セーターの縮みをアイロンで簡単元通り!生活のお役立ち情報

寒い季節には、定番アイテムのウールのセーターが活躍します。

しかし、自宅で洗濯したら縮んでしまい、せっかくのお気に入りが使い物にならなくなってしまった失敗談も少なくありません。

もう元には戻せないと嘆いてしまいがちですが、実はアイロンを使うことでセーターの縮みを元に戻すことができます。

この記事では、セーターが縮む原因からアイロンによる復活術までご紹介していきます。

セーターの縮みはアイロンで戻る?まずは縮みの原因を知ろう

洗濯機から取り出したお気に入りのセーターが、小さく縮んでしまったらショックですよね。

「洗濯表示をしっかり確認していれば」と泣き寝入りをしてしまうところですが、その必要はありません。

冒頭でお伝えしたように、実はアイロンを使用することで縮みを元に戻すことができます。

まずはウールのセーターが洗濯によって縮んでしまう理由について知っておきましょう。

洗濯によるセーターの縮みには、ウールの繊維に関わる2つの理由が挙げられます。

まず1つ目は、ウールの主成分がタンパク質であることが関係しています。

一般的な衣類は、ポリエステルなどの化学繊維であることがほとんどですが、ウールは羊の毛が素材になっています。

流通している洗濯洗剤には、主成分として酵素が含まれており、生体分子などを分解して様々な汚れを洗浄しながら衣類を洗濯していきます。

しかし、この酵素はソースやケチャップなどのタンパク質だけではなく、ウールの成分であるタンパク質(油分)をも分解してしまいます。

その結果、洗濯したセーターが縮んでしまったり、穴が空いたりしてしまうのです。

また、2つ目の理由は、ウール繊維の性質が関係しています。

ウールの表面には、人の髪の毛のようにキューティクルが存在し、ざらざらとした表面が互いに重なり合っています。

しかし、1本1本独立したウール繊維は、水を含むことで互いに絡み合い、ひとまとまりになろうとする性質があります。

つまり、繊維がひとまとまりになることで、引っ張られた周りの繊維が縮んでしまうというわけです。

これが洗濯によってセーターが縮んでしまう原因です。

スチームアイロンを使ってセーターの縮みを元に戻そう!

セーターの縮みには、ウールの繊維や性質が大きく関わっていることが分かりました。

前述した縮みの仕組みから考えると、ひとまとまりに絡み合った繊維を解消することで、元のセーターに戻すことができるということになります。

セーターの縮みを解消する方法はいくつかありますが、まずはアイロンを使った方法をご紹介していきましょう。

まず、縮んだセーターを元に戻すには、蒸気熱を出す「スチームアイロン」が必要になります。

①縮んだセーターをアイロン台に広げる

アイロンをあてる前に、元に戻す大きさをイメージしておきましょう。

②スチームだけをあてる

アイロンは直接あてず、スチームだけをセーターに含ませていきます。

縮んた部分にまんべんなく含ませていきましょう。

③手で伸ばしていく

セーターを上下左右に、手のひらでゆっくりと優しく伸ばしていきます。

このとき、火傷をしないようにくれぐれも注意しながら行ってください。

以上の作業を、元に戻るまで繰り返し行います。

スチームアイロンとアイロン台があれば、簡単にセーターの縮みを元に戻すことができるので、ぜひ試してみてください。

アイロン以外でも!リンスでセーターの縮みを解消!

アイロンに続き、次はリンスを使った方法をご紹介します。

まず、繊維が絡み合って縮んでしまったセーターは、ごわついた髪の毛と同じようなコンディションと言えます。

そこで、「ジメチコン」が含まれるリンスによって、セーターの縮みを解消していきます。

「ジメチコン」とはシリコンの一種で、毛の絡まりを改善させる働きがあるため、多くのヘアケア用品で活躍しています。

では、リンスを使った縮みの解消法を見ていきましょう。

①洗面器に溶液をつくる

洗面器にぬるま湯をはり、その中にリンスを1プッシュ入れてよく混ぜます。

②セーターを浸す

縮んだセーターをたたみ、洗面器の溶液に浸します。

セーター全体に液がしっかり染み込むように沈ませましょう。

浸したまま30分ほど放置します。

③洗濯機で脱水

30分ほど経ったら、セーターを溶液から取り出し、軽く絞った後、洗濯機で1分ほど脱水をしてください。

④平干しする

脱水が終わったら、セーターの形を元に戻しながら平干しします。

以上の方法を行う場合は、念のためにリンスの成分表示をチェックし、ジメチコン入りかどうかの確認も行いましょう。

この方法で縮みが戻らなければ、アイロンのスチームがけを併せて行ってください。

セーターの縮みは柔軟剤でも解決できる!

セーターに綿や麻などの素材がミックスされている場合、アイロンやリンス以外にも、柔軟剤を使ってセーターの縮みを解消することができます。

と言うのも、柔軟剤に含まれるシリコンには、リンスに含まれているジメチコンと同様に、毛の絡まりを改善する働きがあります。

縮みを元に戻す方法としては、前項でご紹介したリンスを使った流れと同じです。

少量の柔軟剤を溶かしたぬるま湯に、セーターを30分程度漬け込み、軽く絞った後に脱水を行ってください。

最後は形を整え、平干しをしてしっかり乾かしてください。

また、柔軟剤はセーターの縮みを改善してくれるだけでなく、セーターに起こりやすい静電気の防止を図ることができます。

柔軟剤の柔軟成分には、衣類同士の摩擦を軽減し、繊維表面に帯びた電気を放電してくれる働きがあります。

そのため、柔軟剤を使うことは一石二鳥とも言えますね。

最終手段はクリーニング!衣類ケアのプロに任せよう

これまでに、セーターの縮みを元に戻す方法として、アイロンやリンス、柔軟剤を使った復活術をご紹介してきました。

身近にある日用品によって、セーターの縮みを解消することができるのは嬉しいですが、人によってはこれらの方法に躊躇してしまう方もいるかもしれません。

そんなときは、最終手段としてクリーニング店に依頼することがおすすめです。

クリーニング店は、衣類のケアにおいてはプロであり、様々な道具によって衣類の色あせや汚れ、ヨレ、伸び、縮みなどを改善してくれます。

セーターの縮みを自分で直すことに抵抗がある方は、クリーニング店にお任せしましょう。

ただし、クリーニング店によっては、セーターの縮み直しを取り扱っていない場合もあります。

そのため、あらかじめ衣類の修繕について確認をしてから、依頼をするようにしましょう。

縮まないように洗濯するには?セーターを正しく洗濯!

アイロンなどの活用術や、クリーニング店に依頼する手段があれば、セーターが縮んでしまっても焦る必要はありませんね。

しかし、できることなら、お気に入りのセーターを縮ませない洗濯方法を身に付けたいものです。

では最後に、セーターの縮みに悩まない洗濯のポイントを見ていきましょう。

・洗濯表示の確認

まず、セーターを洗濯する上では、あらかじめタグに記載された洗濯表示を確認しておくことが重要です。

水洗い不可のマークがある場合は、自宅での洗濯は控え、クリーニングに出してください。

・おしゃれ着洗剤を使う

セーターの繊維は繊細なため、水洗いが可能なものであっても、塩素系やアルカリ系の洗濯洗剤を使うことはおすすめしません。

繊維に対して刺激の少ない、おしゃれ着洗剤などの中性洗剤を使うようにしましょう。

・手洗い、おしゃれ着コースを選んで洗濯

通常のコースでは、セーターの型崩れや毛玉が起こりやすくなります。

そのため、弱水流の手洗い、おしゃれ着コースで洗濯をしてください。

以上の3つのポイントを踏まえておくことで、セーターの間違ったケアを防ぐことができます。

お気に入りのセーターをより長く使っていくためにも、正しい洗濯方法を忘れないようにしてください。

セーターが縮んでも焦らないで!

洗濯によってセーターが縮んでしまうと、焦ってしまうでしょう。

しかし、身近にあるアイロンやリンス、柔軟剤をうまく活用することで、セーターの縮みを元に戻すことができます。

また、セーターを確実に安心して元に戻したい方は、クリーニングに依頼するのが良いでしょう。

生活をより良くする情報として、今回の記事をぜひ参考にしてください。