムも心地よく履けるはずです。
似合うデニムで夏を素敵に!体格別デニムの選び方
暑い夏でもデニムを涼しく履くためのコーデ例をご紹介しましょう。
デニムは男女問わず大人気です。
カジュアルウェアの代表格であるデニムは、自分の体型や身長などの特徴に合ったものを選ぶと、よりすっきりとした素敵な着こなしにつながります。
身長がどちらかといえば低めな人は、縦ラインを意識しましょう。
ワイドタイプなどのだぼだぼシルエットのものよりも、タイトなスキニーなどを取り入れるのがおすすめです。
デニムのウエスト位置はやや高めのものの方が、足が長く見えるようです。
身長の高い人、がっちりした体格の人は、どのようなデニムも気映えします。
ハイウエストのデニムならばより身長を強調出来ますし、布面積を抑えれば身長が高い印象を和らげる効果があります。
体がふくよかな人は、体の中の細めな部分、例えば足首などを出して全体をすっきり見せましょう。
裾に向かって細くなるテーパードは、ふくよかな人におすすめの一本です。
濃い色のデニムは引き締め効果抜群ですので、体のボリュームを抑えたい時に取り入れてみましょう。
暑い夏もデニムを楽しもう!コーデ例ご紹介
夏のデニムコーデは、着ていて快適なのはもちろん、見た目にも涼しいものを選びたいですね。
デニムの形は自分の体型や好みで自由に選ぶのが良いでしょう。
そこに合わせるトップスや羽織りものなど、夏向きなものをご紹介しましょう。
涼し気な印象を与える色といえば、やはり白でしょうか。
クリアな印象の白は、取り入れることで爽やかなコーデを作ることができます。
ややオーバーサイズの白シャツとスキニーデニムを合わせても素敵ですし、白ワンピースとスキニーデニムの組み合わせも着心地抜群です。
小花柄やドットなど、小さな柄をちりばめたトップスもキュートに決まります。
暑い夏は思い切ってノースリーブを取り入れたり、袖がフレアになっているものなどを取り入れても、涼し気で素敵です。
トップスをインしてハイウエストのワイドデニムとコーデするのも今どきな雰囲気です。
ワイドデニムのボリュームに対し、トップスがコンパクトにまとまるため、全体のバランスが良いコーデです。
夏にもデニムを活躍させよう!
デニムについて、その由来や素材についてお伝えするとともに、夏に涼しくデニムを履く工夫などをご紹介しました。
デニムとは本来素材を指す言葉であり、今ではジーンズと同じ意味合いで使われているのですね。
夏向きのデニムには混紡や厚みなどによって涼しく履ける工夫がされていることも分かりました。
自分に似合う快適デニムを見つけて、夏もデニムを楽しんでください。