ストールには、色々な素材があり、用途も様々です。
冬の外出用にウールのストール、振袖の上に羽織るファーのストール、そして結婚式やパーティーのドレスにピッタリのレースのストールなどがあります。
結婚式では、ノースリーブのドレスやベアトップのドレスを着ることもありますね。
移動の時は肌寒いため、ジャケットなどを羽織る人もいます。
しかし、結婚式にジャケットを持ち歩くと、荷物になりませんか?
そこで、手軽に持ち運べるのがストールです。
今回は、結婚式のフォーマルにピッタリの、レースのストールについてご紹介します。
結婚式のストールにはどんなレースが最適?
1本または複数本の糸を使い、すかし模様の布状にしたものをレースといいます。
一般的にレースと呼ばれるものには、ボビンレースとニードルレースです。
もう少し広い意味でレースを表すものには、クロッシェレース、ラッセルレース、フリーレースなど、20種類以上もあります。
スカートやブラウスの裾や衿につけるタディングレースや、リボンのように使うトーションレースというものなど、レースの種類によって用途が違うのです。
鍵針編みで作るパイナップル編み、クロッシェレースは、テーブルクロスなどで使われるレース編みです。
アイリッシュクロッシェレースは糸を細くすると、豪華なストールとしても利用できます。
ドレスやブラウスの生地として使われるものには、チュールレースやデュシェスレース、スワトーレース、ブリュッセルレースといったものがあります。
チュールレースやスワトーレースは、薄手でドレスやブラウスの生地にも使いますが、ストール生地としても利用されています。
しかし、スワトーレースのストールは、夏向きの麻素材のため、夏以外ではあまり利用することがありません。
また、どれほど高級な麻でも、麻という素材そのものが普段使いになり、フォーマルな席ではあまり利用しませんよね。
それでは、結婚式のストールとして利用するためには、どんなレース生地が良いのでしょうか。
結婚式に最適なレースのストールを選んでみましょう。
結婚式のドレスに合わせるレースストールの素材
レースは織り方や編み方だけでなく、素材も色々あります。
国内で販売されているストールでは、レーヨン・ポリエステル・綿・絹・麻の生地が使われています。
この中でも、絹は高級品というイメージになり、結婚式のドレスに合わせようとする人もいるのではないでしょうか。
しかし、絹にも色々あり、織りによっては少し厚く、重いものもあります。
また、絹のストールといっても絹100%素材ではなく、絹のオーガンジーとレーヨンのレースで一枚になっているものや、絹と綿や麻の混紡レースもあります。
夏素材のレースには麻もありますが、麻のレースはハリが強いため、ハンカチなどに利用されストール向きではありません。
最近はレーヨンの素材が良くなり、再生繊維とは思えない美しさと肌ざわりを感じることができます。
一目で絹のストールとわかるものもあれば、見た目では絹と区別がつかない、レーヨンのストールも増えているのです。
レーヨンは別名、人工絹糸とも呼ばれ、見た目も風合いも絹とあまり違いません。
ポリエステルのレースストールも、かなり良い物が増えましたが、近くで見るとレーンや絹素材のものとは違います。
ポリエステルはしわにはなりにくいですが、その分、ハリの目立つレースになります。
レースのストールの素材は、このように様々です。
ご自身のドレスに合わせて、お好みのレースストールを探してみましょう。
結婚式にも普段使いも色次第!チュールレースのストール
ドレスの質や色、季節によってもレースのストールを変えることがあります。
春から夏の終わりの結婚式の場合は、少し薄手のドレスやワンピース、そしてストールを合わせましょう。
ベアトップやノースリーブのドレスの場合、上に薄手のチュールレースのストールはいかがでしょうか。
チュールレースといっても、薄手のものからハリのあるものまであります。
その中でも、フェミニンな薄手のストールは結婚式のドレスにも使えますが、普段使いをすることもできますよ。
白や黒にシルバーやゴールドのラメが入ったものなら、素敵な結婚式用のワンピースやドレスをさらに豪華に引き立ててくれるはずです。
ベージュやオフホワイトのチュールレースのストールは結婚式の場でも利用できますが、普段使いもできます。
全体にレースの花柄模様が入ったストールは、薔薇や百合といった大きくゴージャスな花柄なら結婚式に。
小さい花なら普段使いにしましょう。
同じチュールレースのストールでも、色やレースの模様次第で、色々な場面でコーディネートすることができます。
結婚式のドレスにピッタリ!アイリッシュクロッシェレースのストール
クロッシュ編みのレースは、鍵針で編むレースです。
一針一針編み上げたレースは豪華で、とてもおしゃれです。
平らに編み上げたクロッシュ編みのレースは、テーブルクロスなどになります。
その中で、同じように鍵針で編むアイリッシュクロッシェレースは、立体的なモチーフが豪華な仕上がりが特徴のアンティークレースです。
見た目もゴージャスなアイリッシュクロッシェレースは、シンプルなノースリーブのドレスにピッタリです。
もちろん、アンティークなドレスにも合います。
19世紀イギリスの貴婦人のようなイメージを味わうことができるアイリッシュクロッシェレースのストールは、なかなか手に入れることはできません。
編み物が好き、手芸が好きという人は、友人の結婚式に向けて編んでみてはいかがでしょうか。
そして編み物が得意な人は、ご自身の花嫁衣裳をアイリッシュクロッシェレースで編み上げるというのも素敵ですね。
金糸・銀糸のレースストールでより華やかに
結婚式などのパーティードレスや、ワンピースの上に羽織るレースのストールには、白やピンク、シルバーなどたくさんの色のものがあります。
ドレスやワンピースの色に合わせて羽織ってみると、ドレス一枚よりさらに豪華な印象です。
ところで、たくさんの色の中で、皆さんはどんな色のストールを選びますか。
ちょっと羽織るだけならどんな色でも良いと思う人もいれば、空調が効いている会場でも羽織ることがあるから、とドレスの雰囲気に合わせる人もいます。
季節によっては、会場内でも肌寒いのでずっと羽織ることになるかもしれません。
写真の撮影などもありますので、ドレスに合わせることも大切になります。
おめでたい席ですので、あまり暗い組み合わせよりは、華やかなコーディネートが良いですね。
パーティドレスの専門店では、単色の白や黒といったレースのストールに、ラメや金糸・銀糸が織り込まれたり、編み込まれたものがあります。
黒のストールは地味に見えてしまっても、金・銀といった色が入ることで華やかになります。
逆に、白のストールでもオフホワイトのナチュラルカラーでは、普段使いに見えることがあります。
白のストールでも、鮮やかな白のレース糸で編み上げたものや、金糸・銀糸が織り込まれたものは素敵です。
しかし、ドレスそのものに光沢のあるサテン生地や、金糸・銀糸が織り込まれたものなら、ストールはシンプルなものの方が良いかもしれません。
結婚式の後は忘れないで!レースストールのお手入れの仕方
最後に、結婚式で使用したレースのストールの、お手入れ方法をご紹介します。
レースのストールは、ポリエステルやレーヨンといった化学繊維と、絹や綿・麻といった天然繊維のものがありますので、家庭で洗ってしまうと、縮んでしまったりしわが取れなくなることもあります。
ポリエステルのレースは、化学繊維の中でもしわになりにくく縮む心配もありません。
そこで、ネットに入れておしゃれ着洗剤を使い、洗濯機のおしゃれ着洗いモードで洗うこともできます。
しかし、それでもほつれなどの心配がある編み柄などがある場合は、手洗いをしましょう。
絹や麻は、家庭で洗うと縮んでしまうことがありますので、できる限りおしゃれ着洗いの技術が高い、クリーニング店にお願いすることをおすすめします。
レーヨンは再生繊維という化学繊維ですが、縮みやすくしわにもなりやすいため、家庭用の洗濯機や洗剤では、クシャクシャになってしまいます。
さらに高温に弱く、アイロンがけをすることも難しいため、こちらもできればクリーニング店にお願いしましょう。
ここで、お願いがあります。
ストールを購入すると「取扱い絵表示」というものがついています。
近年、どんどん新しい繊維が開発されているため、クリーニング店の人でも一目では素材が解らないことがあるそうです。
必ず取扱い絵表示を確認して、ストールについている取扱い絵表示は、はずさないように注意してください。
はずしてしまった場合は、クリーニング店に出すときに一緒に持って行きましょう。
結婚式を彩るレースストール
レースのストールは、とても豪華で素敵です。
使い方1つで、結婚式のフォーマルドレスをさらに華やかなものにします。
ドレスにピッタリ合ったレースのストールを選び、より素敵なドレスに仕上げましょう。
レースのストールは、選び方から最後のお手入れまでが大切です。
結婚式のフォーマルドレスを彩った後は、レースがダメにならないように、正しい取扱いで手入れをしましょう。