世界に日本のジーンズを広めた立役者「エビス」もうダサい?

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エビスジーンズはもうダサい!?

一時期、爆発的に人気が高まり、誰もがその商品を欲しがって、皆が持つようにになると、その反動で誰もが持っているものは「ダサい」となり、ブームと呼ばれるものは下火になっていきます。

「皆が持っているから自分も欲しい」と思って商品を手にいれますが、「皆が持っているからダサい」と思うようになるのです。

そんな、皆と同じでないと不安だけれど、全く同じにするともっと不安になるという人たちが、ブームを作り衰退させているようです。

エビスジーンズブームを見てみましょう。

エビスジーンズは1991年に誕生しましたが、その直後から若者の間で人気が高まり、海外も巻き込んだ空前のエビスジーンズブームが起こりました。

「エビス穿き」というファッションが生まれるほどのブームで、特に少年たちからは絶大な支持を受けていたのです。

しかし、「流行っているから」と言う理由だけでエビスジーンズを穿いていた少年たちは、「流行っているから」という理由でエビスジーンズを穿くことをしなくなります。

そして、ブームが去った後にエビスジーンズを穿くことは、「ダサい」と言われるようになってしまいました。

エビスジーンズが「ダサい」イメージなのはブームのせい

このように図らずもブームになってしまったエビスジーンズですが、その品質には定評があります。

エビスジーンズは、日本ジーンズのレベルの高さを世界に知らしめたブランドのひとつと言われています。

カモメ型のペンキステッチだけでなく、ジーンズの本質を追求した品質の良さと、モノ作りに対する真摯な姿勢こそがエビスジーンズの特徴です。

きちんと作られたジーンズだからこそ、今でも根強いファンがいますし、全国に18の直営店を持っているのです。

また、ヒップポケットのカモメペイントがよく取り沙汰されますが、エビスならではの色落ちや独創的なデザインは、日本だけでなく、ヨーロッパを中心に広く海外で認められています。

エビスジーンズのカモメペイントを「ダサい」イメージにしてしまったのは、にわかエビスジーンズファンが作り上げた予想外のブームによるものです。

エビスジーンズは決して流行物ではなく、品質の良い、日本が世界に誇れるブランドです。

エビスジーンズのカモメペイントについて

エビスジーンズは、1991年に山根英彦氏が大阪で立ち上げたブランドです。

エビスジーンズは、「EVISU」「エヴィス」などと表記されますが、名前の由来は販売をはじめた大阪を象徴する、戎様(えびすさま)が由来と言われています。

エビスジーンズの特徴はなんと言っても、カモメペイントでしょう。

通常、ヒップポケットのステッチは糸で縫いますが、エビスジーンズの場合はペンキでひとつづつ手書きされています。

アルファベットのMのようなカモメペイントは、リーバイスのバックポケットのアーキュエイトステッチをアレンジしたもので、最初に作ったジーンズ300本のうち、半分にこのペンキステッチを施したことがはじまりです。

その後、カモメペイントの売れ行きが良く、小売店からも要望があったことから、エビスジーンズの代名詞のような形で広がっていきました。

実は、エビスジーンズが世界に認められると、リーバイスから類似品との訴えがあり、M字の左を高く、右を低くした今のデザインに変更されています。

カモメペイントには、カモメの他に「大黒」や「戎とカモメ」などがあります。

「大黒」はヒップポケットではなく、太いペイントで膝裏から上に向かいヒップのところでM字になり、反対側の膝裏まで、バックスタイルに大きなMを描いたものです。

かなり派手でインパクトがあります。

「戎とカモメ」は、右側のヒップポケットは通常のカモメペイントで、左側のヒップポケットは「戎」と漢字一文字が書かれているものです。

次は、ダサいとは言わせない、エビスジーンズのデザインについてご紹介しましょう。

エビスジーンズをダサいとは言わせない!そのデザイン性とは?

エビスジーンズのデザインはウェストがゆったりとしたものが多いのが特徴です。

そのため、トップスをゆったりとしたものにしてしまうと、ダサい着こなしになってしまうので、注意しましょう。

ボトムスがゆったりしているので、トップスをすっきりさせ、メリハリのあるスタイリングをしてください。

では、定番モデルの特徴を見ていきましょう。

【2000】

エビスジーンズの特徴である太めのデザインよりも、やや細めのシルエットの定番モデルです。

太めのシルエットが苦手な人も、このデザインならおすすめです。

スマートなストレートタイプなので、どんなスタイルにも合わせやすく、コーデの幅も広がるでしょう。

【2001】

エビスジーンズのなかでも人気の高いモデルが、この2001です。

「リーバイス501」のシルエットを再現したデザインで、股上が深く、ウエストがゆったりした、太めのシルエットなので、ルーズな着こなしが楽しめます。

【2004】

エビスジーンズ定番#2001と同じデザインに、シンチバック(ウエストとヒップポケットの間に付けられたベルトのこと)が施されたクラシカルなモデルです。

こちらも、ゆったりとしたシルエットなので、無骨な男らしい着こなしが楽しめるでしょう。

エビスジーンズ初心者には定番のスリムモデルがおすすめ

【2005】

エビスジーンズのなかで最も細いスリムストレートが、この2005タイプです。

さきほどご紹介した#2000よりもスリムなシルエットなので、穿いたときに他のエビスジーンズのようなたるみは出ません。

すっきりとした着こなしをしたい人にはおすすめです。

【2101】

2000に似たスリムタイプですが、カウボーイジーンズをイメージしたデザインになっています。

ジーンズそのものはシンプルなデザインですが、左のヒップポケットの革パッチや、フロントに付いたドーナツボタンなど、エビスジーンズらしい「遊び心」が見られます。

このように、ひと口にエビスジーンズと言っても、さまざまなデザインがあります。

ブームになってしまったことで、今穿くとダサいというイメージを持たれてしまいがちのエビスジーンズですが、デザインがダサいわけではありません。

また、ヒップポケットはカモメペイントだけでなく、中抜き刺繍もあり、こちらはさりげなくエビスジーンズを主張してくれます。

もちろん、ペイントなしのものもあるので、カモメペイントが引っかかってエビスジーンズの購入をためらっている人にはおすすめです。

エビスジーンズは独特の色落ちが人気

エビスジーンズのデザインについてお話してきましたが、ファンの心を掴んで離さない特徴がもうひとつあります。

それは「色落ち」です。

ジーンズ好きは穿き続けることで、落ちてゆく色を楽しむのですが、ここにもエビスジーンズならではの特徴があります。

エビスジーンズは、色落ちをするとき、鮮やかなグラデーションを楽しめ、その色合いを見ればひと目でエビスと分かるほどだと言います。

それは、エビスジーンズに「No.1デニム」と「No.2デニム」があるということが大きな要因です。

「No.1デニム」とは、防縮加工されていないデニムのことで、はじめて洗濯をしたときに2インチほど縮みます。

この縮みがデニム生地に凸凹とした表面を作り、メリハリのある色落ちになります。

「No.2デニム」は、No.1デニムと違い防縮加工されているので、はじめての洗濯で1インチほどしか縮みません。

このように縮み方が違うことで、色の落ち方が変わってきます。

縮みが大きいと凹凸ができやすく、濃淡がはっきり出やすくなり、縮みが少ないと濃淡の幅が少なくなるという特徴があります。

いずれにしても、エビスジーンズならではの色落ちが楽しめるということです。

より色落ちを楽しめるのはNo.1デニムということになりますが、お値段はかなり高めになります。

このように、デザインから色落ちまで、独特のこだわりを持っているエビスジーンズは、ブームという括りに入るようなブランドではありませんし、ましてやダサいなどと言われるブランドではありません。

こだわりのジーンズブランド「エビス」がダサいわけがない!

今回、エビスジーンズにスポットを当ててご紹介してきました。

予期せぬエビスジーンズブームが起こり、勝手にダサいイメージにされてしまったエビスジーンズですが、そのデザイン性や品質の良さには定評があり、国内だけでなく、海外でも高い評価を得ています。

他のブランドでは出せない、やや緑がかった色落ちも、もともとワークウェアだったジーンズが持つ本来の丈夫さも、エビスならではのこだわり、特徴と言えるでしょう。