「スカートの裏地が破れた!」そういう時の対処方法をご紹介

お気に入りのスカートや会社や学校の制服のスカートの裏地が破れてしまった経験をしたことのある方は多いでしょう。

特に制服などは毎日着るものですから、スカートへかかる負荷も多く破ける頻度も高くなります。

裏地は見えない部分なので、ミシンを持っている方でしたら自分で補修した方が金銭的にも時間的にも有効的です。

そこで、裂けて破れた裏地を自分で補修する方法をご紹介します。

スカートの裏地が破れた!その原因を知っておこう

「スカートの裏地が気づいたら破れていた」という経験のある方は意外と多いと思います。

この裏地の破れは、縫い目に力がかかったり同じ場所ばかり擦れたりすることで起こります。

縫い目に力が加わって縫い目が開いてしまうことを「滑脱(かつだつ)」と言いますが、この状態を放置したまま着用を続けると、最終的に裏地が破れてしまうのです。

その現象が起こる「縫い目」や「スリット」の部分、座ったりすることで生地が擦れて薄くなり破れてしまう「ヒップ」部分が、特に破れやすい箇所となっています。

生地が完全に破れてしまうとその分補修が大掛かりになるので、理想としては滑脱の状態の時に補修を行うか、前もって予防のための補強をしておくのが一番です。

しかし、裏で見えにくいため「気づいた時には」という方も多いでしょう。

そこで、裏地が破れた時の補修方法をご紹介しますので参考にしてみてください。

別布を継ぎ足して破れたスカートの裏地を直す

最も破れやすいスカートの裏地の縫い目や、スリット部が破れた場合の補修方法です。

破れた部分を破れていないさらに内側で縫い合わせるとサイズが小さくなり、補修前より負荷がかかりやすくなってしまい、破れやすい状態になるので絶対にやってはいけません。

こういった場合は、同じような裏地か似たような色の別の裏地を用意し、継ぎ足す方法が比較的簡単にできる一般的な補修方法です。

まず裏地の破れた部分をカットし、その後必要なサイズに合わせてカットした別布をカットした裏地に縫い合わせます。

継ぎ足す別布はスカートに合わせた形になるようにカットし、裾部分は縫い合わせる前に処理しておきます。

また、参考までですが、別の補修方法として裏地を総入れ替えする方法もあります。

ただ、裏地を新たに全部付け替えるとなると、ある程度知識と技術が必要になるので裁縫があまり得意でない方にはおすすめできません。

スカートの裏地補修のポイント

スカートの破れた裏地を補修する時に、知っておいた方が良いポイントを押さえておきましょう。

選ぶ裏地には、伸縮性のあるものを選ぶと補修後また破れることを防ぐことができるので覚えておきましょう。

補修の際に破れた部分をカットしますが、継ぎ足す生地は「カットした分+新たに縫い代になる分」にプラスアルファで少し大きめに仕上げることでサイズに余裕ができ、さらに生地にかかる負荷を減らすことができます。

破れた箇所が一箇所の縫い目ではなく複数箇所の場合、全ての箇所で余裕を持たせるとサイズが大きくなりすぎ、裏地のもたつきが気になる場合があるので、バランスをみて布を継ぎ足す部分と縫い込む部分を使い分けましょう。

この補修の際に「滑脱防止テープ」を使用しておくと、補修後の破れをおきにくくすることができるので活用することをおすすめします。

裏地が破れた時のお手軽補修方法

この方法は裁縫の苦手な方でも簡単にできますし、ミシンがない方でもできますが、根本的な解決にはならないので、あくまで一時的な補修方法と思ってください。

必要なものは、裾上げテープや接着芯など片面にノリのついたものと接着するためのアイロンにあて布です。

スカートの裏地の破れた部分をキレイな状態に整え、破れた部分を覆うように裾上げテープなどをかぶせ、アイロンで接着します。

破れた部分の端はそこからまた破れやすいので、先に貼ったテープに対して直角になるようにさらにテープを貼っておくと補強されます。

アイロンを使用する際にはあて布をし、アイロンの温度に注意しましょう。

先ほどもお伝えしましたが、あくまで一時的な補修でありすぐにはがれてしまう可能性があるので、なるべく早めにしっかりと補修をしましょう。

補修方法とは少し違いますが、裏地を取り去ってしまい、ペチコートなどを着用するという方法も一つの手段です。

困ったときはクリーニング店や洋服修理店に

比較的簡単にできる保守方法をご紹介してきましたが、スカートの裏地の破れがひどい場合や補修箇所が直しにくい箇所の場合などは、裁縫が得意でない方では補修が難しい場合もあるでしょう。

そういった場合や、そもそもミシンを持っていない場合、他にも大切な衣類だからきれいに直したいという方などは、洋服修理店や補修を受け付けてくれるクリーニング店など破れた裏地の補修を依頼することをおすすめします。

クリーニング店に補修だけ依頼するのは気が引けるという方は、クリーニングに出すついでに補修を頼むと依頼しやすいでしょう。

自分で補修するよりも、金額がかかってしまう場合もありますが、プロの方が直してくれるので、キッチリきれいに補修してくれます。

洋服修理店などでは、破れた裏地の補修以外にサイズの修正やデザインを変えるなどさまざまな要望に応えてくれます。

気になる衣類があるのでしたら、一度相談に行ってみるなど有効活用しましょう。

スカートの裏地が破れるのを防ぐには

スカートの裏地の破れを完全に防ぐのは難しいですが、あらかじめ破れが起きにくくなるよう補強したり、縫い目の滑脱や破れが起きにくいものを選んでスカートを購入することで、破れない状態を長く保つことができます。

スカートを購入する際にチェックしたいポイントは4つです。

【1】裏地の素材

裏地にはさまざまな種類があります。

伸縮性のあるもの、薄手のものなどその用途により使用している繊維も多種多様です。

中でも、絹やポリエステルなどの薄手の物ものは、光沢があり触り心地は良いですが滑脱しやすいので注意しましょう。

【2】縫い目の細かさ

素材をチェックしたら、次にチェックしたいのは縫い目です。

縫い目が細かいものは糸同士の間隔が狭いので、座ったりなどで裏地が引っ張られても縫い目が広がりにくく、滑脱が起きにくくなります。

【3】縫い代の幅

縫い代の幅が広いと生地に余裕があるので、滑脱が起き始めてから裏地が破けるまでの時間を長くすることができます。

【4】サイズ

本来、裏地は表地よりも少しゆとりをもって作られているのが普通ですが、実際はあまりゆとりがなく作られていることが多々あります。

タイトスカートなどデザイン的にも、ゆったりしていない場合より裏地に負荷がかかりやすくなってしまうので、サイズに少しでもゆとりがあるものを選ぶと、生地にかかる負荷も少なくなるので、破れの原因となる滑脱が起きにくくなります。

上記の点を考慮した上で、購入するとスカートの裏地が破れた状態になるまでの期間を長くできます。

敗れた裏地を放置しないで補修にチャレンジしましょう

お気に入りのスカートや制服のスカートなど、長く着用しているとどうしてもスカートの裏地が破れてきたりします。

制服などは安易に買い替えれるものではありませんし、お気に入りのものであればまだまだ大切にしていたいと思います。

そして、破れた裏地をいつまでもそのままの状態で着ているというのは、あまり気持ちのいいものではありません。

長く快適にスカートを着るために、ぜひ今回ご紹介した方法を参考にしてみてください。