スカートには裏地がついたものとないものがあることをご存知ですか?
最近は、制服のスカートはもちろん、スーツの下のスカートにも裏地がついていないものが増えています。
しかし、毛素材のスカートやフォーマル使いのスカートは、今でも裏地があります。
裏地がないスカートを購入してしまい、履きにくい時はどうしたらいいでしょうか。
そんな時に利用できるのがペチコートです。
中にはペチコートをご存知ない人もいらっしゃるかもしれません。
今回は、スカートの裏地と裏地代わりになるペチコートのお話です。
ペチコートはスカートの裏地代わり
女性の皆さんは、男性にはない下着がたくさんあることをご存知ですね。
男性の多くは、シャツとパンツ、時々ステテコやズボン下を履いていますが、基本的にはこの2枚で事足りてしまいます。
しかし、女性も中学生以上になると「ブラジャー」というものをつけるようになり、他にもガードル、ファウンデーション、スリップ、ベビードール、男性には耳慣れない下着もたくさんあります。
同じブラジャーでも形は様々で、ワイヤーが入っているものやないもの、スポーツ用、寝る時用と分けて持っている人もいます。
最近は、若い女性がつける下着も色々と変わり、身体を締めつけないようなものを好む人が多くなりました。
おしゃれな下着よりも機能性を重視したものも増えました。
そのため、シュミーズや身体全体を締めてたるみをカバーするファウンデーション、スカートの下につけるペチコートなどを知らない人も増えています。
若い女性の中にはガードルの代わりにスパッツを履く人も増えているようです。
しかし、女性の下着はちゃんと理由があって作られていますので、必要なものはきちんと身につけることが大切です。
その中でペチコートがどんな役割を果たすかというと、スカートの裏地の役割をします。
裏地のないスカートを履くとき、一枚のままでは透けて脚の線が見えてしまうことがあります。
ペチコートは、透けて見えないように防止する役割があります。
なぜペチコートが必要ないの?昔のスカートと今のスカートの違い
ところで、ペチコートって何でしょうか。
皆さんは自分のペチコートを持っていますか。
最近、ペチコートを持っている人は少ないかもしれません。
昭和のころは、ペチコートを持っている人がたくさんいました。
当時は、今のように生地の素材が多様化していません。
スカートは毛または綿、麻が多く、ポリエステルやナイロンはあくまでも天然繊維に混ぜて、弱点を補うためのものでした。
ポリエステルというと、粗悪品、安物というイメージが強く、表地に使うことはほとんどありませんでした。
しかし、どんどんと生地の材質も良くなり、最近では大半の衣服、スカートやジャケット、スポーツ衣料がポリエステル繊維で作られています。
天然繊維の弱点は繊維の太さが決まっているため、必要以上に密度の高い生地を作ることができません。
そのため、繊維を織ってスカートやジャケットにすると、生地にわずかな隙間ができてしまいます。
もちろん、あからさまなものではなく、光に当てると見える程度です。
この隙間が原因でスカートを履くと、一枚では透けて見えてしまうのです。
それを防ぐために裏地がつけられています。
また、毛のスカートはそのまま履くと、静電気が発生して脚にまとわりつきやすくなります。
スカートの裏地はこういったことを防ぐ役割をします。
しかし、スカートの種類によっては裏地がないものもあり、裏地の代わりになるのがペチコートということです。
最近のポリエステルは品質も良くなり、ジャージやスウェットだけでなく、綿や毛の代わりに使うことができるようになっています。
ポリエステルで作られたジャケットやスカートも増えました。
ポリエステルは元々液体の石油を原料としている繊維なので、いくらでも細くすることができます。
細い繊維で織った生地は、天然繊維よりも密度が高くなります。
技術が高ければ高いほど、密度の高い生地を作ることができます。
そのため、裏地なしの一枚でも透けることがないスカートが増えてきたのです。
最近は、ペチコートが必要ないという人が増えたのは、おそらくそのためでしょう。
なぜペチコートが必要?裏地なしスカートの弱点
しかし、化学繊維だから絶対、万能というわけではありません。
若い女性の中には、雑誌に出てくるファッションを見て、可愛い、かっこいいというだけで服を選ぶことがあります。
実際に店で服を着てみて購入をするのが一般的ですが、試着で重視するのはサイズが自分にあっているか、鏡で見たときに変ではないか、という点です。
スカートを試着した後、一度試着室から出て、再度鏡を見ますか?
おそらくほとんどの人は、試着室の中だけで済ませているのではないでしょうか。
この時、裏地がついているスカートなら問題はありません。
しかし、裏地がない場合はできるだけ外に出て、スカートが透けていないかを見てみましょう。
光のあたり方で、スカートの中が透けて見えるようなら、中にペチコートやスリップを着ることが必要です。
特に、夏場は注意です。
家の中では、電気の下で自分の姿を見ています。
太陽光とは違います。
透けて見えることはないため、自分では気がつかないかもしれません。
しかし、太陽光に当たると、中の下着が見えることがあります。
時々、下着が透けて見えていることに気がつかずに、普通に歩いている人を見かけることがあります。
あまりに暑いとスカートの下にペチコートやスリップを履くのは嫌かもしれません。
しかし、透けて見えるということは、恥ずかしいだけでなく自分の身に危険を寄せることにもなります。
裏地がないスカートを履くときは、下着や脚の線が透けて見えないかどうかを確認してから購入しましょう。
どうしても気に入ったので購入したいなら、透けて見えないようにペチコートやスリップを履くという工夫をしましょう。
スカート裏地の生地でペチコート作り
たった一枚のスカートのために、わざわざペチコートを購入するのは勿体ないですね。
それなら、自分でペチコートを作ってしまいましょう。
作り方は簡単です。
スカートの表地に近い裏地の生地を購入し、簡易スカートを作るだけです。
簡易スカートといっても、裁縫そのものが苦手な人は、どうやって作るかわからないかもしれません。
しかし、簡易ペチコートは中学生の家庭科くらいのスキルがあれば大丈夫です。
裏地用の生地を購入したら、筒状に縫い、裾部分を三つ折りしミシンで縫って、ウエスト部分を同じように、三つ折りで縫ってゴムを入れるだけです。
同系色のスカートが数枚あるなら、一枚あれば他のスカートの時も利用できます。
黒や紺、グレーのスカートが多い人は、少し薄めのグレーで作っておくと、全部のスカートで利用できます。
茶や赤、ベージュが多いなら薄手のベージュといったように、自分が持っているスカートを見て裏地の生地を購入しても良いです。
しかし、簡易ペチコートはウエスト部分がゴムのため、あまりピッタリのスカートの中は邪魔になることもあります。
スカートの形がタイトスカートや、セミタイトスカートでは中のペチコートの方が大きくなってしまうため、使えません。
ウエストがゆるめの裾が広がるギャザースカートやフレアースカートの中なら利用できます。
ワンピースやジャンパースカートでも使えます。
ペチコートを持っていない、スカートの中が透けて見えるのは嫌という人は、一枚あると便利です。
スカートよりもワンピース!裏地がなければペチコートを
スカートよりもペチコートがあった方が良いのは、ワンピースです。
意外なことですが、ワンピースに裏地がないものが増えています。
特に夏場、手軽に着ることができるワンピースは裏地がありません。
ワンピースの裏地は上半身からつなげて作るため、裏地の量も多く手間がかかります。
良いものならついているけれど、安いものはついていないというのがほとんどです。
ここで高額か安価かという基準をお話しすると、1万円を超えるものならついていることが多くあります。
しかし、それ以下ならついていないことが多いと考えましょう。
ワンピースの場合、上半身は下着を身につけていますので、ほとんど目立つことはありません。
それでも、ワンピースの襟が広くとってあったり、肩がキャミソール型の場合は、下着に気を使いますね。
ブラジャーやタンクトップの肩が出ないようなものを選ぶこともあります。
肩が出ることを想定した、可愛いブラジャーの肩紐もあります。
モデルさんや女優さんがパーティの時に着ているドレスは、ほぼデザイナーズブランドの1点ものです。
ドレスにはインナーカップがついていることが多く、下着をつけずに着用できます。
カップの下はちゃんと裏地もついています。
シルエットがきれいに見えるように、ウエストの位置に裏地は専用の繊維が使われていることもあります。
しかし、私たちが街中で普通に目にするワンピースには、そういった手の込んだことまでしていません。
上半身に着る下着は気を使うのに、なぜ下半身は気にしないのでしょう。
スカート部分がついているから大丈夫と思っていますか。
確かに、スカートがあるので直に中が見えるわけではありません。
しかし、スカート同様ワンピースの中も、透けて見えているのです。
夏場は上からコートを着るわけでもないため、特に注意が必要です。
ワンピースを着る時も、裏地がないなら丈の長いスリップタイプの下着をつけるか、ペチコートをつけましょう。
ペチコートを購入する時は、肌に近いベージュや薄いピンク色があると、ほとんどのスカートやワンピースの下につけることができます。
裏地なしのスカート!ペチコートの代用になるものはないの?
裏地なしのスカートをはいた時にペチコートがない、スリップがないこともあります。
そんな時、他の下着では代用できないのでしょうか。
スリップはないけれど、ベビードールを持っているという人がいます。
ベビードールをご存知ない方に簡単に説明をします。
ベビードールはキャミソールにフレアーパンティがついたものです。
確かにベビードールも、つけていると下着の線が見えることを防ぐことはできます。
しかし、キャミソールと一体型のため、トイレに行ったときに少し面倒になります。
ベビードールは外出着の下に着る下着、というより部屋着の中に着る、部屋着として着る下着になります。
似ているから代用できるのではと思っても、用途が違います。
丈も短いため、ペチコート代わりにはなりません。
ガードルを履いているから大丈夫、スパッツを履いているから大丈夫という人もいます。
スカートの形がタイトやセミタイトスカートなら、それほど中が透けて見えるという心配もありません。
ピッタリとした形のスカートなら、ガードルやスパッツで充分に代用できます。
むしろ、下着の線が出てしまいますので履いてください。
下着はそれぞれ意味を持って作られています。
せっかくのおしゃれも、下着の線が見えたり脚の線が見えたらがっかりです。
用途に合った下着を選んで、完璧なおしゃれを目指しましょう。
あると便利な下着「ペチコート」
ペチコートが一枚あると、とても便利です。
裏地のないスカートはもちろん、ワンピースにも利用できます。
女性の下着は、用途を考えて作られています。
必要がない下着もありますが、あると便利な下着もあります。
ペチコートはあると便利な下着です。
機会があったら、ぜひ一枚購入してみましょう。