秋冬は寒さが辛いですが、お洒落を楽しめるという点においては楽しい季節でもありますね。
この季節のお洒落といえば、コートを挙げる方も多いのではないでしょうか。
中でもファーのコートは可愛さも大人っぽさも引き出してくれる、人気のアイテムの一つです。
しかし、このファーがダメになってしまうと非常に劣化したように見えてしまいます。
そこで今回は、ファーがダメになってしまた場合の復活方法をご紹介します。
復活のその前にコートのファーを知っておこう!
今回、ファー付きのコートのファー部分がダメになってしまった場合の復活方法を主としてお伝えしてまいりますが、その前にファーについてご説明させていただきます。
ファーとはそもそも毛皮のことで、暖かさを与えてくれ防寒にも優れているため非常に重宝します。
また、その見た目の可愛らしさや高級感もあることから、装飾的な要素としても幅広い年齢層から非常に人気が高いです。
しかし、このファーにも近年異変というか様変わりが起きています。
それは動物愛護という観点から動物の毛皮から作られるファーは減少し、その代わりとして登場したフェイクファーに注目が集まっているのです。
動物の毛皮から作られる従来のファーを「リアルファー」、そしてこのリアルファーに模して人工的に作られたファーを「フェイクファー」と呼び分類されています。
また、この「フェイクファー」ですが、フェイクの「偽物」という響きがあまり好ましくないことから、環境保護という観点から「エコファー」と呼ばれることもあります。
今注目のフェイクファー
前項でご紹介したように、コートなどのファーには動物の毛から作られた「リアルファー」と、それを模して造られた「フェイクファー(エコファー)」が存在します。
リアルファーについてはご存知と思われますので、ここでは「フェイクファー(エコファー)」について少しご紹介しておきます。
構造としては、タオル生地などと非常に似た作りになっていて、裏側を確認するとその構造からリアルファーとの違いが一目でわかります。
毛に模した部分にはループパイルが使用されることが多く、切り開いたうえで起毛し本物の毛皮の様に加工を施しています。
長さを変えることで本物の毛皮にある差し毛と綿毛の質感を表現し、染色などを施してよりリアルな感じを追及しているのです。
【メリットとデメリット】
「メリット」
・リアルファーの弱点となる「摩擦」「虫食い」「変色」「自然劣化」などの耐久性が強い
・手入れが簡単に行える
・染色加工なので、様々な色柄が表現できる
「デメリット」
・熱や湿気には弱いところがある
このような特徴がフェイクファー(エコファー)にはあるのです。
それでは、これらを踏まえたうえでファーの復活方法を見ていきましょう。
コートの部分フェイクファーなら洗って乾かすと復活する!
コートの袖やフードなどの部分的なフェイクファーであれば、一度洗って丁寧に乾かすとペシャンコになってしまっていても復活させることができます。
方法は次の通りです。
1 ファーをブラッシングします。
まず大切なことは、洗う前にブラシで「汚れと絡み」を除去することです。
洋服ブラシで毛先から優しく丁寧にブラッシングをしましょう。
これをやらないと洗濯で余計に絡まってしまう可能性があります。
2 洗面器などに2リットルのぬるま湯を入れそこにシャンプーを数滴たらしてよく混ぜます。
3 2で作った洗浄液にファー部分を浸けて、丁寧に2分程度揉み洗いをします。
4 洗い終わったら洗浄液を捨てて、ぬるま湯で濯ぎます。
完全に濯ぎ切るまで3回程度繰り返す必要があります。
またはシャワーで温度調節をしてぬるま湯を直接かけて濯いでも大丈夫です。
5 洗面器に同じくぬるま湯2リットルを入れて、今度はリンスを数滴たらしてよく混ぜます。
6 そこに濯いだファーを入れて軽くもみながら馴染ませます。
そのまま2分程度浸けておきましょう
7 洗浄時同様にぬるま湯で濯ぎます。
8 ファーを取り出したら軽く絞ってからタオルで水気を取ります。
9 そのままハンガーなどに吊るして50パーセント程度まで自然乾燥させます。
10 ある程度の自然乾燥ができたら、ドライヤーで乾かします。
この時、毛流れに沿って丁寧にブラッシングをしながら行います。
これにより毛が絡まらず綺麗に仕上がります。
完全に乾かせば、気持ち良いふわふわファーの復活ができているはずです。
コートのフェイクファー毛同士がくっついた!犬用ブラシで復活?
実は、コートなどのフェイクファーがくっついてしまった場合に裏ワザとして、犬用のブラシで復活するという噂がまことしやかに流れています。
それによると、犬用のブラシで丁寧にブラッシングすると「絡まった毛が無くなり、驚くほどにふわふわになる」というものです。
さらに「ヘアスプレーを使うとさらに効果的らしい」などの声も聞こえてきます。
その真意に疑問の声もありましたが、実はこれクリーニングの専門家も認めるものだということです。
フェイクファーは綺麗に見えていても実際には汚れはかなり付着していることが多いようです。
また、汗や湿気、さらには静電気などにより毛の絡みや汚れが強固になっていることが多々あるので、定期的なブラッシングは非常に有効的とのこと。
これにより新調感が期待できるのです。
ただし、フェイクファーの場合にはわざわざペット用のブラシでなくとも大丈夫です。
要するにブラッシングケアで復活させることができるようですね。
コートのフェイクファーをブラシで復活させる際の留意点!
前項で、コートのフェイクファーを復活させるにはブラッシングを行うことでも効果があるというお話をいたしました。
この時に、ブラッシングのやり方として一度毛流れに逆らうようにブラシをかけて一度毛を起こしてから、全体的に毛流れに沿ってかけていくのがポイントとなります。
理想的なブラシとしては、細い金属製のものが良いです。
ブラシの毛(この場合には金属棒)は深い部分まで届くほどに長く先端が丸い形状で、できれば保護クッションが施されていると良いですね。
これであれば、抜け毛を防ぎ生地にダメージを与えることなくブラッシングができます。
また、前項の冒頭部分でご紹介したヘアスプレーの使用に関しては、埃や汚れの原因となる静電気を除去してくれるので、やはりこれも有効のようです。
触り心地も滑らかになるのでおすすめですが、毛が湿る程のかけ過ぎには注意が必要になりますね。
これらに注意して丁寧なブラッシングを施せば、フェイクファーの復活は充分期待できます。
リアルファーもフェイクファーと同様にケアできる!
ここまでコートのフェイクファーの復活方法をご紹介しましたが、実はリアルファーもある程度はフェイクファーのやり方で復活が期待できます。
ただし、洗濯などは危険も伴うので高級品の場合にはプロの業者さんに任せましょう。
洗濯もフェイクファーのやり方でできなくはないのですが、やる場合には自己責任で対応しましょう。
ここでは、リアルファーを洗濯をしないで復活させる方法をご紹介いたします。
1 洗濯時同様にブラッシングをして汚れやほこり絡まりを取り除きます。
2 固く絞ったタオルを使い、ファーをゆっくり丁寧に拭いていきます。
3 ファーの拭き取りが終了したら、ドライヤーを使い毛流れに沿ってブラッシングを施せば完成です。
これで、ある程度の復活が期待できるのです。
これでも復活ができない場合には、やはりプロの力を借りるのがおすすめです。
そうならないように、普段からブラッシングケアを行っておきましょう。
ダメになったファーも諦めずに復活!気分も一緒に復活!
今回、コートのファーがダメになってしまった場合の復活方法をお伝えしてまいりました。
コートのファーがダメになってしまうと、いきなりみすぼらしくなってしまうこともあります。
お気に入りのコートですから、気分も一緒に落ち込んでしまいますよね。
しかし、ファーを復活できる可能性は大いにあり得ます。
お気に入りコートのファーを復活させて、落ち込んだ気分を晴れやかにさせましょう。