ダウンジャケットの中綿は潰れても復活させることができる?

ダウンジャケットは寒い冬にはとても助かる、モコモコでフワフワなアイテムです。

暖かさはもちろんですが、優しさに包まれている感じがしますね。

意外と多いのが「ついうっかり圧縮収納してしまい中綿をペシャンコにしてしまった…」といったトラブルのようです。

しかし、諦めることはありません。

復活できる余地はあるかもしれないのです。

暖かさと優しさをもう一度取り戻すため、モコモコフワフワの復活に挑戦してみましょう!

復活をさせる前にダウンジャケットの中綿を確認!

圧縮などでペシャンコに潰れてしまったダウンジャケットを復活させるためには、まず中綿を確認しましょう。

少しややこしい「中綿」というワードなのですが、製品表示をあらわす場合に中に入っている素材を「中綿」と総称しています。

「中綿:ダウン70パーセント、フェザー30パーセント」とあれば立派なダウンジャケットです。

「中綿」という表記のみであれば中身は綿となり、ダウンジャケットとはなりません。

実際、ダウンジャケットなのに、中綿にポリエステル綿が使用されているというトラブルも多いようですね。

ここで確認していただきたいのは、羽根や羽毛などのダウンジャケットなのか、綿などの中綿ジャケットなのかということです。

ダウンジャケットの場合には復活する可能性が高いですが、中綿ジャケットの場合には低くなってしまいます。

煎餅布団が戻らないことをお考えいただければ良いかもしれませんね。

ここでは、中綿がダウン(フェザー)であることとして考えてまいります。

ダウンの中綿の見極め方と復活の可否!

ダウンジャケットの中綿ですが、主に「ダウン」と「フェザー」が使用されているのをご存知でしょうか。

「ダウン」は水鳥にある羽毛で柔らかく、保温性に優れています。

一方「フェザー」は、いかにも羽根で芯となる硬い羽軸があります。

この違いは、触ってみれば芯となる羽軸の有無ですぐに分かります。

たいていのダウンジャケットの場合には、このダウンとフェザーを混ぜ込んで中綿に使用したののです。

「ダウン何パーセント、フェザー何パーセント」といった表示を目にしたことも多いかと思います。

中でも、ダウンの比率が高いダウンジャケット程高級とされていて、使われる水鳥の種類は主にガチョウかアヒルの場合が多く、こちらの場合にはガチョウの方が良質とされています。

なお、前述のようにダウンジャケットとしながらも中綿にポリエステル綿などを使用している場合があり、触った時にツルツルした感触の場合にはポリエステル綿などの可能性が高いようです。

もちろん、潰れてしまうとこのツルツル感は分かりにくいですが、硬い羽軸の有無は分かるかと思います。

「ダウンとフェザー」の羽毛であれば復活の可能性は充分にありますし、仮にポリエステル綿でもチャレンジする価値はあります。

潰れたダウンジャケットは夜に干して中綿の復活を待ってみる!

潰れてしまったダウンジャケットの中綿を復活させる方法としてまず最初にご紹介するのは、干してしばらく様子を見ることです。

実は、「ダウン・フェザー」「綿・ポリエステル綿」いずれの場合にも効果が期待できる方法になります。

一見すると、「そんなので大丈夫?」と感じますが、少々コツがあります。

まず一つ目は、干す前に中綿を手でほぐしておきます。

二つ目は、干すのは夜からはじめて、3日間ほど干し続けるということです。

この方法は、潰れた布団を復活させる裏ワザとして紹介されているのですが、夜から干して適度な湿り気を与え、昼間で乾燥させる意味があります。

夜露の吸収と乾燥を3日ほど繰り返し続けることで、中綿がふっくらしてくる可能性があるのです。

この時、使用するハンガーは、接触する箇所の幅を広いものにしてください。

細いハンガーを使うとかかる圧が大きくなり、中綿が潰れたり偏ったりしてしまいます。

乾燥機を使って潰れたダウンの中綿を復活!そして秘策はテニスボール!

もう一つ、潰れたダウンジャケットの中綿を復活させる方法をご紹介します。

それは、低温設定が可能な乾燥機を使って復活させる方法です。

これは意外かもしれませんが、クリーニング関係者もおすすめしているやり方になり、こちらの場合には洗濯可能なダウンジャケットに限りますのでご注意ください。

やり方は、乾燥前に一度洗濯をしてしまいましょう。

先に洗濯をしておくと、仕上がりが良くなります。

濯ぎが終わったダウンジャケットを裏返しにして乾燥機に入れます。

ここで一つ、裏ワザを使います。

乾燥機にダウンジャケットと一緒に、3つ程硬式のテニスボールを入れるのです。

ただし、軟式のゴムボールは溶けてダウンも乾燥機もダメにしてしまう危険があるので絶対に間違えないでください。

低温設定にしてスイッチを入れれば、フカフカなダウンジャケットの復活が期待できます。

先に「何で硬式のテニスボールを入れるの?」と誰もが抱く疑問ですが、硬式のテニスボールを入れることで、ダウンジャケットを乾燥させながら程よい叩きや解し効果を与えてくれるのです。

これにより、わかれた中綿の空間に上手に空気を入れることができるので、よりフカフカでモコモコのダウンジャケットの復活が期待できるというものになります。

もう一つ注意点として、先ほど低温設定とお伝えしましたが、これも必ず厳守してください。

高温だとダウンジャケットにダメージを与えてしまう危険性があります。

コインランドリーの場合には、温度設定の有無は特に注意が必要です。

ダウンの中綿復活、最後の手段は地道な揉み解し!

潰れたダウンジャケットの中綿を復活させる方法、最後の手段は地道な手での揉み解しです。

これまでの方法が功を奏さない場合には、手作業で中綿を揉み解し空気を送り込みましょう。

一見地味な作業ですが、実は意外と効果が期待できるようです。

普通に揉み解していきますが、塊や偏りがある場合には、揺すったり軽く叩いたりして除去していきます。

潰れている中綿を揉み解すのには、隙間を作りそこに空気の層を復活させる目的があるのです。

中綿が潰れていたり絡み合っていたりすると、この空気の層を作ることができないので、それをイメージして均等になるように丁寧に揉み解してください。

この作業の合間に、定期的に揺すったり軽く叩くなどの刺激をくわえたり、中で中綿を動かしたりするのも大切です。

ただし、こちらの作業は非常に根気が必要ですし、何日か時間を要することも考えられます。

一定作業が終わったら、前述の要領でハンガーを使って干した状態で馴染ませておきましょう。

これを繰り返すことでダウンジャケットの中綿を復活させることが期待できます。

程度の違いはありますが、実際にこの方法で復活させた方もいるようです。

復活したダウンジャケットの正しい保管方法!

かなりの苦労を伴い、中綿を復活させたダウンジャケットです。

二度と同じ間違いをしてはいけません。

適切な保管方法で管理しましょう。

できれば、ダウンジャケットはハンガーを使って、クローゼットで収納することをおすすめします。

もちろんハンガーは前述同様に幅の広いものを使います。

この際に、他の衣服を一緒に詰め込んでしまうと潰れがちになりますので、充分なスペースを確保しましょう。

このようにスペースを必要としてしまいますので、丸めたり畳んでしまうこともできますが、極力おすすめいたしません。

なお、羽毛には虫が付きやすいので、防虫剤の使用も必要になります。

また、最もしてはいけないのが圧縮袋を使った収納です。

中綿が潰れてしまう最たる原因となりますので、圧縮袋の使用は控えましょう。

このように、収納にも充分なケアが必要となるダウンジャケットですが、その分愛着も湧きますのでぜひとも上手に長い付き合いをしてみてください。

愛着あるダウンジャケットを丁寧ケアして長い付き合いを!

今回、ダウンジャケットの中綿の復活方法を主としてご紹介してきました。

寒い冬には、暖かく包み込んでくれる優しいダウンジャケット。

ついうっかり中綿が潰れてしまったとしても、復活させることも充分に期待できます。

新しく買い替えるという選択肢もありますが、愛着あるものをケアして長く使うことは、今の時代とても大切なことですね。

丁寧なケアで長い付き合いをしていきましょう。