デニムを上下セットアップで着るのはダサい?ダサくない?

デニムのセットアップはダサいという評価をよく耳にします。

しかし、デニムのセットアップが雑誌で紹介されることも少なくなく、格好良く着こなしている大人を見かけることもあります。

そのポイントは、どこにあるのでしょうか?

デニムのセットアップがダサく見える理由を理解すれば、自分に似合ったセットアップを見付けられるかも知れません。

デニムのセットアップがダサい理由

デニムのセットアップはダサい、という印象があります。

それは、デニム同士のセットアップそのものがダサいというよりも、センスが求められる組み合わせだという表現が正しいでしょう。

無頓着に組み合わせてしまうとカジュアルが強くなりすぎて、だらしなく見えてしまうのです。

デニムは、もともとがワークウェアを目的として生まれました。

その後も汚れを気にせずに働くことに適した進化を続ける一方、清潔感や知能的であるといった印象からは遠い存在でした。

そういったワイルドなイメージをファッションの一部として取り入れたり、敢えて違和感として使いこなすのがデニムファッションです。

そういった経緯を理解しないでただ合わせただけでは、デニムのセットアップに身に包んだ人自体が印象が暗く見えたり、野暮ったく見えたりしてしまいます。

野暮ったくなりやすいデニムを、オシャレに着こなすには工夫が必要です。

逆に言えば、デニムのセットアップでオシャレができている人は、センスの良さが証明されたようなものです。

デニムセットアップは難しい

デニムのセットアップは、難しいものです。

もともとがカジュアルなものなので、あまり考えずに組み合わせただけだとダサいコーデに仕上がってしまいます。

難しいデニムのセットアップを、ダサさから遠ざけるポイントをご紹介しましょう。

デニムセットアップで気を付けたいポイントの一つ目は、トップスとボトムスの色です。

カッチリしたシルエットを持たないデニムのトップスに同系色のボトムやインナーを合わせてしまうと、境が曖昧になり全体がボッタリしたものになってしまいます。

トップスとボトムの間に、あるいはインナーで濃淡のメリハリを付けることで、その野暮ったさから開放されます。

次のポイントはサイジングです。

自分の身体に合っていることが前提になりますが、その時のコーデをゆったり目にしたいのか、シャープにしたいのかでも組み合わせが変わってきます。

生地で揃えるとか色で合わせるとか、単に持っているからという選び方だと、デニムセットアップは失敗します。

そして、最も重要なのはシルエットです。

色とサイジングで組み合わせを作っても、出来上がったシルエットを確認してみると思い通りではなかったということがあります。

シルエットの選択は、トップス、ボトムス、インナーのそれぞれの色やサイズを決めるベースになるものです。

そして、最後のポイントは足元です。

デニムセットアップでは、だらしない足元は禁物です。

自分が思っている以上にカジュアル感が伝わってしまうと考えて、足元はキリッと仕上げましょう。

デニムオンデニムはインナーの色を外すとダサい

デニムオンデニムで作るセットアップは、色がポイントです。

デニム地は、生地自体にシャープさを持っていないため、全体を同色でまとめてしまうと清潔感に乏しく、だらしなく見えてしまいます。

一体感を持ってしまった全体のシルエットは、全体でゆったりに、タイトにと一本調子のものになってしまい、ゴマカシが効きません。

これでは、せっかくのお気に入りのデニムを使ってダサいセットアップをしてしまったことになります。

トップスとボトムスの間の濃淡で、ある程度のメリハリは出せますが、便利なのはインナーを利用することです。

トップスの前を開ければ、ボッタリしたイメージを縦に割ることができますし、インナーの裾を出すことで、トップスとボトムスの境界線を作ることもできます。

デニムオンデニムを、幾つかのブロックに分けることが出来るというわけです。

インナーとして向いているのは白、または白地のボーダーです。

白を基調にすることで、だらしなくなりがちなデニムコーデに清潔感も加えてくれます。

逆に、ここに清潔感のない色や煩い柄物を持ってきてしまうと、ダサいコーデを作ってしまうことにもなりかねません。

デニムセットアップのポイントはサイジング

ルーズでカジュアルなデニムだからこそ、サイジングには気を付けなければなりません。

開放的なスタイルだと思って安易にオーバーサイズなものを選んでしまっては、ルーズのつもりがだらしない印象になってしまう場合があります。

だからといってトップスにまでタイトなものを選ぶと、華奢で貧弱な身体に見えてきます。

だらしなくても、貧弱に見えても、結局はダサいものになってしまいます。

ファッションにおけるサイジングの基本はジャストサイズ、それを基本に上下に重み付けをしてラインを作ります。

好まれるラインは用途によっても異なりますが、素材や流行によっても受け入れられるバランスが変わってきます。

デニムのセットアップでは、ボトムスのオーバーサイズが受け入れられたという時代はありません。

敢えてオーバーサイズのデニムボトムスを選択するのは、社会に対する反抗心の表明と映ることもあります。

自由なファッションを選べる現代であっても、極端にオーバーサイズのボトムスは、体力勝負の労働者層をイメージさせてしまうのです。

スマートな印象には繋がらず、女子ウケもよくありません。

デニムコーデの基本は、「アウターにボリューム、ボトムスはスリムに」と考えましょう。

シルエットを外すとダサいセットアップに

デニムセットアップがダサいものになるか、格好良いものになるかは、最終的に出来上がったシルエットで決まります。

もう一度、基本シルエットをおさらいしておきましょう。

基本のシルエットは、Aライン、Yライン、Iラインの3つです。

見た目だけでなく、それぞれに相手に伝える印象も変わります。

特に、デニムのセットアップでは上下で色の境目がなくメリハリがつかないため、足が短く見えます。

日本人体型を隠したい方にとっては、出来上がったシルエットは最重要です。

【Aライン】

トップスをタイトに、ボトムスをルーズに組み合わせることで出来上がるシルエットです。

デニムを使ったシルエットとしては、トップスとしてデニムシャツやGジャンを前を締めて、ボトムスにはデニムニッカを持ってくるイメージです。

ボトムスが単なるオーバーサイズのレギュラージーンズだったとしても、見る側の印象はデニムニッカに繋がってしまうことがあることも理解しておきましょう。

【Yライン】

デニムコーデの基本に従うと、Yラインになります。

おおぶりのデニムのアウターに、スリムやスキニーといった細身のジーンズを合わせます。

失敗しないデニムセットアップの代表です。

【Iライン】

上下共にタイトなシルエットでまとめたものがIラインです。

細身のトップスに、スリムやスキニー、あるいはタイトなボックススカートでも作り出すことができます。

細身でスタイリッシュなラインは、ルーズさが排除された「きれいめ」なラインとも言えます。

【Xライン】

絞ったウェストにフレアースカートを合わせることで、Xラインを作ることもできます。

とはいっても、デニムでセットアップする意味があまりないかも知れません。

オシャレに見えるデニムセットアップ

オシャレのコーデの基本は、ダサいコーデを避けることです。

ワークウェアとしての素性を持つデニムセットアップでは、キレイにすること、知的に見せること、清潔に感じさせることが難しいのです。

基本を外すコーデは冒険になることを理解しましょう。

ダサさを避けるひとつ目のポイントは、カジュアル過ぎないコーデにすることです。

アンダーウェアを付けないとか、サンダル履きや汚れたスニーカーにしてしまうと、一気にカジュアル感が湧きます。

ワイルドを着こなせていなければ、だらしなさにしか見えない抜き方です。

次のポイントは、モッサリさせない色の配色に気をつけること。

それには、上下で色の濃淡を付けるか、インナーでメリハリを付けることも有効です。

アウターの裾から出して、上下に境界線を作ることもできます。

基本のシルエットはYラインと思って良いでしょう。

大きめのアウターに、細身のボトムスを合わせることで、Yのラインを作ることができます。

足元に華奢なパンプスやヒールを持ってくると、さらにYのラインが引き立ちます。

AやXのラインシルエットは冒険になります。

挑戦する際には、鏡で出来上がったシルエットを確認することを忘れないようにしましょう。

きっとできるデニムセットアップのオシャレ

ワークウェアとして生まれ、進化してきたデニム。

そのまま着たら、作業用の衣料に見えても仕方ありません。

その組み合わせからダサいイメージを払拭するには、シルエットラインに気をつけて色の合わせ方やインナーの工夫でメリハリを作ること。

清潔感と知的に見せるために、足元やアイテムにも気を付けましょう。

シルエットを何度でも確認することで、きっと貴方だけのステキなセットアップが見つかることでしょう。