大切なセーターやコートに虫食いが!保管・修復方法をご紹介

冬になってお気に入りだったセーターやコートを着るときにその服に穴が開いていたら、おしゃれを楽しみたい方にとってとてもショックですよね。

その穴あきの原因はもしかすると虫食いかもしれません。

もしその原因が虫食いだった場合、保管方法が間違っている可能性があります。

この記事では衣類の保管方法にあわせて修復方法もご紹介しますので、いつでもおしゃれを楽しめるような環境に整えましょう。

セーターやコートに虫食いが!?その原因は?

衣替えの季節になり、「セーターやコートを取り出してみたら穴が開いていた」という経験をした方も少なくはないでしょう。

きちんと保管していたのに穴が開いているのなら、その原因は虫食いかもしれません。

虫食いの原因となる主な害虫は「カツオブシムシ」と「イガ」の仲間です。

この害虫は条件が整うことでどんどんと繁殖を続けます。

害虫がとりわけ好む条件は以下の通りです。

・15~25度の温度
・60%以上の湿度
・繊維やたんぱく質などの豊富な栄養源

タンスやクローゼットはこの条件に当てはまりやすいので、保管されているセーターやコートなどは絶好の繁殖場所となるのです。

衣類の中でも特に害虫が好むものは動物性繊維で、その中でもウールやシルクなどは害虫に狙われやすいです。

また、綿や麻などの植物性繊維も害虫の被害にあうことがあります。

それに加えて、皮脂などのタンパク質汚れも害虫のえさになることがありますので、保管の前にきちんと汚れを落としておく必要があります。

汚れたまま衣類を保管すれば、虫食いが原因で、修復が必要なほどの穴が開いてしまうかもしれません。

そうならないためにも、セーターやコートなどの冬の衣類は、きちんと保管しておきましょう。

修復が必要なほどの穴が開く前に!虫食いの予防方法

虫食いを予防するためにはいくつかの方法があります。

「虫食いによる穴あきで修復が必要になってしまった」ということのないように、セーターやコートなどの衣類をしまい込む前には、害虫を増やさないための対策を講じておきましょう。

●保管の前には汚れを落とす。

衣類に皮脂などのタンパク質がついたままだと、害虫のえさとなってしまいます。

そのため、衣替えなどで冬服を収納する前には、洗濯をして汚れを落としてください。

コートなど自宅での洗濯が難しい場合は、クリーニングに出しておきましょう。

●洗濯後の衣類はアイロンをかけておく。

害虫は熱に弱いため、アイロンをかけることである程度駆除することができます。

●クリーニング後の衣類についているビニール袋は外す。

クリーニングから返ってきた衣類はビニールで覆われているかと思います。

そのままの状態で保管すると熱や湿気がたまってしまい虫食いの原因となりますので、保管の際は取り外しておきましょう。

セーターやコートを守るために防虫剤を入れてみよう!

セーターやコートを害虫から守り、虫食いによる衣類の修復を予防するためには防虫剤も効果的です。

防虫剤は薬剤の力によって、虫を衣類に寄せつけなくするものです。

防虫剤によっては、使用する場所に合わせて様々な種類が販売されているので、ご自分の希望に合ったものを選ぶとよいでしょう。

防虫剤の使い方は、服の上に置くだけという簡単な方法です。

服の上に置くだけで薬剤の効力が下の服まで行きわたり、害虫から大切な衣類を守ってくれます。

防虫剤の成分は、空気よりも比重が重いため服の下に置くと効果が行きわたらないことがあります。

また、服と服の間に隙間が無いと防虫剤の成分が服全体に広がることができません。

そのため、服を収納するときは押し込まないようにして、ふんわりと折り畳んだ服の上に防虫剤を置くようにしましょう。

防虫剤には使用期限がありますので、効果が切れる前に交換することを忘れないようにしてください。

衣替えを行うタイミングで防虫剤を交換するようにすれば、使用期限が過ぎてしまうこともなくなるでしょう。

防虫剤を入れた後の管理も大切!

防虫剤を入れたからと言って、完璧に虫食いを予防できるとは言えません。

さらに予防効果を高めたい場合は、定期的に衣類を風に当てるようにしましょう。

害虫は湿気の無い場所を好みません。

そのため、湿度が低い日を見計らって、タンスやクローゼットを開き、衣類に風を通すようにしてください。

長時間開け放していると防虫剤の薬剤の効果も薄れてしまうので、あまり長い時間開けなくても構いません。

もし、時間に余裕があるときは、直射日光の当たらない風通しの良い場所で虫干しをするのもおすすめです。

ここまで、虫食いを予防するための保管方法について詳しくお話ししてきました。

しかし、いくら気を付けていてもセーターやコートなどの衣類に穴が開いてしまうことはあるでしょう。

そのようなときはどうすればいいのでしょうか。

次章からは、虫食いで穴が開いてしまった時の衣類の修復方法についてお話ししていきます。

虫食いで穴が開いてしまったセーターの修復方法

もしセーターに虫食いによる穴あきを見つけてしまったら、糸や毛糸を使って修復を行いましょう。

修復に使うための糸や毛糸は、同系色のものを選ぶと自然な仕上がりになるはずです。

それでは詳しい手順をお話ししていきます。

①まずは針に糸を通します。

②通した糸の端を玉結びにしてください。

③玉結びが表に出ないようにセーターの裏から針を通します。

④編み目の方向に合わせて、穴の端と端をなみ縫いで縫い合わせましょう。

⑤最後にセーターの裏で玉止めをして終了です。

虫食いほどの小さい穴であれば、この方法で穴を塞ぐことができるはずです。

これ以上穴の大きさを広げないためにも、虫食いによる穴あきを見つけたら早めに塞いでしまいましょう。

それでは、次章ではコートにできてしまった虫食いによる穴の修復方法をご紹介していきます。

コートの虫食いにはかけはぎ(かけつぎ)で修復を!

セーターの修復方法が分かったら、次はコートに開いた虫食いの修復方法です。

コートの修復にはかけはぎ(かけつぎ)を行いましょう。

かけはぎ(かけつぎ)は専門的な技術が必要です。

自分で修復すると失敗してしまうことも考えられますので、裁縫に慣れていない方は専門の業者に頼みましょう。

また、自分でコートの虫食いを修復したい場合は、アイロンの熱を利用する衣類用の接着補修シートを使ってみてはいかがでしょうか。

詳しい手順は以下の通りです。

①共布と接着補修シートを虫食いの穴のサイズより少し大きめに切り取ります。

共布はコートを買った時に交換用のボタンと一緒に付属していると思われます。

②切り取った共布を穴にはめ込みます。

③コートの裏側から接着補修シートを貼りつけてください。

④接着補修シートの上に濡れたタオルをあてて、10秒ほどアイロンで熱を加えます。

これでコートに開いた虫食いの簡易的な修理ができます。

コートに使われている素材によっては、この方法が難しい場合があります。

そのようなときは、やはり専門業者に依頼したほうが確実な仕上がりが見込めるでしょう。

衣類の保管には防虫剤を使おう!小さな穴なら修復可能!

衣類の中でもセーターやコートは比較的高価なので、虫食いによる穴あきは防ぎたいですよね。

そのためには、害虫が好まない環境づくりが大切です。

また、防虫剤も害虫を予防するための良い効果をもたらしてくれますよ。

もし、虫食いによる穴あきを見つけてしまったら、早めに塞いでしまいましょう。

確実な仕上がりを求めるなら、専門の業者に頼むことを検討してみてはいかがでしょうか。