メンズコーデにおいて、シャツやTシャツなどの丈の問題はなかなか解決の難しい問題です。
トップスとして合わせた場合やインナー使い、さらにはレイヤードで合わせた場合など様々なスタイルが存在します。
どうやらこの答え、正解は一つでは無いようです。
今回は、メンズコーデにおけるシャツやTシャツの丈感について考えてみましょう。
インナーにもなるTシャツの丈からチェック!
本記事では、メンズコーデにおけるシャツやTシャツの丈感と、お洒落スタイルについて考えてみます。
まずは、インナー使いもされることが多いTシャツについて、みていきましょう。
Tシャツをボトムスにタックインして合わせる場合には、丈の問題はそこまで大きなものとはなりません。
パンツに収めると不自然となるロングTシャツ、パンツまで届かないショート丈がNGとなる程度ですね。
しかし、ボトムスにタックアウトで合わせる場合にはどうでしょう。
【Tシャツをタックアウトで合わせる場合のサイズ感】
・肩幅はジャストサイズで身頃幅は細身サイズ
・着丈はベルトが隠れる程度、ただしベルト下と股の真ん中よりも上に位置
Tシャツのサイズ感はこの2つを意識しておくと、タックインタックアウトにかかわらず、上手に着こなすことができます。
肩幅が大きいとずり落ちた感じがしてだらしなく映りますし、身頃幅が大きくなると寸胴体形に見えてしまいます。
ウエストは、絞られた印象がスタイルアップ見えするのでベターです。
着丈が長いと胴長という印象を与えてしまい、お洒落見えにはなりませんね。
スーツのインナー使いもされるシャツの丈をチェック!
次に、スーツなどのインナー使いもされるシャツ・ホワイトシャツの丈感を見てみましょう。
こちらの場合も、スーツなどのインナー使いの場合には、極端な長短でなければ丈感に問題は生じません。
しかし、カジュアルファッションで、ボトムスにタックアウトであわせる場合にはどうでしょうか。
やはり丈感がコーデを左右してしまいます。
実はこのシャツの場合にも、Tシャツ同様の理想的なサイズ感があるのです。
【シャツをタックアウトで合わせる場合のサイズ感】
・肩幅はジャストサイズで身頃幅は細身サイズ
・着丈はベルトが隠れる程度、ただしベルト下と股の真ん中よりも上に位置、後ろ丈はお尻が完全に隠れない程度
これらはTシャツと全く同じ理由の、スタイルの問題です。
しかし、シャツの場合には、Tシャツよりも面積が広く感じるアイテムですので、より如実に表れてしまいます。
また襟があることでキチンと感が感じられる分、だらしなさは大きな負のイメージに繋がりますね。
シャツの丈の種類を知ろう!
襟付きシャツのサイズ感は、前項でお話をした通りです。
ここで一つ、補足説明をしておきます。
襟付きのシャツの形状には、大まかに分けると2通りの種類があるのはご存知でしょうか。
【スクエアボトム・Lボトム】
身頃の裾が真っ直ぐな直線となる裾の形状です。
シルエットがL字に見えることから、Lボトムとも呼ばれます。
タックアウトで合わせるのは基本的にこのLボトムが理想的です。
裾が綺麗な直線のため、美しく見せることができます。
ただし、前項のようにサイズが適正なものに限ります。
いくら裾のシルエットが美しくてもサイズ感によるNGコーデでは台無しになってしまいますよ。
【Uボトム】
裾がUの字の形で、波を打ったような形状のシャツです。
スーツなどのインナーとしてよく使われますね。
こちらのUボトム、基本的にはタックインして合わせます。
タックアウトの場合に、裾の波うちがだらしなさに繋がりかねません。
しかし、それを逆手にとり、お洒落としてタックアウトコーデにするファッショニスタもいらっしゃいます。
こちらをタックアウトする場合には、後ろのUでお尻が隠れる丈感だとダサい印象になってしまいますので気を付けましょう。
縦のレイヤードスタイルではインナーシャツの丈感が決め手に!
ここまでにTシャツ、シャツそれぞれの理想的な丈感をご紹介しました。
トップス使いであれインナー使いであれ、理想の丈感アイテムであれば綺麗に合わせることができます。
次に考えたいのが、メンズコーデのテクニック「縦のレイヤード」の場合です。
縦のレイヤードとは、重ね着をする際に、アウターとインナーの丈感にメリハリとなる段差を与えることです。
これが非常にお洒落見えするので、お洒落メンズは上手にこれを取り入れています。
通常のメンズコーデの場合にはアウターが長く、インナーが短いというしっかりとおさまるコーデが主流ですね。
しかし、アウターがショート丈の場合にはインナー丈が少し長い方がバランス的には良いとされているのです。
それはなぜかというと、どうやらフィック錯視が関係するようです。
フィック錯視は横線よりも縦線が長く見えるというもので、横線に直角にぶつかる縦線が長く見える錯覚図を一度は見たことがあるかもしれませんね。
コーデの中にレイヤードスタイルで横線を作ることで、ボトムスの脚長効果が得られるというものです。
しかし、洋服の合わせ方次第ではトップスの胴長効果もできてしまうので気を付けましょう。
理由はともあれ、ショート丈アウターの場合にはインナーの丈感が決め手となる、縦のレイヤードスタイルがお洒落見えのようです。
シャツやインナーでトップスに段差を付ける!
この項では、トップスに段差を付ける具体的な方法をご紹介します。
【丈の短いアウター×丈の長いインナーが王道の方法】
縦のレイヤードスタイルでトップスに段差を付ける手っ取り早い方法が、「丈の短いアウター×丈の長いインナー」になります。
最も簡単に作れる王道の方法です。
代表的なのは「ブルゾン×ロングTシャツ」に「Gジャン×ロングTシャツ」、「ライダースジャケット×ニットセーター」などですね。
【インナーのレイヤードで段差を付ける】
少し上級者テクニックになりますが、合わせるインナーをレイヤードスタイルにして、段差を付ける方法もあります。
これは、アウターの丈が長い場合に有効的に使えます。
例えば、ジャケットの中のインナーを白のロングTシャツの上に、ネイビーのニットセーターを合わせてレイヤードスタイルを作ります。
セーターの裾からTシャツの裾を綺麗に覗かせれば完成です。
コーデの中心に美しい白ラインの段差が生まれます。
これは様々なアウターでもできるので汎用性の高い方法です。
段差作りの名人はGジャンインナーとベスト!
最後に、段差を上手に表現するコーデをご紹介します。
実は、Gジャンとベスト、この2つが段差作りでは非常に優秀に機能してくれるのです。
【Gジャンをインナー使いで段差を作る】
白のロングTシャツにショート丈となるGジャンを合わせたレイヤードスタイルを、インナーとして使います。
ボトムスはGジャン、Tシャツともに相性の良い黒のスキニージーンズです。
この時点で縦のレイヤードスタイルが完成しています。
ここにアウターとしてチェスターコートなどを合わせると、完成度の高いレイヤードスタイルになりますよ。
【ベストを使って段差を作る】
実は、お洒落アイテムとなるベストも、段差を上手に作る名人なのです。
白シャツの上にベストをレイヤードスタイルで合わせます。
ボトムスに合わせるベージュのチノパンは、タックアウトで段差を表現させましょう。
ベストを使って表現する段差は、上級者コーデとして仕上がりますね。
アウターとなるブラウンのジャケットを合わせれば、1つ上を行く上級レイヤードスタイルが完成します。
シャツの丈感をしっかりおさえてお洒落スタイルを!
今回、シャツの丈について、そしてそれを上手に使ったレイヤードスタイルについてご紹介しました。
カジュアルなタックアウトやレイヤードスタイルも、実はしっかりと丈感を計算した上に成り立つ繊細なコーデなのですね。
カジュアルでお洒落見えするには、それ相応のおさえるべきポイントがあるということです。
この丈感をしっかりとおさえて、コーデを上手に楽しみましょう。