お気に入りのニットに見慣れない「穴」を発見したらショックですよね。
その穴の原因は「虫食い」かもしれません。
虫食いを発見したからといって、すぐに処分するのはもったいないですよね。
とはいえ、穴があいたまま気にせず着用するのはだらしなく見えてしまうため、おすすめできません。
そこで、お気に入りのニットなら修繕してみませんか。
簡単にできる修繕方法から、虫食い予防を中心にご紹介します。
ニットの虫食い見つけた!
久しぶりにお気に入りのニットを着ようかと思ったそのとき、突然遭遇する穴にびっくりしたことはありませんか。
穴は、引っ掛けてあいてしまうこともありますが、保管して出したときに気がついた穴は、「虫食い」の可能性が高いといえるでしょう。
その虫食いを見つけたらどうしますか?
・処分する
・自分で修繕する
・専門店に修繕を依頼する
おそらく、この3つの方法で悩むことでしょう。
お気に入りのニットであれば、その穴が原因ということだけで、処分にはなかなか踏み切れないでしょう。
とはいえ、自分で修繕するのには知識が必要ですし、専門店にお願いすれば費用がかかります。
そこで、どちらか迷ってしまうのであれば、例えば
・穴の大きさ
・買ったときの金額
この2点を判断基準としてみてはいががでしょうか。
穴が小さく、安価で購入したニットならば、自分で修繕にチャレンジしてみてもいいかもしれません。
一方、穴が大きく、高価なニットならば、専門店で修繕することを検討する必要があるでしょう。
ニットの虫食いを自分で修繕してみよう!
虫食いの穴が小さいのであれば、自分で修繕するのも難しくありません。
修繕方法も簡単です。
ニットと同色の糸と針を用意してください。
購入時に糸がついていた場合はそちらを使いましょう。
【修繕手順】
①ニットを裏返す
②針に糸を通し、玉結びをつくる
③穴の端から縫い目に沿って針を出し、反対側の編み目を拾う
④穴を塞ぐまで③の作業を繰り返す
⑤縫い終えたら玉止めをつくって終了
工程はこれだけなので、とても簡単です。
きれいな仕上がりにするためのポイントは、ニットは縦に編まれているため、横には糸を走らせず、縫うときはニットの編み目に縫う方向を合わせることが大切です。
一針ずつ縦に縫い合わせるようにすると、編み目が元に戻るようになり、仕上がりがよくなります。
ストレッチヤーンを使ってニットの虫食いを修繕してみよう!
虫食いの穴の修繕は、前項の方法以外にもストレッチヤーンという糸を使って修繕する方法もあります。
ストレッチヤーンとは、手芸店で購入することができる「ニット用補強糸」です。
ストレッチヤーンは、セーターの袖口や襟周りが伸びてしまうのを防止するために、毛糸と一緒に編み込む補強糸のことです。
ローゲージニット(編み目が詰まっていないもの)で、穴が1cm程度なら、このストレッチヤーンを使用して修繕することが可能です。
カラーも数種類ありますから、ニットの色に合わせて選びましょう。
特に、透明のストレッチヤーンを使用する際は注意が必要です。
透明のストレッチヤーンは、どの色にも使えそうで万能に思えるかもしれませんが、意外にもキラキラと目立ってしまう場合があるからです。
ストレッチヤーンと針が準備できたら、修繕してみましょう。
【修繕手順】
①針に糸を通し、玉結びはしない
②針を裏から表に出し、糸が抜けきらないように余らせておく
③穴から二目くらい離れた場所で穴を囲うように波縫いを二周する
④裏側に糸を通して、初めの糸と終わりの糸をそれぞれで引っ張る
⑤ほつれた部分が表に出ないように、針を使って裏側に押し込み調整する
⑥両端の糸で固結びを3回し、1cm残して糸を切る
⑦仕上げにスチームアイロンを当てて終了
伸びる糸なので、固結びは3回しっかりと行いましょう。
大切なニットの虫食いは専門店へ
大切なニットであれば、虫食いの穴を自分で修繕して失敗したくないですよね。
その場合は、お直しの専門店にお願いしてみましょう。
専門店の場合、修繕費用がとても高くなると思っていませんか。
実は、意外にもリーズナブルに修繕できるのです。
それは、簡単にお直しするコースです。
少々、修繕跡が残ってしまいますが、300円~700円程度で穴を修繕することができます。
もちろん、目立たないようにきれいに修繕したい場合はそれなり金額はかかりますが、仕上がりの美しさはさすが専門店というだけあってどこに穴があったのかがわからないようになります。
穴や編み目の大きさにより金額が変わりますのでお直しする前に相談してみるといいでしょう。
なお、リンキングと呼ばれる部分(首周り・袖口・裾リブ・繋ぎ目、等)の難しい修繕もお願いできます。
ネットショップのお直し専門店に虫食いを修繕してもらおう!
大切なニットの虫食いなどによる穴を直す方法として、お直し専門店をご紹介しました。
しかし、近くにお直しの専門店が無かったり、営業時間内に持ち込めなかったりすることもあるでしょう。
そのようにお困りの方は、ネットショップのお直し専門店を活用してみるのもひとつの方法です。
どのような流れになるか簡単にご説明します。
①メール、電話で相談(画像の確認)
②専門店から料金提示
③ネットショップ内にて注文
画像などで詳しい穴の状態を確認してから、お直しの金額が確定します。
金額に納得できるのであれば、注文という流れになります。
近くの専門店に修繕依頼するより、少々金額が高くなってしまう場合もありますが、24時間都合のいい時に注文できるということが利点でしょう。
修繕に悩むことがないように虫食いを予防しよう!
これまで、虫食いによるニットの穴の修繕についてお話してきましたが、そもそも虫食いを予防すれば修繕に悩まなくていいということになります。
大切なニットを虫食いから守るために、予防法をぜひ参考にしてください。
●収納前にきれいに
ニットを長期保管する前には、しっかりと汚れを落としてから収納しましょう。
食べカスなどのシミは、害虫にとって餌となります。
ホームクリーニングでもしっかり洗うことで虫食いを予防できます。
また、クリーニング店に出した場合、ビニール袋を害虫が好むため、ビニールの袋を外しましょう。
●防虫剤を活用
防虫剤は、正しく使用しないとその効果を十分に発揮できず、虫食いの予防となりません。
害虫が嫌がるガスを発生させるので、その濃度が薄くならないようにするため、開け閉めは最低限にするようにしましょう。
一方、湿気やほこりは害虫が好む環境となりますから、定期的な空気の入れ替えはしなければなりません。
クローゼットやタンス等に合わせた防虫剤を使用しましょう。
●ほこりや湿気を排除
ほこりや湿気は害虫を呼び寄せてしまいます。
例えば、タンスの裏などの暗い隙間です。
掃除の際に、そのような部分も定期的に掃除することで害虫の呼び寄せを予防します。
また、湿気をためこまないためにも通気性を確保するようにしましょう。
大切なニットを長く愛用するために
お気に入りの大切なニットが虫食いされてしまったらとてもショックですよね。
しかし、修繕は自分でもできますし、難しい場合は、専門店にお願いすることができます。
小さな穴だけで処分してしまうのはもったいないですよね。
穴が目立たなくなれば、その分、長く愛用することができます。
また、そのような虫食いに見舞われないようにするためにも、事前に予防することが重要でしょう。