自分で可愛いニットバッグを作ってみたいと思っていても、「バッグって難しそう」「自分には無理!」と思ってあきらめていませんか?
可愛いニットバッグがあれば、おしゃれなアイテムとしてコーディネートの幅が広がりますよね。
しかし、編み物は編み方の記号を見てもよくわからないし、糸の種類も多いし、何をどう選べば良いのか、準備段階で挫折してしまう方も多いようです。
ところが、ニットバッグは、基本の編み方さえできれば簡単に作れるのです。
それでは、初心者でも作れるニットバッグの作り方、基本の基本をご紹介しましょう。
まずは編み物の基本をおさえよう
ニットバッグを編むために、まずは基本をおさえておきましょう。
編み物を編む編み棒は、「棒針」と「かぎ針」の2種類があります。
「棒針」は、真っすぐな2本の棒を使う編み方で、編み物のイメージとしてよく登場する編み針ですね。
「かぎ針」は、先がかぎのようになった編み針で、1本だけ使って編みます。
編み物初心者がニットバッグを編むときには、「かぎ針」をおすすめします。
「かぎ針」は編み目がひとつなので、中断もしやすいですし、編み目が解れにくいという特徴があります。
「棒針」は、編む幅の分、編み目をたくさん作らなければなりません。
そのため、中断するときには編み目が編み針から外れないように注意しなければなりませんし、外れてしまったときには、編み目が簡単に解れてしまいます。
また、「かぎ針」にも「棒針」にも、太さに応じて「〇〇号」と番号がついています。
「かぎ針」は、2/0号(直径2mm)~10/0号(直径6mm)までがあり、数字が大きいほど太くなります。
それ以上太いものは、ジャンボ針と呼び、mmで表されます。
ニットバッグの編み方はそのままで!糸の素材や太さで個性を演出
かぎ針についてご紹介してきましたが、次は糸の話をしましょう。
ニットバッグとひと口に言っても、さまざまな素材が使われます。
基本的には編み針で編めれば、ニット(=編んだもの)ということになりますから、毛糸だけでなく、麻、コットン、ナイロンなど、素材を変えると同じ編み方でも違ったテイストのニットバッグになります。
同じように、編み方は変えずに糸の太さを変えると、大きさの違うニットバッグが作れます。
つまり、ニットバッグの編み方をひとつマスターすれば、素材を変え、糸の太さを変えることで、いろいろなニットバッグを作ることができるのです。
また、そのなかで人気なのが「Tシャツヤーン」です。
Tシャツをリサイクルして作った糸で、手触りも良いですし、ポップで個性的な柄が評判です。
普通の毛糸などに比べると、1玉あたりの値段は少し高くなりますが、「Tシャツヤーン」ならではの質感と色合いが楽しめます。
似たような糸で、「ズバゲッティ」というオランダ生まれの糸も人気です。
「Tシャツヤーン」と同じように、裁断された余分な生地をリサイクルしたものです。
「ズバゲッティ」は、「Tシャツヤーン」よりもお手頃価格で、デニムやジュートを使ったものも販売されています。
このような糸を使うと、より個性的な1点ものが作れますね。
ニットバッグに使う糸を選んだら!取り扱い方法などをチェック
もう少し糸について掘り下げていきます。
ニットバッグを編むには、さまざまな素材の糸があるとご紹介しました。
次は糸を選ぶときのポイントについて見ていきましょう。
「この色が良いな」「この手触りが気に入った」など、自分好みの色の糸を見つけたら、糸に付いている詳細情報を確認してください。
まずは、素材と洗濯の仕方をチェックしましょう。
先程ご紹介した「Tシャツヤーン」や「ズバゲッティ」であれば、コットンやポリエステル素材なので、洗濯機で洗えます。
しかし、ウール100%のものや再生繊維を原料としている糸の場合、家での洗濯が難しいものもあります。
気軽に普段使いできるニットバッグを望むなら、洗えるものの方が良いでしょう。
次に糸の太さをチェックします。
例えば、詳細情報に「棒針12~15号」「かぎ針9/0~10/0号」というような表示がされています。
これが、その糸に合った編み針の太さです。
その人の編み方によっても変わってきますが、目安としては、目を詰めて編みたいときには細い編み針を使い、ざっくり編みたいときには太い編み針を使いましょう。
実践の前に!糸に合った編み方をチェック
使いたい糸が決まったら、注意したいのが糸のロット番号です。
ロット番号とは糸の色を表すもので、同じように見えてもロット番号が違う糸を使うと、ニットバッグができあがったときに、そこだけ色が変わってしまいます。
そうならないためにも、作るときに必要な分の糸はまとめて買うことをおすすめします。
おそらく、ニットバッグを作るときには本などを参考にすることになりますが、材料に〇玉、○○gなど、糸の量が書いてあるので目安にしてください。
糸が決まると編み針の太さも決まります。
そして、いよいよ編んでいくのですが、編み方の欄を見ると「ゲージ〇目×〇段」と書かれているでしょう。
なかには、糸の詳細情報に書かれている場合もあります。
この「ゲージ」とは、編み方の目安で、この糸を使い指定の編み針で「〇目×〇段」編むと、10cm角になるというものです。
「ゲージ」を測ることで、見本と同じサイズに作れますし、糸も余る、足りなくなるという心配はなくなります。
「ゲージ」は、目安の「〇目×〇段」の1.5倍の大きさで編み、サイズを測ります。
もし、「ゲージ」よりも大きければ、編み方が緩いということですし、小さければきつく編み過ぎていることになります。
ニットバッグは、サイズが多少違っても使えますので、それほど神経質になる必要はありませんが、「ゲージ」を知っておくと糸を買うときの目安になります。
編み方は「ひたすら真っすぐ!」でニットバッグができる!
それでは、かぎ針でニットバッグを編んでいきましょう。
編み物初心者におすすめなのは、太い毛糸と太いかぎ針でザクザク編める、大きな編み目のニットバッグです。
色は単色が良いでしょう。
ニットバッグの基本的な編み方は、バッグの底を丸や楕円で平らに編み、底ができたら目を立ち上がらせてひたすら筒状に編んでいくというものです。
しかし、このバッグの底を丸く平らに編んでいくのは、編み物初心者には少し難しいかもしれません。
最初は、ただひたすら真っすぐに編んでいき、脇をとじ針で縫い合わせて作る、クラッチバッグのようなものが良いでしょう。
フタの部分は縫い合わせず、本体に被せて使えば、オリジナルのニットクラッチバッグのできあがりです。
フタを作らず、脇を縫い合わせて、紐を付ければレッスンバッグになります。
紐は、別に編んでも良いですし、布を利用しても良いでしょう。
本体のサイズや紐の長さを変えれば、同じ編み方でもデザインの違うニットバッグを作ることができます。
このように、真っすぐに編んでいくだけで、オリジナルのニットバッグが簡単に作れます。
ニットバッグのお悩み「伸びる」を解決!
それほど難しい編み方をせずとも、オリジナルのニットバッグが簡単に作れることが分かっていただけたことでしょう。
しかし、できあがったニットバッグには心配なことがあります。
それは、「ニットは伸びる」ということです。
また、編み目から先の細いものや、尖ったものが出てきてしまうもの困りものですね。
裁縫の得意な方であれば、内袋をつけることもできますが、苦手な方はどうしたら良いのでしょうか。
そんなときは、既成品をうまく利用しましょう。
わざわざ買わなくても、自宅にある使っていないエコバックなどを再利用しても良いですね。
内袋を付けるときのコツは、ニットバッグを内袋よりもやや小さめに編むことです。
ニット物はどうしても伸びるので小さめくらいでちょうど良くなります。
1.ニットバッグを編む
2.できあがったニットバッグに内袋を入れる
3.口の部分を縫い合わせる
4.持ち手の部分も縫い合わせる
このようにして内袋を縫い合わせれば、伸びる心配はありません。
オリジナルのニットバッグでおしゃれ度を上げよう
真っすぐに編むことができれば、オリジナルのニットバッグは簡単に作れます。
しかも糸の太さや素材を変えることで、同じ編み方でも違った味わいや、大きさの違うニットバッグになります。
そして、いくつか作るうちに編み物にも慣れてくれば、筒型のバッグも作れるようになるでしょう。
そのためにも、まずはオリジナルのニットバッグをひとつ作ってみましょう。