秋冬の定番アイテムといえばコートですね。
男性の場合には、お洒落を楽しめる女性とは少々事情が異なることもあるようです。
それにはビジネス仕様など暗黙の規制があり、なかなかコート選びも難しいようですね。
今回はメンズ向けコートのおすすめの種類をご紹介します。
頑張るメンズのコート選びに役立てば幸いです。
メンズコートのおすすめの種類の前に!コート選びのポイント!
今回はメンズのための、おすすめのコート(種類)をご紹介してまいります。
しかし、その前にコート選びの際のポイントをおさえておきましょう。
【シルエットが大切】
コートはコーデの中でも最終的に全体シルエットを作り上げます。
シルエット次第で印象が左右されることがあります。
特にサイズ感は非常に重要になり、サイズが合わないコートを着用してしまうとダボ付いたりして非常にだらしなさが強調されてしまうので注意が必要です。
身体にジャストフィットしたコートを選ぶと、スタイリッシュに見せてくれますね。
また、丈感も大切で、できれば短めの丈のものの方が、脚長効果もありスタイルアップ効果が期待できます。
【素材にも注目】
コートの一番の役目である「防寒性」や「保温性・保湿性」、さらには着やすさを左右する「伸縮性」など、コートの素材も非常に重要になります。
これらは全て、より良いものを選ぶことが大切です。
また、大切に扱いたいコートですので、手入れのしやすさや洗濯方法なども素材により大きく左右されてしまいます。
ご自身のコートとの向き合い方で、最良となるものを選びましょう。
【実は裏地も気を付けたい】
見落としがちなのですが、コートにおいては裏地が持つ役割も非常に重要になります。
この裏地の有無は特に大切で、できれば裏地があるものを選びましょう。
裏地があることで、「静電気の防止」「毛玉防止」などの効果があります。
また、滑りの良さから着脱がスムーズになり、コートへの負荷が軽減されますよ。
さらには、空気の層を作れるので「保温性」が高まることも忘れてはいけません。
これは機能面ではありませんが、裏地に色やデザインが施されていればファッション性が一段とアップします。
これら以外にも価格や形状など様々あると思いますが、意外と忘れがちなポイントをおさえて、コート選びの大切な要素として覚えておいてください。
メンズフォーマルの定番「チェスターコート」はおすすめ!
最初にご紹介するメンズにおすすめのコートは、メンズフォーマルの定番となる「チェスターコート」です。
チェスターフィールド伯爵が羽織ったことからその名前が付いたとされる「チェスターコート」ですが、実は正式名称は「チェスターフィールドコート(Chesterfield coat)」になります。
お洒落なテーラードジャケットの丈が長くなり、コートになったようなデザインが特徴的です。
また、ボタンの見えない比翼仕立てが多いのも特徴的でもありますね。
チェスターコートの一般的な丈感は膝丈となることから、分類としてはセミロングコートになります。
この形状からも分かるように、本来はスーツやジャケットなどフォーマル仕様が基本です。
しかし、最近ではカジュアルなコーディネートにも上手に取り入れられるようになり、使い方が大幅に変わってきています。
もともとはフォーマル仕様であるため、黒やグレーなどの配色のものが定番とされてきました。
しかし、最近ではカジュアル仕様などもあるため、様々なカラーバリエーションがあります。
フォーマル兼用も考えると、ベージュやキャメルなどを選ぶと使い勝手は良いかもしれません。
フォーマルコートとして誕生しているので、素材にはカシミアなどの高級素材を使ったものもあります。
ただその多くにはウール素材が使われています。
メンズビジネスのおすすめ定番コート!「ステンカラーコート」
続いてご紹介するメンズにおすすめのコートは「ステンカラーコート」になります。
30代40代の大人男性がよく着用しているビジネスシーンには、欠かせない定番コートですね。
実はこのステンカラーコートというのは和製英語で、日本でしか通用しないのです。
「バルマカーンコート」「バルカラーコート」「スタンドフォールカラー」などが通用する呼び方になります。
特徴的なのは襟の形状で後ろが高く、前が低くなって折り返すようになっています。
これからスタンド(立った)フォール(落ちた)カラー(襟)という呼び方になるのです。
また、非常にベーシックでシンプルな形状に、隠しボタンの比翼仕立てとビジネスシーンにはうってつけのコートですね。
様々な丈感が存在しますが、膝下丈のロングコートに分類されるものが多く存在します。
素材はウールからナイロンまで様々ありますが、最近ではコットン素材をお洒落に着こなすメンズも多くいるようです。
選び方としては、防寒性で襟の形状にこだわるのが良いかもしれません。
色的にはベージュが定番になりますね。
万能な「ピーコート」もメンズのおすすめコートでは外せない!
カジュアルからフォーマル、ビジネスシーンまで幅広い分野で活躍できる万能コート「ピーコート」もメンズに紹介したいおすすめコートからは外せません。
このピーコートは、もとはイギリス海軍が軍用アウターとして着用していたことから始まります。
パイロットコートとも呼ばれることもあり、厚目のウール素材にダブルフロントボタンが特徴的です。
ピーコートの「P」は「Pea(錨の爪)」から来ているともされ、海軍時代の名残が随所に垣間見られるのです。
ピーコートのボタンに錨マークデザインが施されているのが多いのは、ここから来ているのかもしれませんね。
海軍時代の名残は機能面にも見られます。
ポケットやダブルブレストは海風からの防寒対策、二列ボタンは風向きにより止める位置を変えるなどこちらも防寒対策から来ているようです。
こういった形状から、非常に上品な印象を与えるので、お洒落なコーデにはぴったりです。
また、基本的にはショート丈になるので脚長効果スタイルアップ効果も期待できます。
日本では1990年代に一大ブームが訪れ、それ以降お洒落メンズの冬の定番アウターとなっています。
定番のカラーは黒にグレー、キャメルなどで基本的には無地が定番です。
個性的に、色や柄模様などに挑戦するのも良いかもしれません。
ボタンが特徴的な「ダッフルコート」!
何となく大学生や女性向けなど可愛らしい印象のダッフルコートですが、これもメンズコートのおすすめからは外せないほどに愛用者が多いのです。
このダッフルコートは、ボタンが特徴的ですね。
トグルと呼ばれる大きな木製(の場合が多い)の留め具と、それを留める輪っかが非常に可愛らしくてお洒落に映えます。
この可愛らしいイメージの「ダッフルコート」、実は北欧の漁師さんの防寒着だったのです。
トグルは手袋着等のまま開け閉めができるということから来ています。
フードが大きいのも、帽子を着用したまま被れるためと、可愛らしい印象とは異なり海の男のアイテムだったのですね。
生地のメルトン素材は寒さ厳しい海でも対応可能のため、非常に防寒性に優れています。
漁師さんの防寒着からイギリス海軍の防寒着にも採用され、そして民間に流れて来たというのがその歴史になります。
そして今では、ダッフルコートはお洒落メンズの冬の定番アイテムですね。
定番カラーはブラックやキャメルになりますが、生地が厚く重たい印象を受けることから、アイボリーなど軽めのものもおすすめです。
また、歴史的には男の衣装なのですが、今ではどこか可愛らしい印象が強いので、ビジネス仕様の場合には暗めカラーを合わせるなど可愛らしさを払拭すると良いですね。
因みにダッフルとは、ベルギーにある地名とウール素材から来ているようです。
メンズコートの定番中の定番「トレンチコート」!
最後にご紹介するメンズにおすすめのコートは、メンズコートの定番トレンチコートになります。
もはや説明は不要かもしれませんが、ダブルのフロントボタンに腰にあるベルトが特徴的でダンディの象徴ともいえますね。
こちらのトレンチコートも、もとは軍服で防水・防風用のコートとして作られたのです。
そのため、ロング丈が主流になっています。
機能性と美しいデザインからメンズコートでは絶対的なコートであり、昔から30代40代大人のお洒落男性の冬の必須アイテムとなっています。
上述のようにダンディなイメージでスーツとの相性は抜群ですが、今ではカジュアルコーデにも活用の幅が広がっています。
因みにこの「トレンチ」とは塹壕(ざんごう)のことで、第一次世界大戦時に塹壕で非常に役立つ働きをしたことからトレンチコートの名前になったようです。
肩章や胸元カバー、襟元カバーなどはそれぞれ戦闘服としての名残となっているようです。
定番カラーとしてはベージュになりますが、そのほかの色でも知的な印象を受けるのでおすすめですね。
メンズもコート選びは楽しくしよう!
今回メンズコートに関しておすすめの種類をご紹介いたしました。
単純にコートといっても様々な種類があり、それぞれ良さがあることはご理解いただけたかと思います。
時代と共にカジュアルやフォーマル、ビジネスという選別は薄くなってコートによるNGも無くなってきました。
しかし、だからこそコート選びは慎重にそして楽しく行いましょう。
今では、冬のお洒落は女子だけの特権ではありません。