子供の成長は、本当に早いものですね。
成長に伴って、子供の衣類はすぐに小さくなってしまいます。
その都度合うサイズの衣服を買い足すのも良いですが、家で不要になった大人用のYシャツなどを使って子供の服を作ることに挑戦してみてはいかがでしょうか。
ここでは、大人用のYシャツなどを使って気軽に作れる子供服について、その作り方や工夫をご紹介します。
子供服の作り方、その特徴とは?
子供の服について考える際には、まず子供の体の特徴を知ることが大切です。
まだ男女の性差が現れない年齢の子供の体は、大人と大きく異なります。
大きな違いのひとつは、胴体のメリハリがないことです。
大人の場合、個人差はあるものの、筋肉の盛り上がりやウエストのくびれなどによって体にメリハリがついています。
大人用の服は、身長に加え、それらのメリハリを考慮してサイズ展開がされています。
シャツなどのトップスを選ぶ際にはバストサイズを、パンツなどを選ぶ際にはウェストやヒップなどのサイズを参考に選びますね。
一方、子供服の場合、サイズ展開は身長によるもののみです。
子供服を作る際には、バスト、ウエスト、ヒップなどの細かなサイズは気にしなくても良い、ということがいえます。
子供服の型紙などを見ると、身長によって身ごろや着丈、身丈などがおおよそ決まっており、身長さえあっていればほぼ問題なく着ることができるようなゆとりあるつくりになっています。
大人用の服ほどサイズを細かく考えずに済む分、子供服の作り方は意外と簡単なのです。
しかし、子供といってもひとくくりにはできません。
身長が同程度でもふくよかな子や華奢な子がいますので、着たときに窮屈になったり、逆にだぶついて活動に支障が出たりしないよう調整してあげる必要があります。
既製服ではなかなかぴったりとくるものが見つからないという子供も中にはいるでしょう。
自分で作る服ならば、そのような悩みを解消できるのです。
大人用のシャツを子供服にリメイクする良さ
買ったばかりの服からは、独特の新しいにおいがしますよね。
新しい服にはじめて袖を通す時は、肌触りを含めた着心地に何らかの違和感を感じる方が多いのではないでしょうか。
しかし、何度も袖を通して洗濯を重ねるうちに自分のにおいになり、肌になじむ感触に変わっていきます。
こうして何度も袖を通された服は、柔らかさや温かいにおいなど、人の気配を感じるものです。
親、兄弟をはじめ、身近な大人が袖を通したシャツなどの服のにおいや感触に触れる体験は、子供にとっては安心そのものといえるのではないでしょうか。
着て洗うことを繰り返した生地は、肌にやわらかくなじみます。
特に綿や麻などの天然繊維であれば、洗濯を繰り返すことでさらに着心地の良いものへと変わっていきます。
子供の繊細な肌を考えたとき、洗濯を繰り返した柔らかな生地を使って服を作ることは理想的といえます。
大人の服を子供服にリメイクすることは、子供の気持ちの面でも体の面でも、共に良い影響を与える行為といえるでしょう。
簡単な作り方で取り組める子供服にぜひチャレンジしてみましょう。
まずはYシャツから始めよう!
Yシャツは、特にサラリーマンとして働く方がいる家庭においては必需品といえる衣類です。
毎日身に付けるYシャツは消耗が激しいものです。
特に人目に付きやすい襟元が汚れたりほつれたりしたら、すぐに新しいものが必要になってきます。
そのため、Yシャツはもはや消耗品といっても過言ではないでしょう。
そんなYシャツですが、実はハリのある生地で丈夫なため、子供服にリメイクするにはもってこいなのです。
襟や袖などが汚れても、すぐに捨てずに取っておきましょう。
Yシャツは、広げると結構な面積の布が取れます。
小柄な男性が着るYシャツだとしても、子供服を作るのには十分な大きさです。
傷んだり汚れたりした部分を除去し、きれいな面を上手に使えば、子供にとって重宝するスモックやワンピースに生まれ変わらせることが可能なのです。
次の項では、Yシャツのボタン部分を生かした簡単な作り方をご紹介します。
子供用スモックの作り方
スモックとは、服の上から着る遊び着のことをいいます。
服の上からすっぽりと着させることで、砂やクレヨンなどの汚れから服を守ってくれる優れものです。
幼稚園や保育園などで使うために、子供たちに持たせる場面も多いことでしょう。
Yシャツを使って作るスモックは、リメイクの中でも最も簡単なもののひとつといえます。
では、その作り方の手順をご紹介しましょう。
①まずYシャツから不要な部分を切り取ります。
襟、裾(10cmほど、子供の身長や体格により調整)、袖(10cmほど、子供の体格により調整)は切ってしまいます。
②襟元にバイアステープを縫い付けます。
カーブを伴う部位なので、慎重に丁寧に行いましょう。
③袖にはゴムを通して絞ります。
子供の腕の太さに合わせて調整しましょう。
④その他、切り取った裾部分は折り返してきれいに縫い、始末します。
⑤最後に、好みの布を使ってポケットを付けたりアップリケを付けたりしても可愛いです。
もしこのままでは大きすぎる場合は、背中部分をつまんで身ごろを調整しましょう。
ハリのある生地を生かして!子供用ワンピースの作り方
Yシャツは、ビジネスの場で身に付ける衣類ですので、その生地にはハリがありきちんとした印象です。
そんなYシャツを子供用のワンピースにリメイクしてみましょう。
一見難しそうに感じるワンピースですが、Yシャツのボタン部分をそのまま生かせば、作り方はとても簡単です。
きちんと感がありつつ、簡単な作り方で済むYシャツワンピース、ぜひ試してみてください。
作り方は、本当にシンプルです。
①ボタン部分を中心として、Yシャツを広げて置きます。
②子供の身長や胴回りに合わせて、Yシャツをワンピース型に切り取ります。
襟を残したい場合は襟を含めたYシャツ上部を、襟をつけないデザインにする場合は、Yシャツ下部の裾を中心として、必要な布を切り取ります。
③切り取った前身ごろと後ろ身ごろを縫い合わせ、袖には適宜ゴムを入れたり、バイアステープで飾ったりしたら完成です!
Yシャツのボタン部分を生かした、上品なワンピースが手軽に作れます。
大人用Tシャツが子供Tシャツに大変身!
続いては、YシャツではなくTシャツのリメイクです。
着古したり穴や傷をつけてしまったようなTシャツはありませんか?
ものが良いものや気に入ったものであっても、傷んでしまったらなかなか着続けるのが難しいですね。
そんなTシャツを、子供サイズのシャツにリメイクしてみましょう。
作り方は、実に簡単です。
①先ほどご紹介した、Yシャツで作るワンピースの要領で、必要な布を切り取ります。
柄の入ったTシャツならば、それを生かして切り取るのも良いですね。
②切り取った、前、後ろ身ごろを縫い合わせます。
③襟元はバイアステープを使ってきれいに始末します。
袖、裾部分も、襟と同じバイアステープで色柄を統一しても可愛いです。
袖は、スモック同様にゴムを通しても可愛いシルエットになります。
④シンプルなTシャツならば、アップリケなどを使って絵を描くような感覚で飾り付けても可愛いです。
世界に一着の、オリジナルTシャツが完成します。
人のぬくもりと安心感を子供に!
大人用のYシャツなどを使った子供服の作り方をご紹介しました。
子供の成長は早いので、その時々の体に合った服を簡単に手作りできれば、とても効率的ですね。
また、大人服をリメイクすることは、子供に人の温かみを感じる服を提供することにもつながります。
着なくなった服を手軽にリメイクして、柔らかで優しい肌触りの服を、子供にプレゼントしてあげてくださいね。