オリジナルの手作りTシャツは、インクジェットプリントなどで作られることが多いですよね。
インクジェットなどでプリントしたTシャツは、洗濯で色移りしやすいという特徴があります。
実際に、洗濯で衣類の色移りをご経験したという人も多いのではないでしょうか。
今回は、プリントTシャツの色移りの防ぎ方や、色移りした際の落とし方について詳しくお話ししていきます。
インクジェットTシャツのプリントは色移りしやすい?
オリジナルの手作りTシャツは、自分の好きな模様をプリントできることが魅力です。
「自分だけの理想のTシャツを作りたい」「仲間と同じ柄のTシャツを着用したい」という思いから、オリジナルTシャツを作成する人は多いでしょう。
昨今では、オリジナルTシャツに「インクジェットプリント」を用いることが一般的です。
インクジェットプリントとは、生地に直接インクをプリントして印刷をする方法を指します。
業者依頼になりますが、小ロットに対応でき、低コストであることから活用する人も多いです。
色の発色が良く、グラデーションなどもきれいにプリントでき、袖や襟などのさまざまな個所にも模様などを印刷することができるようになっています。
汎用性が高いことから、手作りTシャツの主流として、昨今では人気を集めています。
しかし、インクジェットでプリントしたTシャツは「洗濯で色移りしやすい」というデメリットがあります。
できあがっている生地に後からインクをつけてプリントすることで、表面のインクが流れやすいという欠点があるのです。
もちろん、色移りはインクジェットプリントのTシャツだけに限ったことではなく、どのプリントTシャツにも少なからず発生する問題と言えるでしょう。
洗濯でTシャツのプリントを色移りさせないためにできること
インクジェットなどでプリントしたTシャツは、洗濯で色落ちしやすいという注意点があります。
ほかの洗濯物を色移りから守るために、私たちができることは何があるのでしょうか。
3つのポイントに分けてご紹介していきましょう。
●仕分けする
効率的なのは、洗濯する前にTシャツを仕分けすることです。
ほかの洗濯物とTシャツを分けて洗濯しましょう。
Tシャツ1枚だけを洗濯機で洗うことに気が引ける場合は、Tシャツだけを手洗いしても良いでしょう。
●洗濯ネットを活用する
洗濯ネットを活用すると、衣服同士が洗濯機の中で接触しなくなります。
Tシャツは裏返して、プリントが表にこないようにたたんでネットに入れてください。
これだけで、普通に洗濯するよりも色移りを防ぐことに繋がります。
●色移り防止シートを活用する
市販の色移り防止シートを活用するのもおすすめです。
洗濯機に洗剤と一緒に入れてまわすだけで、Tシャツの色移りを防ぐことに繋がります。
洗濯が終わったらシートを取り出すことを忘れないようにしましょう。
Tシャツのプリントが色移りした!落とすポイントとは?
洗濯機をまわし終えて、Tシャツのプリントがほかの洗濯物に色移りしていた場合、最初の対処方法を間違えると取り返しがつかなくなってしまいます。
色移りを落としやすくするために、ここでは押さえておくべきポイントをご紹介しましょう。
●色移りはすぐに落とす
洗濯物を干す前に色移りに気づいたら、すぐに対処する必要があります。
濡れた状態のほうが色移りは落としやすいので、乾かす前に作業に取り掛かりましょう。
乾燥機に入れたり、アイロンをかけたりした後では落とせなくなる可能性が高いため、注意してください。
●お湯で洗う
色移りはお湯で洗うと落としやすい傾向があります。
このとき、温度の目安は「50℃」前後にしてください。
洗濯機で洗い落とす場合は洗濯機自体の耐熱温度を確認し、50℃に耐えられるか確認しておきましょう。
●洗剤は2~3倍使用する
色移りは頑固汚れと同じなので、洗剤を多めに使用してください。
通常の量の2~3倍入れても構いません。
色移りによく効くのは「弱アルカリ性」の洗剤で、液体タイプよりも粉末タイプのほうが洗浄力が強いため、おすすめです。
色移りを落とすには洗剤に漂白剤をプラスする!
Tシャツのプリントの色移りを落とすには、濡れたままの状態で、お湯を使って再度洗濯する必要があります。
洗剤は通常よりも2~3倍の量を必要としますが、そこに「漂白剤」をプラスするとさらに色移りが落としやすくなります。
ここで漂白剤について詳しく見ていきましょう。
漂白剤には主に3つの種類があります。
・塩素系漂白剤
・酸素系漂白剤
・還元型漂白剤
上記の中で、色移りを落とすのにおすすめなのは酸素系漂白剤です。
色のついた衣類であっても、色移りした部分のみを落とすことができるようです。
酸素系漂白剤には液体タイプと粉末タイプがありますが、洗剤同様に粉末タイプのほうが洗浄力が強いです。
そのため、衣類の痛みを懸念するのであれば、液体タイプを使うなど衣類によって使い分けると良いでしょう。
また、洗剤によってはもともと洗剤に「漂白剤が配合されている」ものが販売されています。
そのようなものを選べば、漂白剤を別で用意する必要がないため手軽で良いでしょう。
色移りした洗濯物の落とし方をご紹介!
では、実際にTシャツのプリントの色移りを落としていきましょう。
①お湯に衣類をつける
まず、手荒れ防止のためにゴム手袋をはめていきます。
バケツに50℃前後のお湯を入れ、色移りした衣類をつけてください。
衣類が多い場合は、すべての衣類が浸かる大きさのバケツなどを用意してください。
②お湯に洗剤を入れる
先ほどご紹介した弱アルカリ性の洗剤をバケツに入れていきます。
洗剤は2~3倍の量を入れますが、漂白剤は通常通りの量を入れるので、間違えないように注意してください。
③つけおきする
そのまま1時間くらいつけおきします。
時々ぐるぐるかき混ぜて、色落ちしやすいようにしてください。
1時間ほどしたら衣類を確認し、まだ色移りが取れていなければ再度つけおきしておきます。
④衣類をすすぐ
色移りが取れたら、衣類をすすいでいきます。
洗剤の量が多いため、しっかりとすすぎ洗いしてください。
⑤洗濯機で洗濯する
最後に、いつもと同じように洗濯機で洗濯してください。
洗剤は普段使っているもので、量も普段と一緒にしていつも通りの洗濯をしてください。
ここまで行えば、色移りした洗濯物の汚れはきれいに落ちるでしょう。
Tシャツのプリントの色移りが落ちない場合!専門業者に依頼しよう
ここまで、色移りの防止策や、色移りした洗濯物の落とし方についてご紹介してきました。
洗濯の際、Tシャツのプリントが色移りして、ほかの洗濯物に色がついてしまうことはよくあることです。
しかし、お伝えした方法を行っても、洗濯物の色移りを防げなかったり、落とせなかったりする場合もあるでしょう。
自分で行うのに限界を感じたら、専門業者に依頼して色移りを落とすもの一つの手です。
クリーニングに出し、色移りや染み抜きのサービスを依頼しましょう。
クリーニング店では、基本的に移ってしまった色だけを除去するために、特殊な薬品を用いて処置をすることが一般的です。
薬品でも落ちない頑固な色移りには、漂白処置を行い、衣類ごとに合った方法で色移りを落としていくようです。
色移りや染み抜きの方法は、一つとして「同じパターンがない」と言われています。
そのため自分で行うと、誤って本来色移りしていない場所まで色を落としてしまうこともあり得るのです。
業者に依頼すると料金は高額ですが、プロであれば洗濯物を傷つける心配なく色移りを取り除くことができるため、おすすめです。
手作りTシャツは色移りに十分注意して洗濯しよう
手作りのインクジェットプリントのTシャツは、普段通り着用できますが、洗濯するときは普段とは違います。
いつもと同じように洗濯機に入れてまわしてしまうと、ほかの洗濯物に色移りしてしまう恐れがあるため注意が必要です。
事前に防ぐなら、仕分けして洗濯する・洗濯ネットを利用するなどの対策が必要です。
もし色移りしてしまったら、弱アルカリ性の洗剤と酸素系漂白剤を使って色移りを落としましょう。
自分で行うのが不安なら、クリーニング店などの専門業者に依頼するのもおすすめですよ。