ワイシャツやポロシャツ、タンガリーシャツなど、シャツと言っても色々な種類があります。
こういったシャツの共通点は、ボタンが付いていることです。
ワイシャツの中には、ボタンの数が全部で10個以上付いているシャツもあります。
今回は、シャツのボタンの付け方についてご紹介していきますので、フォーマルなシーン、プライベートシーンそれぞれの場面で活用してみてください。
たかがシャツのボタンの付け方だけど
シャツのボタンが取れてしまった時の、基本的な付け方をご紹介しましょう。
まず、ボタンが取れたらすぐにつけるようにしましょう。
特に、ワイシャツやシャツブラウスのボタンは、取れかかったらすぐに付け直すことをお勧めします。
ワイシャツなどのボタンは、ほとんどが機械縫いで付けてあります。
市販の2つ穴、4つ穴のボタンは、数回工業用ミシンで、上から刺してあるだけです。
そのため、ボタンの付け方が少し心許ないものもあります。
着用や洗濯を繰り返すことで、ボタン付けの糸が徐々に劣化し取れやすくなるのです。
取れかかったら、すぐにハサミで一度ボタンを取り、手縫いで縫い付けます。
事前に取っておけば、いつの間にかボタンを紛失するということもありません。
仕事でワイシャツやシャツブラウスを着用する機会があるなら、いつも白のボタン糸と針を持っていると便利です。
糸は何でも良いというわけでは無く、ボタン糸、または手縫い糸が良いです。
糸なら何でも良いと、ミシン糸で手縫いをしようとする人がいますが、糸が絡まったり滑ってしまい、ボタンを付けるだけでも時間がかかり、ボタン付けそのものが嫌いになってしまいます。
糸を選ぶことも大切です。
裁縫が得意な人はたかがボタンの付け方で何を、と思われるかもしれませんが、苦手な人にとっては面倒なものです。
1つ1つの基本を大切にすると、ボタン付けも簡単にできるようになります。
シャツのボタンの基本的な付け方
針と糸、ボタンがそろったら早速ボタンを付けましょう。
それでは、基本的なボタンの付け方です。
まず、ボタンが取れてすぐの場合は、シャツ側にボタンを付ける場所に糸が残っています。
糸が残っている場所に、チャコペンやシャーペンで印を付けておきます。
針に糸を通します。
糸は、1本取りでも2本取りでも良いです。
慣れていない人は、ボタン1つ分なら60cmくらいの糸を用意して、2本取りにします。
糸を通したら、輪にして2本の糸をまとめて玉結びをします。
できなければ、普通に固結びで良いです。
結んだ糸の端に残った糸は切っておきます。
ボタン穴の裏側から針を通し、表側からもう1つの穴に針を通します。
針をそのまま玉結びの内側の輪になっている糸の中に通します。
ストラップを付けるような感じで、ボタンに糸を通します。
キュッと糸を引いたら、そのままシャツの印に刺します。
シャツの生地を2mmほどすくって、またボタンの裏側から針を通します。
そのままもう一つの穴に入れて、シャツの裏側まで刺します。
これを2回繰り返します。
シャツの裏側で、玉留めをします。
糸は長すぎても短すぎても付ける時に絡まったり、足りなくなります。
ちょうど良い長さ、というのを覚えるのも大切です。
簡単なシャツのボタンの付け方としっかり付ける付け方
基本のボタンの付け方ではわからないという人は、もっと簡単な付け方もあります。
針に糸を通したり、玉結びをするところまでは同じです。
2本取りができない、1本取りが良いという人もこの方法で付けることができます。
まず、ボタンをシャツの上に乗せます。
シャツの裏側から針を刺し、そのままボタンの穴に通します。
ボタンのもう1つの穴から、シャツの裏に戻ります。
これを3~4回繰り返し、最後にシャツの裏で玉留めをします。
しっかり付ける人は、最後に通した時にシャツの裏側に通さず、表のシャツ生地とボタンの付け根に「足」を付けます。
ジャケットの時は絶対に必要な作業ですが、これを行うとボタンが取れにくくなります。
ボタン付けの糸を3回くらい繰り返したら、ボタンの下の糸をそのまま針に通った糸でぐるぐると3~4回巻き付けます。
この時、しっかりとコイルのようになるように巻き付けてください。
巻き付けた部分に針をぎゅっと通します。
また、針を巻き付けたコイルの部分に針を刺します。
これを数回刺したら、根元で糸を切ります。
玉留めをしなくて良いの、と疑問に思うかもしれませんが、この方法でぎゅっとしめることに慣れると、普通の玉留めよりもしっかりと付きます。
シャツのボタンの付け方はミシンでは難しい
手縫いは苦手だけれど、ミシンなら良いという人もいますよね。
しかし、ボタン付けはミシンではできないことがあります。
ボタン付けができるミシンと、できないミシンがあり、ほとんどのミシンはボタン付けの機能がありません。
ボタン付け機能があるミシンもありますが、機能が多すぎて使いこなせないからと購入しない人もいます。
しかし、普通の家庭用ミシンでもジグザグ機能があれば、オプションのボタン付け押えを使って付けることができます。
手縫いなら針に糸を通して玉結びをし、という行程が必要です。
しかし、最近のミシンはボタン1つで糸通しもしてくれます。
最後の糸切りも、ボタン1つです。
もちろん玉止めや玉結びをする必要もありません。
押さえを専用のものに変えるだけで、ワイシャツのボタン付けも簡単にできてしまうなら、便利と言っても良いかもしれません。
これからミシンを購入する、ボタン付け押えを後から購入するかもしれないと考えているなら、はじめから押えが付いている方が良いかもしれません。
ミシン本体と、色々なオプション付きでおよそ10,000円でも購入することができます。
たった10秒!簡単にシャツにつけられるボタンの付け方
シャツのボタンを付けたいけれど裁縫が苦手、という人のために便利なグッズがあります。
付け方は簡単です。
スウェーデン製の便利グッズですが、プラスチックの器具をボタンの上下で挟んで、10秒ほど動かすだけです。
出先で針も糸もない時でもしっかりと付くため、半永久的にボタンを付けることができます。
普通の糸ではなく、プラスティック繊維で留め付ける感じになります。
白・黒・赤・青などのカラバリもありますので、白いボタン以外でも使えます。
1箱に4個入っていて約500円ほどということですが、裁縫が苦手な人だけでなく、営業などでワイシャツを着て外回りの仕事をする人にはとても便利です。
外回りの最中にボタンが取れても、すぐにボタンを付けることができます。
箱はポケットにちょっと入れておけるコンパクトサイズのため、持ち運びにも便利です。
2つ穴のボタンなら1個、4つ穴ボタンなら2個使います。
足つきのジャケットのボタンなら、裏側から安全ピンで留めるといった応急処置がありますが、ワイシャツのボタンはそういうわけにはいきません。
そんな時にこちらの器具があると、簡単にボタン付けができてとても便利です。
遊び心を持ったシャツボタンの付け方
ちょっとおしゃれなボタンの付け方をご紹介しましょう。
付け方と言っても縫い方ではなく、ボタンの選び方になります。
最近はワイシャツやシャツブラウスの襟や袖・前立てが二重になっているものが増えていますね。
二重になった部分には、白いワイシャツに紺や水色・ブルーグレー・赤・ピンクのチェックや縞模様の生地が使われていることもあります。
銀行や証券会社、保険会社など固いイメージのある接客業でも、こういったワイシャツを着る人が増えています。
真っ白のワイシャツは、すでに冠婚葬祭やリクルートの時くらいになり、複数色のワイシャツを着る人が多くなりました。
中でも、出版社やネットワークビジネス業界など、若い人が多く感性豊かな人を求める会社では、デザイン性の高い服装が好まれます。
ポロシャツやデザインシャツなど、ワイシャツでなくても良いということもありますね。
こういった職場なら、こんなおしゃれなボタンの付け方もありです。
例えば、第2ボタンや第3ボタンが取れてしまった場合です。
この位置のボタンがないと、かなり目立ちます。
ネクタイをすれば見えない、と思うかもしれませんが、逆にちらっと見えたときにボタンがないと恥ずかしいです。
ボタンをなくしてしまった、同じボタンがないという時は、普通はワイシャツ用の同じようなボタンを探して付けます。
それは当たり前のことです。
そこで、わざとワイシャツ用ボタンではなく、同じ大きさで襟や袖に使っている模様の色と同じ色のボタンを付けてみませんか。
白いボタンの中に1つだけブルーや紺・赤のボタンがあれば不揃いさをカバーするだけでなくおしゃれなワンポイントに早変わりです。
お堅い会社だと周囲と比べて浮いてしまったり、常識がないとみられてしまうので使い分けが必要になります。
デザインや個性を重視する会社なら、こういった遊び心にも寛容かもしれませんね。
4つ穴のボタンの付け方も、糸を並行に通して縫う方法もありますが、クロスしてわざわざ糸を目立たせる方法もあります。
ボタンが白なら白の糸、という常識にとらわれない付け方をしているボタンもあります。
ちょっと変わった付け方はさりげない遊び心を表してくれる、おしゃれポイントとして活用できるでしょう。
シャツのボタンの付け方は簡単!工夫次第でおしゃれポイントにも
ワイシャツやブラウス、ポロシャツのボタンは取れてしまっても、意外と簡単に付けることができます。
ちょっとしたハプニングで取れたときの応急処置として簡単につける方法もありますが、色を変えておしゃれポイントとするのも良いです。
ボタン付け用に便利なグッズもどんどん登場しているので、ボタン付けに苦手意識がある方も気軽に挑戦できます。
ボタンが取れてタンスの肥やしと化しているシャツに、早速ボタンを付けてみましょう。